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議員だより
猪股嘉直
TPPへの参加ストップを!
狭山市の急傾斜地、広瀬台の公園工事について
         <11.2〜3月議会 一般質問> 
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日本共産党の猪股嘉直です。質問通告に基づきまして、順次質問します。
 最初にTPPについて取り上げます。
昨年11月に「日本農業新聞」はTPP解説特集号を発行し、「農業壊滅のTPP断固阻止」「生産半減 米2兆円減 国の農政方針に逆行」の見出しで、TPPに日本が参加することを拒否するよう、大々的なアピールを行いました。

TPPとはいったい何か?

 今、テレビや新聞等で盛んに報道されているTPPですが、一体何なのか。この「日本農業新聞」の解説によりますと、以下のように書かれています。すなわち、「環太平洋戦略的経済連携協定のこと。シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの環太平洋4ヶ国による高いレベルの自由貿易協定(FTA)のこと。2015年までに原則すべての関税撤廃をめざす。06年に発効した。今後は加盟国を拡大する方針で、米国やオーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアも参加を表明している。TPPに加わる場合、コメなど農水産物や一部工業品、金融、サービス分野の扱いが課題になる」と。
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  この特集号では、国内農業などへの影響を、農林水産省の試算として紹介しております。国内農業生産の減少 4兆1000億円。食糧自給率の低下、40%から14%へ。農業・農村の多面的機能の喪失、3兆7000億円、GDP減少額7兆9000億円、就業機会の減少数340万人にも及ぶという試算です。
 
埼玉県のコメは80%、393億円が失われる

 ここで埼玉県が調査した農産物生産品への影響について紹介します。お米は生産量減少率が80%、減少金額は393億円。直売所等での販売分、学校給食などを除いて置き換わる、としています。また、小麦粉は減少率86%、金額で14億円。学校給食、醤油原料の一部、うどん屋や直売所等での地場消費を除いて置き換わる、と。
 
マスコミの報道は本当か?

 ところが、私たちが日常目に触れるテレビや新聞では、これらのことが、ほとんど報道されていません。報道されるのは、例えば「農業よ強くなれ」「バスに乗り遅れるな」といった形式の報道です。
 しかし、実際はどうか。「バスに乗り遅れるな」という点では、東アジア13ヶ国のうちで、TPP交渉に参加しているのは4ヶ国にすぎません。「バスはガラガラ」です。                                
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 また、農産物の関税率の問題がよく取りあげられ、日本は鎖国状態だと報道されていますが、インドの関税率は124.3%、韓国は62.2%、メキシコが42.9%、EUが19.5%で、日本は11.7%です。鎖国報道は嘘です。
 前原外相が「日本のGDPにおける第一次産業の割合は1.5%にすぎない。1.5%を守るために98.5%が犠牲になっている」と発言したと報道されています。しかし、その割合を世界で見れば、アメリカは1.1%、イギリス、ドイツは0.8%、EU全体でも1.6%です。それでも先進諸国は農業を大事にして守っている。こういうことが、日本のマスコミは報道しない、本当に偏っています。
 
JAや農業委員会の考えは

 私は、このTPP問題を考えるに当たり、JAいるま野の狭山地域統括支店長に面会し、お話を伺いました。支店長は、「日本農業新聞」のコピーをくださり、TPP参加の影響について詳しく話されました。農業への影響はもとより、農業破壊による環境への影響、すなわち、農業が壊滅状態になることによって、国土の荒廃も指摘されました。
 農業は食糧を供給するだけではない。生産活動を通じて良質な水や空気を生み出し国土を守るなどの多面的な機能を持ち、その恩恵を国民全体に及ぼしている。日本学術会議がまとめた多面的機能の貨幣評価によると、洪水防止や河川の安定機能、地下水涵養機能(「水を育む」「水を保護する」という意味)などを含めて総額年間約8兆2千億円と。農業が破壊されたら、土砂崩れや洪水の頻発を招くばかりでなく、水田が持つ生物多様性の保全機能も失われると、農業新聞を示してお話されました。
 市長に伺います。市長は、日本がTPPに参加することによって、日本の農業がどのような影響を受けると考えられていますか?
 また、TPPに日本が参加した場合、狭山市の農業にどのような影響がありますか?市として調査を行なっていれば、お示しください。市長の答弁を求めます。

 続いて、狭山市農業委員会会長に伺います。会長は、TPPについて、農業に与える影響についてどのようなお考えをおもちでしょうか?

