東日本大震災 被災者の実態つかめず

 所沢市議団は5月23日、塩川衆議院と一緒に、福島などから避難されている方の対応について保健福祉部と懇談しました。被災者が所沢市に避難したものの、その多くは生活実態などの把握がされていません。厚生労働省が被災3県に出した通知では、民間賃貸住宅について各県(市町村)が家主と契約し、家賃や敷金など諸費用を負担することで被災者が入居できます。これは被災県以外への避難者にも適用されます。その場合、避難先の県が契約者として家賃を負担し、かかった費用を被災県に請求し、最終的に費用は国庫負担となります。ところが事態は一向に進まず、埼玉県担当者は「具体的な実施要領が被災県から示されないと動けない」と回答。出方を待っている状態なので県内の市町村には周知されていません。塩川議員は「被災者の生活を真剣に応援する立場で、国も自治体も早急に賃貸住宅を借り上げるよう全力をあげるべき」と強く要望しました。

野良着のまま所沢へ

 党市議団は塩川衆議員と一緒に福島第一原発から20km圏内から当市に避難されているNさんを訪問しました。Nさんは野良着のまま、所持金は約12万円しか持たず、小学生が2人で1人は喘息の持病があります。子どもたちを就学させ生活保護を申請。住居は両親と同居の予定です。今までNさんは農業を営み、子どもが喘息でものびのびと暮らしていました。放射能汚染で土地を離れ仕事もなく、いつ帰れるのか見通しもないという原発事故の深刻な状況に胸が痛みました。地震、津波は天災ですが原発事故は人災です。義援金などは生活保髄費に収入に認定しないことを国は認めるべきです。日常の生活や什事を奪ったその賠償は、精神的苦痛も含め、全生活を補償する責任が国と東電にあります。

お茶の放射性物質今後も検査

 近隣県で、お茶の放射性セシウムが暫定基準値(500)を超えたことを受け、塩川鉄也衆議院議員と茶農家を訪問しました。「所沢が基準値以下でほっとした」一方、相次ぐ報道の影響で売り上げが2割ほど減っています。今後も店舗用茶菓の検査は行われますが、正確な情報を早く知らせることが求められます。

放射性ヨウ素:生茶葉・飲用茶検出せず
放射性セシウム=入間市:468.8ベクレル
所沢市:342.4べクレル
狭山市:258.3ベクレル
飲用茶=検出せず
県の検査結果(5月13日実施)

「自治体学会緊急フォーラムイン所沢」に参加して

 自治体学会は8月本番にむけて準備を進めていましたが、東日本大震災を受けて中止しました。これに代わる催しとして21日に実施されました。
 午前のシンポジウム「東日本大震災〜自治体はどう立ち向かっていくか」では、コーディネータに中川幾郎・帝塚山大学教授が努め、相川康子、伊関友伸、原昭夫、山本正典、出石稔の5氏がパネリストに。
 午後の地元企画シンポジウム「郊外都市の自立と連携・大都市圏の危機管理を問う」では、西村周三・国立社会保障・人口問題研究所所長の基調提起を受け、廣瀬克哉・法政大教授をコーディネータに秋元孝夫、平岩敏和、池田容子、当麻よし子(所沢市長)の5氏がパネリストとして発言しました。

職員の激減が被災者支援を困難に

 午前の部で印象に残った発言は、被災地支援を困難にしている要因の1つに、この間の職員の激減が響いているとの伊関教授の指摘と、午後の部ではパネラーの「若年層の流入で税収増」の発言に西村氏が、高齢者の流入によって介護保険など支出を差し引いても1億数千万円の経済効果があったとするある街のシミュレーションを紹介し、税収は増えなくとも消費の拡大に期待が持てるという指摘は、初めて聞く「切り口」なので新鮮に受け止めました。 (荒川ひろし記)

「消防広域化」中間報告会を開催

 所沢・入間・狭山・飯能・日高5市の消防広域化の検討がおこなわれています。
 今回は、検討事項の中間報告が行われます。
☆消防広域化第4ブロック
 検討事項の中間報告会
☆6月1日(水)午後1時
 全員協議会室(議会棟)

第5回 保育まつり

イラスト2011年6月5日(日)
午前10:00〜午後2:00
緑町中央公園

子育て相談・模擬店・フリーマーケットなど
主催者:保育まつり実行委員会

「原発問問題に関する日本共産党見解」

赤旗新聞5月22日号より

不破氏の「原発災害講義」

「毎日」コラムが「一読のすすめ」

近くパンフで発行

 日本共産党の不破哲三社会科学研究所長が10日の「古典教室」で行った原発災害に関する講義(「『科学の目』で原発災害を考える」=本紙14日付)が大きな反響をよび、「この内容を多くの人に伝えたい」という声が相次いでいます。
 メディアでも話題になり、毎日新聞のコラム「近聞遠見」(21日付)で岩見隆夫氏が「トイレなきマンション」の見出しで不破講義をとりあげました。岩見氏は「原発情報は各メディアにもあふれている。しかし、どれも隔靴掻痒(そうよう)の感があって、この国難の乗り切りに不安が増すぽかりだ」と指摘し、それと対比して「(不破氏の)〈原発災害講義〉は出色だった。日本の原発について歴史的、体系的に振り返り、なにしろわかりやすい」と絶賛しています。
 さらに、不破氏が「書記局長、委員長時代に三木、大平、鈴木、小渕の4つの自民党政権下で追及してきた実績が講義の裏付けになっている」とし、20数年間にわたる不破氏の国会質問と、それへの歴代自民党政権の無責任な答弁ぶりを紹介。コラムの最後に「原子力への理解を深めるためにも、不破講義の一読をおすすめしたい』。
 不破講義は近くパンフレットとして発行される予定です。