荒川ひろしの議会報告

写真 来年度からの「国民健康保険税」引き上げを藤本市長が国保運営協議会に諮問した。12月議会に提案するようだ。今回の引き上げ対象は比較的高額納税者(全世帯の4.62%)に限られている。しかし、このことによる増収見込みは1億円。年間決算額の0.2%に過ぎず、「誤差の範囲」だ。18年度から運営主体が県に移行する前の駆け込み増税の感あり。

公共施設の総量抑制見直せ

 国は地方自治体に対し、公共施設等の総点検のために「公共施設等総合管理計画」の策定を求めています。
 これには公共施設の「縮減」を取り入れることが要請されています。
 当市の計画にも基本方針で、来年完成の「こどもと福祉の未来館」をピークに公共施設の総量を減らしていくとしています。
 私は、住民の「共同資産」であるはずの公共施設を、行政の一方的な判断で統廃合などの方針を決めるべきでないことを質問。部長は「市民の声を当然聴いて進める」と答弁しました。

定員抑制で現場限界
現業職員の補充を

イラスト 経営企画課が実施した組織定数ヒアリング。ここには厳しい職員数の現状が見えてきます。
 市長部局の各課からの増員要望は87名に及びます。
 それだけ業務量が増え続けていることを示しています。
 同課は、このままだと条例定数をオーバーしてしまうとし、対応に苦慮していると現状を憂いています。
 私は「定員適正化計画」で職員の削減を進め、「定員管理計画」では「職員を増やさない」ことを原則としてきたが、増員要望数とのギャップが「時間外勤務増」となっているのではないかと質問。部長は時間外勤務増について、「想定以上の業務が突発的に発生するなどが理由」と答弁しました。
 最後に、現業職員の「不補充」の方針についても、先の台風被害で災害ごみ収集の機敏な対応に市民は感謝している声を紹介し、「不補充」方針を改めることを求めました。

柳瀬川護岸かさあげ
台風被害で対策提案

 柳瀬川の氾濫地区はもともと対岸の東京都管理の護岸よりも低いという河川設計上の問題があります。
 氾濫地区は、橋の側部が鉄板のため、水位が上がるとダムのようにせき止めてしまう構造上の問題や、護岸のかさ上げが必要なところなど、河川管理者の県土整備事務所に要請することを求めました。
 部長は「県は全面的に調査を行うとの回答だった」と答弁。また河川の水位が上がったために、河川につながる排水管が用を足さず、市道や宅地が冠水する対策を求めたのに対し、「土のうによる対応など」と答弁しました。

無料法律相談会

10月22日(土)(要予約)

9時半〜11時半
中央公民館1階学習室3号

小林亮淳弁護士

※ 事前にご予約ください
担当 議員 小林
090−9974−6267

 

平井明美の議会報告

写真

 東京都の築地市場移転では地下空間や土壌汚染など共産党都議団の先駆的な調査をテレビ局が連日取り上げています▼石原都政時代から豊洲移転に反対してきた党都議団の指摘が証明されたことになりました▼地方議会は二元代表制であり市長も議員も直接選挙で選ばれ、市長と議会は相互のけん制と抑制で緊張した関係を保っていかなければなりません▼議会は市長の下請け機関ではなく、市長の提案に問題点を指摘し、住民の声を反映させるのが議会の役割でもあります▼市長もまた地方の声を国に上げていく役割が求められているのですが、市長は国の動向を見守るだけで意見を上げることを拒んでいます▼新基地建設反対で県民と一緒に闘う翁長知事の姿は地方自治を守る原点ではないでしょうか。

広域消防

議会が議決すれば脱退は可能

 所沢・入間・狭山・飯能・日高市で広域消防になって4年目になります。
 当市の荒幡地区で起きた火災で小学生が一人亡くなっています。また東町の6棟延焼火災、旧町の31階建てのフォーラスビルの誤送水など取り上げ初動体制についての問題点を指摘し、広域消防の検証を求めました。
2点目に「地方公共団体が脱退するときは、他の関係自治体と協議なしで2年前までに書面で通告すれば脱退できる」という地方自治法の改定条項を示し、当市にメリットがない広域消防の脱退を求めました。
 市長は「初動体制のミスはない、人員不足もなく広域消防による弊害はない、むしろ全体的な対応力は向上した」などと答え、検証もしないようです。

新総合事業 手数料の条例化は

 市は介護保険から外れた新総合事業の利用料は原則一割負担、また予防給付の負担割合も今までと同様にしています。
 私は利用料については条例化しないと議会のチェック機能が果たせないとして条例化を再三求めました。
 部長は「多様なニーズに対応するためには、基準や単価を必ずしも条例化することについては国から示されていない」と条例化を拒みました。
 また議会でのチェックについては議会の予算審議の中で充分できるなどの認識を示しました。

遊水池は検討 暗渠は困難

 台風9号による西狭山ヶ丘周辺の樽井戸川の氾濫で床上浸水の住宅件数は市内一番でした。
 私は遊水池の設置や樽井戸川の水路の暗渠化について今後の対応を求めました。
 部長は「現在3カ所調整池があるが、今回の樽井戸川の氾濫したことで溢水個所の状況を把握し、調整池は有効なので検討する」と前向きな答弁でした。
 しかし水路の暗渠化については「上流で溢れる恐れもあり、土砂や漂流物が詰まるので難しい。スクリーンや水路の事前清掃の実施で浸水対策を図る」としています。

墓地公有地化 市長は本気?

 三ヶ島2丁目の墓地計画で大聖寺は頑強な擁壁を設置するようです。
 「今までの工事と頑強な擁壁を設置した場合とでは、資金計画が違ってくるが、墓地計画条例や法令違反にはならないのか」との質問に部長は「本申請が出ていないので解らない」などと答弁。
 さらに「噂の東京マガジン」のテレビ放映で市長が「少しでも可能性があれば公有地化で対応してもらいたい」などの発言は本気で公有地化する姿勢が見られないとの声を紹介し「評価額以上で買い取るなど大聖寺側と本気で交渉し、公有地化に向けて市長が動くべきだ」と市長のみどりを守る姿勢を質しました。