荒川ひろしの議会報告

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 1時間降雨量76.5ミリという記録的なゲリラ豪雨で被害をもたらした台風9号。9月議会では多くの議員がその対策を求めました。市議会では総務経済常任委員会が引き継いで抜本策を協議してきました。時間あたり50ミリの設計で河川整備をしているので限界とする県土整備部に対して、時間あたり89ミリの対策プランを示した春日部市の事例を示して迫った柳下県議と連携して、市の対応強化を求めました。

クビアカツヤカミキリ外来種まん延防止を

イラスト 聞き慣れないカミキリムシの外来種、クビアカツヤカミキリ。環境省・農林水産省が「わが国の生態系等に被害を及ぼす恐れのある外来種」と指定し、注意喚起と情報提供依頼を各都道府県に通知しました。
 サクラ、モモ、ウメ、カキ、オリーブ、ヤナギなどの多種の樹木を加害します。
 幹の中を食害し、食害痕には糞が混じった木屑が見受けられます。
 食害が続くと幹の中が空洞と腐朽によって倒木します。
 二〇一二年に愛知県下で発生し、一三年には草加市で確認されています。
 東川沿いのサクラは大丈夫か、倒木で車両損傷の事故発生や果樹の被害などに影があります。
 市の広報紙に情報提供と情報依頼を呼びかけるべきと質問。部長は「活動期の4月から10月前に広報紙やホームページに掲載する」と答弁しました。

営農か区画整理か若松・牛沼・下安松

 乱開発を防ぐため、県は市街化区域を暫定的調整区域にし、区画整理の住民合意ができたら市街化区域に戻すという、「暫定逆線引き」の方針をとりました。
 しかし、区画整理は一向に進まず「暫定」を終了し、用途地域(住居地域、工業地域など)を残して調整区域に戻しました。
 所沢市はそれでも市街化への強い希望が見受けられるとする若松町、牛沼、下安松の3地区については、今後1年間にわたり区画整理への意向を把握していきたいとしています。
しかし、営農に熱心な農家も居るなかで、合意を見るのは土台無理な話です。
 私は5ヘクタール以上なら区画整理ができるという回答を得て、賛成者だけによる区画整理は可能かを質問したところ、「可能」との答弁があり、説明会ではそういう選択肢もあることを示すことを求めたところ、そのようにしたい旨の答弁でした。

住宅リフォーム助成
抜群の経済波及効果

 市内の施工業者に工事を依頼することを条件に、市内の住宅をリフォームした場合、市から工事費の5%に相当する額で10万円を限度額に補助があります。
 制度創設時には予算額が500万円だったものが、今年度は1000万円に増えています。
 申請開始1か月で予算額に達するほど評判のいいこの事業の予算増額を求めました。
 部長は「来年度も継続する」と答弁しながらも、増額には慎重な姿勢を示しました。

小中の就学援助
入学準備金早めに

 就学援助で小中学校の新入生に支給される「入学準備金」。その年の7月支給では立替え払いが大変との声にこたえ、八王子市のように前年支給とするよう質問しました。
 国会では田村参院議員が文科省に要請し、「市町村に働きかける」と副大臣に約束させています。
 部長は「他市の事例を調査し研究したい」と答弁。次々と実施する自治体の事例を示し、早急な対応を再度求めました。