所沢三月市議会 新年度予算市民一人当たり一万円以上の増税

イラスト 所沢市議会の新年度の予算議会が二月二十二日から開かれています。会期は三月二十日までで、議会に出された予算案は、一般会計が前年比3・3%増の八百十三億円となっています。
問題は定率減税の全廃と国の税源移譲で、個人市民税が大幅に増え、前年度比で三十五億円も増税になっていることです。
 市民一人あたりに計算すると昨年度の増税の上に更に今年もまた約一万円以上の増税と言うことです。今でも深刻なのに、これでは暮らしが成り立ちません。市民税の納付書送付時期に大混乱は必至です。市としての減税対策や、生活防衛対策が強く求められています。


やっと実現!
イラスト 乳幼児医療費の窓口払いの廃止
 新年度予算の歳出で市民要望の実現では党市議団の一般質問や住民運動の関係もあって、貴重な成果や改善が図られています。例えば、エアコン設置のための予算や、障害者自立支援法の見直しに伴う負担軽減策。念願の「乳幼児医療の窓口払い」が廃止される条例など、いくつかの要望が実っています。


十月から実施
 乳幼児医療費助成制度の窓口払い廃止については、多くのお母さんの切実な願いでした。そして市民の約一万六千筆にも及ぶ請願や、日本共産党市議団の粘り強い質問で実現したもので、十月から実施されます。


家庭保育室保育料軽減
 家庭保育室の保育料の軽減の条例では、兄弟入所の場合二人目は半額、三人目は無料に改善されました。


小中学校にエアコン
イラスト
 飛行機騒音で窓を開けられず、四十度の教室で、子供たちは汗を流しながら勉強している状態です。「一刻も早くエアコンを」と党市議団の五年に渡る議会での質問や、署名活動などの広がりがありました。その結果、宮前小学校にエアコン設置の設計予算が計上され、二十年度には普通教室にエアコンが設置されます。全校設置に向けてスピードアップが求められます。


障害者自立支援軽減策も
 障害者自立支援法で、サービス利用の際の費用負担が導入されましたが、親が現役で働いている児童の場合、国の軽減策では不十分です。今回、所沢市では国の四分の一の軽減策に加えて利用実績の四分の一を助成して、二分の一の負担でサービスが利用できるようになりました。


競輪事業廃止
 共産党市議団はこれまでギャンブルで潤った収益を地方自治体の財源にあてることに批判をしてきました。
 今回ようやく市主催分の競輪事業の廃止が提案されました。


イラスト耐震診断にも補助が
 昭和五十六年五月三十一日以前の着工の住宅の耐震診断費用の補助を提案しました。また、耐震偽装問題の時も、昭和五十六年六月一日以降に着工したマンションに対して構造計算書の再チェック費用の助成を求めてきました。新年度予算には「わが家の耐震診断補助事業」として両方の事業に補助する事になっています。


消防職員増員
 消防署の職員が三百三十三人から三百四十五人に増員されます。救急出動回数の増加などで、消防需要は年々高まっています。所沢市の消防力の充足率は全国平均(七十五%)より六十六%と低く、県内でもワースト四位です。このことを指摘して消防職員の増員を求めてきました。


核都市連絡道路誘致が休止に
 所沢市の三富新田や狭山丘陵を縦断する核都市連絡道路は「自然を破壊し排気ガスをまき散らす公害道路はいらない」と自然保護団体や党市議団も訴え、市が「期成同盟」からの脱退を長年求めてきました。新年度予算には予算計上されず休止状態になります。

(「新しい所沢」2007年2月25日 No.67から)