10月25日、教育福祉常任委員会は群馬県高崎市へ学期制のあり方について視察、平井議員が参加しました。

　所沢市は三学期制の導入が市長公約でしたが、教育委員会では未だ検討中となっています。

　高崎市では、授業時間の確保などを目的に、合併した玉村町に合わせて二学期制を導入しました。

保護者の不安に応え

　しかし、この間、保護者などの不安の声に応え、保護者や教職員対象にアンケートなどを実施、また、「学期制のあり方を検証する」ということで保護者や行政区長、校長、学識経験者などで「学期制検討委員会」を設置、メリット、デメリットを検証しました。その結果、二学期制を中止、三学期性に戻すことになったのです。

　まず、授業日数の確保ですが、始業式の午後や終業式の午前中にも授業する、秋休みの中止などで三学期制でも時数の確保ができるとしています。

　二学期制では定期試験が減るとしていましたが、その分、小テストの回数が増えて採点業務も増え、学級事務の軽減につながらない。

夏休み前に通知表を

　「通知表を夏休み前に渡して欲しい」という保護者が多く、その背景には子どもの学習状況や長期休暇の過ごし方に不安があり、また進学にも影響するなど保護者の不安を解消するためとしています。さらに、小学校低学年では短いスパンで勉強の速度を意識することで子どもたちの進歩の状況を指導に生かすことができる。

　運動会の練習が残暑の厳しい時期と重なり、子どもの身体の安全が懸念される、などでした。

　土曜日の授業などは考えていないそうです。

　高崎市の教訓は、市長のトップダウンではなく、子ども達にとって、どういう学期制のあり方がふさわしいのかを教師や保護者と一緒になって考え取り組んだことではないでしょうか。

買い物弱者対策など

市街地活性化に努力

市民環境で視察

　市議会市民環境常任委員会は、10月23日〜25日にかけて熊本市、佐賀市、鹿児島市を視察し、商業の活性化策や買い物弱者対策、降灰対策などを調査しました。

商業だけに特化せず暮らしやすさを追究

熊本市

　熊本市では買い物弱者対策で商店街への助成事業を実施。商店街では高齢化率の高い地域を、循環する無料の定期送迎バスの運行、また共同店舗で購入された商品の宅配事業も実施しています。

　市内の健軍商店街では、市の助成制度を使って、地元タクシー会社との協働でタクシーでの宅配を実現しています。

タクシーの宅配など協働で推進

　これは、商店街から半径２キロ程度に居住する顧客の買い上げ品を一日２便、タクシーにより配送。料金は一回あたり３００円でうち１００円を商店街から補助されます。　所沢市内でもタクシーを利用してスーパーに買い物に来られている高齢者を見かけますが、低廉料金で済む熊本市の取り組みは参考になります。

　同市では「空き店舗対策」についても調査をしました。

大型店の進出で市街地が衰退

佐賀市

　どこにもあるケースで佐賀市も、大型店の郊外進出で中心市街地が衰退し、活性化が課題でした。

住みやすい環境の商店街に

　担当部長は、「中心市街地とは中心商店街である」という認識を一度整理し、まず人が暮らす場として住みやすい環境を提供することに取り組んだことを強調しました。

　中心市街地を4つの核構想エリアに設定し、公益公共施設の誘致はもとより、店舗跡地などが発生したら、国保連合会や商工会館などを積極的に誘致を働きかけるなど、「まちなか」全体の魅力を向上させていく視点で取り組んでいるところが大いに参考になりました。

降灰対策で校舎にクーラー

鹿児島市

　防災科学技術研究所（茨城県つくば市）などが発表した富士山噴火の可能性については首都圏住民に衝撃を与えています。市議会でも一般質問で取り上げられるなど、最悪のシナリオを想定した対策が指摘されています。

　鹿児島市の桜島の火山活動は年間千回近くの爆発回数で、その対策も降灰除去事業など6事業で年間12億円を超える事業費を費やしています。

　現在は、夏季の降灰時に、窓を閉め切った学校校舎は、きわめて劣悪な環境となっていることから、クーラー等設備の整備を進めています。