改正介護保険 ここが問題

 八月五日、教育福祉常任委員会において改正後の介護保険制度について審査があり、平井議員が出席しました。
 問題点の第一は、これまで要支援1,2のお年寄りは今までどおり「予防給付」を受けるのか、それとも「総合事業」に移行するのかをひとり一人、市が判断することになります。「総合事業」は全国一律の介護保険サービスでなく市町村の「地域支援事業」になるため、介護の内容や料金設定に違いが出てきます。これまでは訪問介護やデイサービスなど人員や施設は全国一律の基準がありましたが、総合事業には適用されません。利用料も介護保険なら一割負担ですが、市の判断でそれ以上の負担も可能になります。さらに、痰の吸引など医師や看護士が行っていた医療行為なども介護職員が出来ることになりますが、これらは慢性的な人員不足や安全性など多数の問題が残ります。平井議員は事故など起きた場合の責任の所在など質し、問題点を指摘し、充実と改善を求めました。さらに所沢市の介護保険積立金が十一億円を越えていることを明らかにし、市が予定している積立金取り崩し額5億円よりもっと大幅に取り崩し介護保険料の負担を軽減するべきだと提案しました。

ひどい「仕事公開評価」

イラスト 「介護保険低所得者等助成事業」は、市民税非課税世帯(単身者・所得三五万円以下)が介護保険を利用した際、所得に応じて自己負担を軽減するものです。ところが今回の評価では「低所得者の介護保険料は低くなっている上、利用料減免が行われている」と評価人(他自治体職員)が指摘。その結果、評価人4人・市民判定人5人が『縮小』としました。これでは、介護保険のサービスを受けたくても受けられなくなります。介護保険制度の充分な説明や、低所得者の生活実態などが明らかにされないまま縮小とされることに怒りを覚えました。

「汚染がれき」受入れ報道 真相と事前説明求める

 朝日新聞週刊誌「アエラ」8月8日号に掲載された、岩手・宮城両県のがれきを全国で分散処理する計画。所沢市は年間一万八千四二〇トンの焼却処分に「手を挙げた」とされています。この報道を受けて日本共産党市議団は、市環境クリーン部長に真相の確認と今後についての対応を求めました。これに対し担当課長は、「四月から五月にかけ、国から県経由で受入能力についての照会があった」とし、「がれきを受け入れることを了承したものではない」と関係記事を否定。今後受け入れることになる場合は市民や議会の皆さんに事前に説明すると回答。

小児初期救急医療など28項目事業仕分けの対象に

 昨年行われた「事業仕分け」が今年度は、「市の仕事公開評価」に名を変え、8月6・7日で実施されました。
 小児初期救急医療を含む28事業が評価の対象となりました。
 5人の自治体職員(近隣・都内)による評価人と13人の市民判定人参加のもと、事業の現状や今後の課題について議論が交わされました。
 小児初期救急医療事業については、医師会や開業医など地域医療との協力体制や、この事業を必要としている市民への周知についての論点で議論が行われ、評価人からは「ここまでのサービスは他にない」「近隣自治体の牽引力になってほしい」などと評価する意見が出されました。
 一方、周知については携帯電話による情報提供などの充実を求める意見が上がり、「改善・効率化」を求める評価結果となりました。

広島平和祈念式典に参列

 6日広島で行われた「平和祈念式典」に市の代表として、大学生・中学生の平和大使五人と参列しました。
 爆心地に近い袋町小学校・広島市役所・平和記念公園の平和資料館、爆心地の島外科を見学し献花してきました。
 今年の広島市長あいさつに初めて被爆者の体験が盛り込まれ、小学生の平和の誓いでは東日本大震災被災地への悲しみの思いが盛り込まれるなど、新たな節目の年となりました。
 首相あいさつでは、原発に依存しないエネルギー政策への転換が述べられましたが、具体化は示されていません。
 平和記念資料館の被爆後の広島の模型に、東日本大震災の被災地の光景が重なりました。
 平和記念公園の「平和の火」は、核兵器がなくなるまで、灯され続けます。1日も早く核廃絶が実現できることを願い、広島を後にしました。(矢作)

山積みされた下水道汚泥
山積みされた下水道汚泥

高放射線検出され下水道汚泥山積み

 建設水道常任委員会は、二日和光市にある荒川右岸流域下水道の汚水処理場(新河岸川水循環センター)を視察し、矢作議員が参加しました。
 所沢を含む10市3町が接続していますが、下水道汚泥焼却灰から高濃度(五千七百ベクレル)の放射線が検出されたため、焼却灰が袋詰めにされて外環状道路下に保管されていました(現在は千七百ベクレルに低下)。
 これまで焼却灰はセメント材料に活用されてきましたが、放射線量が高いため再利用できず、管理型最終処分場の処分先を探している現状です。
 和光市民からは「接続している自治体に保管してもらってはどうか」という声も出ていると報告がありました。(審査は23日)

200人の遺体が発見された仙台市・荒浜地区を視察

奥の建物は荒浜小学校体育館
奥の建物は荒浜小学校体育館

 八月初旬、平井・荒川・小林議員は津波で被害を受けた仙台市若林区荒浜地区を視察しました。車で走っていると見渡す限り荒涼とした被災地が続きます。テレビでも写しだされていた荒浜小学校がぽつんと建っています。角度によって無傷にみえても校舎1階は水没し、体育館も柱がぬける惨状です。大半の民家も基礎のコンクリートを残すのみで、遠目は家の形が残っていても、全壊と同じです。家等の瓦礫はかなりかたずけられていましたが、破壊された車があちこちに残り、荒涼と広がる津波のすさまじさに、呆然と立ちつくしました。(写真)