平井明美

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 市長は「新自由主義とは福祉・公共サービスの縮小と規制緩和、儲け第一主義を重視する経済思想だ。このような社会は歪んでいると感じ、自分は好きになれない」と新自由主義についての見解を述べています。保守系の市長と言えどもコロナ禍の世界的大流行によって広範な人々が新自由主義のあり方に疑問を持ち始めた反映だと思います。しかし、議会では保健所設置や介護施設などへのPCR検査などは否定的で、市民の命を守る政策は見当たりません。開発優先の市政運営を本気で見直すべきではないでしょうか。

介護施設・児童施設へPCR検査を

 コロナ感染を抑え込むには、無症状者の早期発見と保護・隔離が大事だと専門家の指摘があります。県が高齢者施設職員(約1700人)のPCR検査を始めたので市として、高齢者と接する介護施設や児童施設で働く職員へのPCR検査をするべきだと質問。
 部長は「県の高齢者施設の集中検査が3月下旬にかけて実施されている。今後は認知症グループホームや障がい者施設への拡大が予定されており、その状況を注視する」などと答弁。

学童クラブ支援員へキャリアアップで処遇改善

イラスト 児童クラブに通う子ども達は年齢や発達段階、家庭環境も異なります。学童クラブで働く支援員は保育だけでなく記録、打ち合わせ、情報共有の会議など多様な仕事をしながら指定管理者制度で5年契約など不安定な雇用で劣悪な条件下で働いています。
 私は「年収150万円以下が半分、200万円未満6割が実態では支援員の確保は難しい」と指摘「経験年数に応じて賃金改善するキャリアアップ事業に取り組み処遇改善をすべきだ」と質問。
 部長は「人材確保は重要だが、市は賃金構造調査に基づく経験年数など含めた人件費を委託料にしている」などと答弁。

保育士確保は正規職員採用で

 市は現場職員を増やさない計画で長い間、職員を減らし続けてきました。結果、清掃事業や保育園給食まで民間委託が進められていますが、災害などあった場合、市職員だからこそ清掃や炊き出しなどで市民を救援できます。狭山・入間・川越市などは職員を削減する計画はすでに中止。
 当市では保育士確保は派遣会社でも確保できない事例もあり、保育士など専門職は正規職員採用すべきだと質問。
部長「人材確保には苦慮している。今までは代替え職員配置を試行している。保育士については今後はなるべく正規職員を採用していく」と前向きな答弁。

狭山ヶ丘区画整理
清算金の負担軽減を

 所沢市は狭山ヶ丘区画整理事業が30年経過し清算金の問題が残っています。当市は小住宅地は減歩なし、生活道路も4mのままの換地なので住民には移転補償を求めず、中規模住宅も住宅を動かさないで事業を進めています。私は30年前に当時の部長「区画整理地内に住む住民には負担軽減する」という答弁を歴代部長に約束させており、今度も清算金について質問。
部長は「具体的な数字は現時点では提示できない。事業終了時に話す」などと答弁。

城下のり子の議会報告

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 ジェンダー平等の社会を求めるうねりは世界中で大きく広がっています。女性の尊厳や人権に関わる選択的夫婦別姓制度の私の質問を傍聴していた学生からは、「市長の答弁をどう受け取って良いのか」「私は自分の苗字が大好きです!結婚してもこの苗字でいたい」「政治に関心を持つ事は大事」と話してくれました。
 3月8日は「国際女性デー」所沢でも初めてのフラワーデモが行われました。諦めずに声をあげる。その先には、私たちが望む政治の春が見えています!

ジェンダー平等の視点を

 国の「第5次男女共同参画計画」が閣議決定され、選択的夫婦別姓制度の導入については自民党の反対で大幅後退。森元会長の女性差別発言のおおもとにはびこるジェンダー蔑視の政治に対する怒りは、瞬く間に世論を大きく広げています。
 男女共同参画におけるジェンダー平等推進の観点からも選択的夫婦別姓制度の必要性についてどのように捉えているのか市長の見解を求めました。
 市長は「長期にわたって審議されているがそれで良いと思う。仕事上の不平等は何らかの対応が必要」と答弁。
 また、市としてコロナ禍による失業・貧困・DV拡大や生理の貧困など、女性の現状を把握し支援を行うよう求めました。
 経営企画部長は「アンケート調査を予定しており、コロナによる収入減や心身への影響など把握し支援策を考えたい」と前向きな答弁でした。

子育て世代のがん患者とその家族への支援を

 子育て世代のがん患者は、自身の治療や子どもへの対応や仕事への影響など個人では抱えきれない状況になります。当事者やその家族への支援は医療・福祉・教育など広範囲であり、現状では必要な支援につなげるための体制が不十分です。相談体制の強化を求めました。
 健康推進部長は「保健センターでの相談を周知し、適切な機関につながるよう実態を把握したい」と答弁しました。

医療的ケア児・者への支援拡大を

イラスト 第5次所沢市障害者支援計画には、この間の要求運動により「医療的ケア児支援の情報交換会」の設置や、医療的ケア児コーディネーターの配置などの支援が盛り込まれました。施設整備や、緊急時に市民医療センターで医療的ケア児の受け入れに向けた協議の進捗状況についても質問しました。
 福祉部長は「日中一時施設などの充実を盛り込んだ」と答弁。
 こども未来部長は「23年度末までに児童発達支援事業所など1ケ所以上目標にしている」「市民医療センターでの医療的ケア児の受け入れは、公立病院としてその必要性を伝えていく」と答弁しました。

若松町土地区画整理について

 若松町土地区画整理の工事実施により、当初から懸念されていた振動や道路の亀裂など住環境への影響が出始めています。
 区画整理事業実施の状況把握や、近隣住民から出されている工事着工後の生活環境への影響に対し早急に対応するよう求めました。
 街づくり計画部長は「安全の確保と住民への周知や対応を行うよう組合に指導していく」と答弁しました。

 *議案質疑では、米軍所沢通信基地周辺の河川(柳瀬川・東川)と二ヶ所の地下水の有機フッ素化合物調査を実施することがわかりました。

無料法律生活相談会

4月17日(土)

午前9:30〜11:30
中央公民館1階
学習室1号
小林亮淳 弁護士
担当:城下議員
090-8450-4360
*どんなことでもご相談ください
主催 日本共産党所沢市議団