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「ずっと げんきでね」Tシャツ贈呈式
 「ずっと げんきでね」。敬老の日を翌日に控えた9月20日(日)午後、地元の公民館「貫井南センター」で、このタイトルを全面に打ち出した地元の「貫井南町西自治会」主催によるTシャツ贈呈式が行なわれた。自治会が新年度早々から準備を始めた事業で、地元の保育園、幼稚園、子ども会の子どもたちが描いた「おじいちゃん、おばあちゃん元気でね」をイメージした絵をTシャツにプリントして、お年寄りの方々を中心にプレゼントするというもの。会場には自治会役員の方々含めて70人余が集まった。贈呈式の内容は次の通りである。
  • 開会あいさつ
  • 自治会長あいさつ
  • 審査委員長・古川タク氏のあいさつ
  • 贈呈開始
    • 自治会会長賞(4人)
       →自治会会長から4人それぞれに会長賞を贈呈
    • 審査委員長賞(2人)
       →審査委員長から2人それぞれに審査委員長賞を贈呈
    • Tシャツ大賞(2人)
       →審査委員長から2人それぞれにTシャツを贈呈
  • Tシャツ大賞2人へのインタビュー、家族へのインタビュー
  • 75歳以上者へのTシャツ贈呈
     →Tシャツ大賞受賞者から代表者4人に贈呈
  • Tシャツ当選者へのTシャツ贈呈
     →Tシャツ大賞受賞者から代表者2人に贈呈
  • 上記6人にインタビュー
  • 終了あいさつ
  • 閉会あいさつ
  • 記念撮影

写真 若干、補足をしたい。審査委員長の「古川タク」氏は、アニメーションやイラスト・絵本を描かれている作家で、NHKの「みんなのうた」のアニメーションも手がけている。
 この日は赤いポロシャツにジーパン姿で出席されていた。「自治会会長賞」は、子どもたちが描いた絵のなかから、自治会会長が「この作品は見逃せない」とピックアップした4点の絵の作者に贈呈するもの。「審査委員長賞」は、古川タク氏が「この作品は、Tシャツ大賞と遜色ない出来ばえ」と評価した2点の絵の作者に贈呈するもの。「Tシャツ大賞」は、審査委員長・古川タク氏が「この作品こそ、Tシャツにふさわしい」と一目惚れした2点の絵の作者に贈呈するもの。Tシャツ大賞に輝いた2点の絵が、今回のTシャツにプリントされている。

 贈呈式には、マスコミが詰めかけた。「毎日新聞」「時事通信」「小金井新聞」「NHK」。翌日が「敬老の日」ということから、取り組みが見事にハマッたわけである。マスコミがカメラを構える前で受賞者が記念品を受け取り、インタビューに答える。地元自治会始まって以来の取り組みとなった。

 NHKは本格的な撮影機材を持ち込んだ。ハンディカメラではなく、肩に担いで撮影するカメラを。インタビューもマイクがしっかりと向けられていた。NHKはこの日の夜8時45分からの首都圏版ニュースで、「明日の敬老の日を前に、お年寄りへプレゼント」のフレーズで1分間余、放映。放映直後から画面に登場した“地域のスター”宅へ、「テレビを見たぞ」「元気にしてるようだな」などの友だちや地方に住んでいる肉親から、相次いで電話がとびこんだ。当該自治会の役員宅には、「録画をしていたなら、テープを貸してくれ」の要請が寄せられた。

写真 地元自治会の取り組み過程を紹介したい。自治会が今回の事業に着手し始めたのは、5月のゴールデンウイーク明けからである。「大好きな おじいちゃん、おばあちゃん。いつまでも元気でね」 その思いを子どもたちに絵で表現してもらい、その絵をTシャツにプリントして、敬老者中心に贈呈するという基本線を決定。自治会では事業推進のプロジェクトチームをつくり、6月に入ってから内容を具体化。絵の作成を地元の保育園、幼稚園、子ども会に依頼し、7月中旬には203枚の絵が寄せられた。そして、そのなかから、おじいちゃん用とおばあちゃん用の絵を1枚ずつ選出し、おじいちゃんバージョン、おばあちゃんバージョンの2種類のTシャツを作成。合計で250枚のTシャツを作った。

 Tシャツ用の絵の選出方法は、ユニークである。子どもたちに描いてもらった203枚の絵のなかからTシャツにプリントする絵を2点、選出するための選考会と、203点の絵をみていただく原画展を8月1日(土)・2日(日)の2日間、貫井南センターで実施。180人余の来場者を得ることができ、そのうち172人がTシャツ用の絵を選ぶ投票に参加。あわせて、審査委員長の古川タク氏にも選考に加わってもらい、最終的に2点の絵が選ばれた。8月2日にはTシャツ用の絵2点とともに、審査委員長賞2点、自治会会長賞4点も選出された。

 自治会では8月後半に、8月1日・2日の原画展で絵を選ぶ投票に参加した172人のなかから、Tシャツ当選者24人を厳正なる抽選によって選出。選ばれた人のなかには、府中市や所沢市、練馬区の人もいた。8月1日・2日に、貫井南センターに用事があってこられた学生さんも多数、原画展に顔を見せたことによる。

 自治会は毎年秋、自治会内の75歳以上の方々に対して、敬老品を贈呈している。今年度は、今回のオリジナルTシャツを贈呈する。わずか250枚の限定版。テレビでも新聞でも紹介されたこのTシャツは、たいへん値打ちのあるものになった。

 この事業の一部始終をみるにつけ、「本来ならば、小金井市として行なうべきしろもの」との思いを強くしている。保育園、幼稚園、子ども会の協力のもと、子どもとお年寄りの交流を底流に、多くの子どもたちの参加のもと、描かれた絵をTシャツにプリントし、それを自治会内の敬老者にプレゼントする 言葉にすればあっさりと片づけられるが、担当した自治会内のプロジェクトメンバーは苦労の連続であった。幸いなことに、この道に通じたメンバーがいたからこそ、なんとか事業化へとすすんだが、事業の趣旨からいえば、小金井市が市をあげて取り組んでもよいくらいのものである。

写真 贈呈式で私は司会・進行役をおおせつかった。一週間ほど前に「新聞の取材が入る」と聞かされ、贈呈式の前日には「NHKがくる」と告げられた。そのため贈呈式の前夜、司会のための進行表・メモを準備(写真は当日使用した、司会用の進行表)。当日はネクタイの着用が言い渡された。また、司会の進行表を作成するなかで、“これは、アシスタントがいないとムリ”と判断し、贈呈式当日の午前、プロジェクトチームの責任者にアシスタントの配置を要請。会場設営に駆けつけていた女性の自治会役員が急きょ、「アシスタント」を命ぜられた。思ってもいなかったであろうが、その女性は見事にアシスタント役を務めあげた。NHKの映像の冒頭に映っていた白いブラウスの細身の女性がその人である。

 「板倉さん、上がっていましたね」とプロジェクトチームの責任者は述べたが、意外に上がりはしなかった。ただし、前夜に進行表・メモを作成したため、十分に頭に入っていなかったことから、言い間違えたりしてはいたが。

 「自治会は、いい仕事をしたな・・・・」とつくづく思う。自治会にお金があれば、来年度以降も、このような事業を続けたいものではある。しかし、自治会は私と同じく貧乏である。

(2009年9月24日付)


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