予算特別委 保育園の給食委託化 クールジャンパンフォレスト構想など

 予算特別委員会は3月8日9日18日の3日間にわたって審査が行われ、党市議団からは平井・城下議員が委員として参加しました。
 今年度の一般会計予算は約一千億円の規模です。しかし、市民からの要望である待機児解消の具体的な政策も示されません。また難病患者の補助金はこれまで一年ごとに支給していたものを一生に一回きりにするなど福祉を切り捨てる一方、民間企業のカドカワや西口まちづくりなど推進する開発志向の予算編成でした。
 党市議団は議案12号のうち次の点を指摘し、反対しました。

給食委託
アレルギー食など質は大丈夫

イラスト 保育園には0才〜6才の幼児期までの子ども達が一緒に生活しています。とりわけ給食はミルクから刻み食、普通食など成長する子どもたちに合わせ、行事食も多く、子ども達にとっては一番の楽しみでもあります。
 委託には請負と労働者派遣の二つの方法がありますが、市は人手不足を理由に丸ごと業者に委託する請負を選択しました。
 請負は企業が労働者を直接、指揮監督を行い、調理器具も一切業者が責任を持つ仕組みです。
 市が直接指導できないのでアレルギ―食など急な事故がおきた場合、対応が難しいことや国も保育園給食の委託は難しいと指摘しています。
 調理師を雇用し直営を求めて反対しました。
 また育児休業復帰後・特別預かり事業とは、育児休業退園した子ども達を受け入れることができるよう民間園へ空きを作った制度です。 育児休業退園の廃止を求め反対の理由としました。

湖畔荘跡地売却

 以前より、狭山丘陵を散策する市民の拠点施設の要望があったにも関わらず突然売りに出されたものです。
 当市の総合戦略重点プロジェクトにも位置づけられる大切なみどりです。売却するのではなく、貸地としての方法もあり市が責任もって保全すべきです。

難病見舞金

 難病患者に毎年2万5千円支給していた見舞金を難病患者の指定の数が増大したとして、昨年から一生に一回きりの支給にしたものを、元に戻すよう求めました。
 同様に埼玉土建国保や建設組合国保などに支給していた一人250円の補助金を100円にカットするなど、市民を切り捨てる一方、開発には湯水のごとく 税金投入する逆立ちした市政運営こそあらためるべきです。

民間企業へ補助金投入

 旧浄化センタ―跡地に予定している「クールジャパンフォレスト構想」は当市の総合戦略に位置づけられています。今回、初めての市単独の予算です。
 今後、予定されている東所沢駅周辺整備などに大幅な税金投入が想定されます。
 民間企業に対して市が基準も明確にしないまま、どこまで税金を投入するのかが大きく問われています。
 これまでも構想基礎調査や推進会議の議事録などが公開されていないことや議会への資料が不十分として反対しました。

無料法律生活相談会
小林弁護士 (要予約)

4月23日(土)
9時半〜11時半

中央公民館学習室1階第5号

(要予約) 担当・矢作議員
 (090−2475−7136)

 

城下のり子市議

写真 桜の花も開花し春の訪れを感じます。思いがけない足のケガで松葉杖で臨んだ議会でしたが、市民の皆さんや市議団、家族の支えのもと予算特別委員や一般質問など終える事ができ心から感謝します。
 さて、新年度を迎え保育園入園など子どもの成長を喜ぶべき時期に、当市でも入園不承諾により多くの子育て世代が涙を流し国や市へ抗議の声を上げています。議会中でも多くの市民相談が寄せられました。国民の苦難を軽減する政治を今こそ実現するときです。

高層マンション火災から見えた課題は

 市内の高層マンション火災では、約200人もの方が避難をするというこれまでの火災では想定できない事が起こりました。消火活動のミスがあり賠償責任については今後、広域消防への当市の分担金への影響がどのようになるのか質問。
 危機管理官は「賠償については保険で対応のため、市の負担増はない」と答弁。今回の給水管の接続ミスや昨年の火災では死亡者も出ています。広域消防前に実施していた消火栓点検は年4回から2回に削減。都市型火災の高層マンションでの消火訓練の拡充など広域消防議会で提案するよう求めました。
 市長は「消防議会があるので、この場で話すべきではない」と消極的な答弁にとどまりました。

公共施設の活用を

 「所沢市公共施設等総合管理計画」が決定されます。施設の集約化・複合化は、地域の特性にどう対応するのか質問しました。
 経営企画部長は「利用状況や地域の必要性など総合的に対応したい」と答弁。また、旧庁舎については、安易な売却ではなく地域活性化や防災の拠点とした跡地利用にするよう質問。
 市長は「地域の活性化がメインであり、防災の視点も必要。安易な売却はしない」と答弁しました。

東部クリーンセンター運転管理チェック体制の確立を

 運転管理を長期に委託することが検討されていますが、約100億円の大規模修繕(延命化工事)も一体とした委託になるのか、委託後のチェック体制をどうするのか質問。
 環境クリーン部長は「委託については一体を考えている。チェック体制は検討したい」と答弁しました。

所沢駅東口ロータリー早期のバリアフリー化を

 所沢駅東口の開発が始まります。バリアフリー化について西武鉄道と協議していくとの事ですが、早期の実施を求めるべきと質問しました。
 市民部長は「西武鉄道など関係機関と協議中。できるだけ早く実施したい」と答弁しました。

精神障害者と家族の支援を

 精神障害者が住み慣れた地域で安心して自立できるためには、医療的支援と合わせた生活支援や就労支援までを広げたアクト事業が必要です。アクト事業と家族支援についての見解を求めました。
 健康推進部長は「市が実施している事業はアクト事業とほぼ同様のもの。生活支援や就労支援にもつなげていきたい」と答弁。「家族支援については医療・保健・福祉とのネットワークの構築を更に進めたい」と前向きな答弁をしました。

児童虐待の早期発見早期対応を

 当市でも年間約1400件の相談に対応していますが、児童相談員は非常勤職員の割合が多く、夜間などの家庭訪問には同行できません。早期発見・早期対応のためにも常勤の専門職員の拡充と、虐待の背景にある課題解決に柔軟に対応するための個別ケース会議の拡充を求めました。
 子ども未来部長は「的確に対応できるよう拡充したい」と前向きな答弁をしました。財源措置を国に求めることについては「必要に応じておこなう」と答弁しました。