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狭山市駅西口のもうひとつの風景
狭山市駅西口
狭山市駅西口
 今年の5月12日、狭山市駅西口スカイテラスは国土交通省が後援している「都市景観大賞都市空間部
門」で優秀賞を授賞しました。
狭山市駅西口の整備方針は、なかなかまとまりませんでした。現市長が決断した再開発計画では余りに多額な公費が投入される、人口や駅利用者の割に計画が大きすぎるなどの理由から、市民の反対も大きく出され、政治的争点になりました。
しかし2008年に着工され、12年に大部分が完成。こまごまとした周辺事業も今年の春に終わり、最終的な経費が議会(建設環境委員会)に発表されました。
総事業費は266億2,050万円です。そのうち、狭山市の負担は155億9,820万円。その他は国と県からの補助金は90億5,520万円、保留床処分金15億,3250万円、西武鉄道が4億3,460万円という内訳です。当然、国、県の補助金は狭山市民を含む全国の人々の税金です。ですから、92.6%は狭山市民を含む国民の税金。ちなみに大変美しく変貌した狭山市駅を活用する西武鉄道の支出は1.6%です。
さて、この駅の使い勝手はどうでしょう?最初に出された市民の声は、「バスは2つ程、前の時間のものに乗らないと間に合わなくなった」と。駅改札口前に停まったバスが、赤信号に阻まれるだけでなく、遠回りしてターミナルに入り停車する。おまけに、バスを降りれば入れた改札口は橋上駅舎になり、2階に上がらなければならない。バスから10mほどで着いた改札口は100mぐらいの移動が必要になったのです。
橋上駅は西武鉄道に多くの「利益」をうみます。人を減らすことができ、人件費の削減になるのです。
次に問題になったのは、エスカレーターに屋根がないこと。雨が降り、荷物を持つ手でさらに傘をさす。「危ないから、エスカレーターのベルトを持て」と放送し、不可能な注意喚起をする。私は当時、新宿駅南口のエスカレーターに屋根を設置させた事を確認し、写真を撮り、市に設置を求めました。市民の声と議会の働きかけの中で、現在は屋根が1億4千万円をかけ、設置されました。当初計画にはなかったので、相当に割高になりました。
西口には駐車場があります。全て、有料になりました。中央公民館に来た方も有料です。公民館活動も
大変です。車ですと、300円から500円ぐらいは覚悟しないと公民館を使えません。自転車でも1時間を超えると150円がかかります。これまで中央公民館を利用していたサークルが他の公民館に移動するケースが生まれています。
毎年、公民館は文化祭を開きます。その運営を行う中心メンバーは、文化祭が近づくと連日、公民館に足繁く通うことになります。ボランティアですが、その活動に意義を見出し頑張っています。中央公民館での文化祭役員は、連日、朝から夕方まで公民館の中にいます。駐車場も使うでしょう。仮に、8時間、公民館にいたら車の駐車場料金は1,500円になるのです。
えっつ?駐車場の管理経費ですか?ちなみに昨年度の決算でも、管理経費は5,618万円ですが、駐車場の収入は7,764万円で、2,146万円も利益を上げているのです。
西口の都市空間優秀賞の影にある「もうひとつの風景」、市民の暮らしも見つめる必要があると思うのですが……


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