評論・佐賀と太良

ミカンを収穫しながら考えたこと

2001年10月30日


 朝、親戚の叔母から「みかんをちぎりにこんね」と声がかかりました。
 それで、今日は(10/30)午前中、親戚のみかん畑にミカンの収穫の手伝いをすることにしました。妻もいっしょです。
 親戚のミカン畑は、蕪田にあります。
 山のなかですが、凸凹をならして、山間部にしてはビックリするくらい広い範囲で比較的平坦なみかん園になっていました。山の上なので、日当りは抜群です。山と山の間から有明海と北町の市街地・役場の建物がみえていました。
 昨日とうってかわって、心地よい気持ちの秋晴れ。専用のはさみを2度つかって、ミカンを収穫していきました。手を動かしながら叔父夫婦からミカン作りのはなしを聞きました。
 以前は、良い木なら一本で1万円の収入があるときもあったそうです。
 石川県の能登で織物工場が景気が良かったころは機械を一回動かせば1万円の稼ぎになったことから「ガチャ万」という言葉がありました。さしずめ「1本1万円」というところでしょうか。
 ところが最近では、単価がさがって以前のような収入はないということでした。
 叔父のところは、自分の土地で、家族経営で出来る範囲でやっているのでなんとかやっていいるが、土地を借りている人、大規模にやっていて雇用労働にたよっているところは経営的にたいへんだということでした。

 (太良町のミカン農業については、「どうしたら、町の経済に元気をとりもどし、暮らしをよくすることができるのか?---太良町の経済と産業について考える 」をご覧ください)

 ミカンの収穫をしながら、妻が「ミカン狩りってできないんかね」と声をかけてきました。
 金沢でよくりんご園に「りんご狩り」に出かけたことがあるのです。
 各地で「りんご狩り」とか「ぶどう狩り」などと農業と観光を結びつけ、農業・果樹を都市の人に理解してもらうとりくみをしているところがいっぱいあります。太良町でもそんなことが出来ないかなと思いました。
 「みかん狩り」と竹崎温泉の「かに料理」と結びつけたらどうでしょう。あるいは、今はまだありませんが、太良の和牛・豚をつかった本格的な肉料理と結びつけることも出来ると思います。
 たとえば、福岡市あたりから昼前に太良町について---肉料理を味わう → 町内のみかん畑でみかん狩り → 夕方は太良温泉で一泊・カニ料理を味わう---こんなグルメコースはできないものかとおもいました。

 もう一つ、叔父夫婦と話しながら考えさせられたことがあります。
 それは、農業の「規模拡大」の問題です。
 政府・農水省のこれまでの農業政策はつまるところ、「競争力を強化する」という名目での「規模拡大」の追及・押し付けだったと思います。果樹も水田農業も野菜農家も畜産農家もすべてそうです。
 その結果はどうか。政府・農水省の政策にしたがって規模拡大した農家ほど、農産物の洪水のような輸入のなかで経営危機におちいっています。
 農水省はまだ懲りずに、今度は「食料の安定供給と美しい国づくりにむけた重点プラン」という政策を発表して、農家のさらなる大規模化・戸数制限、農業施策の大規模農家への集中をはかろうとしています。農家をどこまで苦しめれば気がすむのでしょうか。
 前述のレポートでは太良町の農林水産業についてマクロ的な分析をしましたが、今度は農水省の農業政策のなかで太良町の農家がどのように翻弄されていったか、ミクロ的な分析も試みたいと思います。

 みかんの収穫をしながら、いろいろなことを考えさせられた日でした。
 不慣れなため、午前中2時間ほどで夫婦で収穫したみかんは5ケースほどでしたが、そのうちの3ケースをいただいて帰りました。その日のうちに、各地に散らばる兄弟や親戚に宅急便で発送しました。

追記
10/31、今日も午前中手伝いに出かけました。今日は、慣れたせいか昨日にくらべてぐっと能率が上がりました。    
  
     

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