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わたしの「おいたち」シリーズ

その4「雪国」
 福井県は日本でも有数の降雪地帯です(注:「積雪」ではない)。降りはじめるとまる一日中降り続き、朝学校へ行こうと玄関の戸を開けると、あるはずの道が真っ白に埋まっていることはしょっちゅう。ひざ下まで新雪に埋まりながら登校したりもしました。
 よく、「雪国だからスキーは上手でしょう?」なんて聞く人がいますが、それは大きな誤解です。私たち雪国の人間にとっては雪は楽しむものではなく、闘うものだからです。まして雪が降っている時にスキーなど行こうものなら、「屋根の雪下ろしはどうする」「家の前の雪かきをしろ」と怒鳴られてしまうのがオチです。
 雪合戦はよくやりました。ひさしぶりに顔を出した太陽の下、部落の子ども総出で。ただし、この遊びは、度を過ぎるとケンカに発展したりするので、あまり楽しい思い出とはなっていません。
 結婚してからは正月はカミさんの実家(香川県)へ帰るようになり、雪に埋まった福井県にはひさしくお目にかかっていません。
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その5「かやぶき屋根」
 かやぶき屋根って知ってますか。家のなかには囲炉裏があって、そこで煮炊きをし、囲炉裏でできた薪火を掘ごたつに入れて。もちろん水は手押しポンプ・・・。そんな家に私は生まれ、育ちました。
 忘れもしない夏のある夜。ウトウトと眠りかけた枕元で「ポトッ」と音がし、なんだろナ?と電気をつけると「!」なんと、ムカデが這っている。兄弟3人、ムカデを外に追い払おうと大騒ぎ。
 タンスの上を青大将が這っていたり、我が家の猫がネズミを追いかけたり、はては、秋になると部屋中で虫の音の大合唱。思い出しては苦笑しつつも、懐かしんでいます。
 今では家も建てかえられ、昔のおもかげ完全に消え、夢の中で時々おめにかかるだけとなりました。
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その6「黒縁メガネ」
 「右2.0、左1.5」、これは小学校1年の時の通信簿に記された私の視力です。ところがその年の夏、我が家にテレビ(もちろん白黒)が登場。勉強嫌いの子どもの前にテレビが置かれればどうなるか・・・。小学校4年生の2学期のとある雨の朝、集団登校する私の顔にはしっかりと黒縁メガネがかけられていました。
 勉強はできない、引っ込み思案で陰気、スポーツ苦手、そのうえメガネとくれば、まさにイジメられっこのお手本。プロレス全盛もおり、教室での私の悲痛な叫び声が聞こえなかった日は、はたしてあったでしょうか。
 そうした中で音楽だけが私の楽しみとなり、小学校低学年の時はハーモニカ、高学年になってからは縦笛が、いつもかたわらに置かれていました。もちろん歌はいつもうたっていました。学校の帰り道に『ボーイズソプラノ』の音(ね)が清らかに流れたものです。
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