 
TPP参加は農業だけではなく、
   環境を破壊し、日本の医療制度も壊す


 TPPは農業だけではなく、日本の多くの産業にも影響を与えます。
 東大大学院・国際貿易論の鈴木宣弘教授が赤旗新聞の紙上で、「関税や非関税措置の撤廃で影響を受けるのは農業だけではありません。繊維製品、皮革・皮革製品、履物、銅版など「最重要品目(米や乳製品、砂糖など国家安全保障や地域社会存続などの観点から高い税率で守っているもの)」は工業分野にもあり、金融や保険、法律や医療、建築など労働者の受け入れを含むサービス分野の開放も要求される」と話されています。
例えば日本医師会は「医療分野についてTPPの参加によって、日本の医療に市場原理主義が持ち込まれ、最終的には国民皆保険の崩壊につながりかねない。日本医師会は政府に対し、TPPの検討にあたり、国民皆保険を一律の『自由化』にさらさないよう強く求める」と要請。さらに「日本が今後TPPに参加した場合の懸念事項として、日本での混合診療の全面解禁により、公的医療保険の給付範囲が縮小する。医師、看護師、患者の国際的な医師不足・医療偏在に拍車をかけ、地域医療を崩壊させる」との見解を発表しました。
 TPPが農業だけに影響を及ぼすのではないという、識者や専門家団体が指摘していますが、市長はどのように考えられますか?

 
JAは狭山市長と議長にも要請

 昨年の12月、いるま野農業協同組合は、狭山市長と狭山市議会議長あてに、「TPP交渉への参加断固阻止に関する要請書」を提出されています。「日本の農業が壊滅すること、食糧自給率が激減すること、国土の荒廃と、雇用の喪失」を訴え、市長、議長に対して政府・国会に働きかけをと要請しています。
 市として、JAの要請や、農業従事者の意向を受け、積極的に国への働きかけを行うべきと考えますが、市長の考えはどうでしょう。ぜひはたらきかけていただきたい。市長の答弁を求めます。

 
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 同時に、現政権が、最悪参加する危険性も否定できないなか、市として農業と農業従事者を守る対策を今から考えていく必要がある。「国の動向を見守る」ということでは、間に合わないと思う。市長の考えは?

 
日本共産党はTPP参加反対のため全力を尽くす

 私たちの党は、志位委員長が代表質問や予算委員会で取り上げたのをはじめ、TPP参加問題では反対の論陣を張ってきました。また、赤旗新聞でも連日同業団体の運動や声を紹介しております。私もTPP参加反対の立場で頑張ることを表明して次の質問にうつります。

 
急傾斜地の工事と今後の管理、予定について

 続いて、急傾斜地の整備について、伺います。具体的には、水富地域の上広瀬、下広瀬から広瀬3丁目、根岸2丁目にかけての急傾斜地の整備事業です。
 この事業は、埼玉県の土砂崩落防止事業として、1999年度(平成11年度)から10ヵ年計画で始まった事業です。すでに10年は経過し、丸2年が過ぎようとしていますが、この事業の計画内容を改めて、確認しておきたいと思います。
 併せて、これまでの進捗状況、今後の見通しについてもお示しください。
 一昨年の4月臨時議会で、私の質問に当時の建設部長が答弁されていますが、現計画には含まれていない地域で、狭山市が危険箇所として指定している23箇所について、市の方針では「優先度を決めて、県にはたらきかける」と話されました。この点での状況は現在、どうなっているのか部長の答弁を求めます。
 次に、すでに工事が終了した地域でのフォローについて伺います。私は工事が終了した場所を何箇所か見ておりますが、すでに新たな樹木がのびていたり、様相が変わってきているところが見受けられます。この事業の理想としては、どのような状態で管理することが望ましいと考えられているのでしょうか?
 その理想からすると現況は充分なのでしょうか?それとも、充分でないとすればどのような対策をうつ必要があるのでしょうか?部長の答弁を求めます。



広瀬台の区画整理後の公園整備について

 次のテーマは上広瀬地区画整理事業後の公園設置と、土の処理、管理の問題です。この事業が完了し、住居表示も変わり、広瀬台となりました。
 広瀬台2丁目の虹の遊歩橋の東側に大きな空き地があります。夏になると広瀬台の自治会が祭りを行っている場所ですが、今ここはブルトーザーなどで、整備されつつあります。公園を造るとのことです。                   
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築山の管理と土ぼこり対策

 ところが、この場所に大きな築山が二つあります。区画整理で発生した土とのこと。この土の処理ができずに公園の中にそのまま放置されるとのことですが、この問題の経過について伺います。担当部長の答弁をお願いします。
 地元の自治会の役員の方には、報告されたとのことですが、報告時の模様、役員の方の意見などについても紹介してください。
 広瀬台に住む方からも意見をいただいたのですが、こどもが遊びたがるような、築山です。学校給食センターが移転する前の柏原小学校に年月のたったいい築山がありましたが、相当な期間をかけてできたもので、子どもの遊びにはちょうどよいものだったと思いますが、広瀬台の赤土の山は、最近造られたもので、しっかりと固まり、安全な山になったとは言いがたいと考えます。どのように、子どもの安全を守るのかを危惧しています。市の考えはどうでしょう。部長の答弁を求めます。
 また、北風の強いこの季節。南側は住宅地です。埃の問題も深刻です。洗濯物が干せるのでしょうか?また、土埃がかなり、住宅に侵入することも考えられます。どのような対策をたてられているのでしょうか。我慢してというのでしょうか。併せて市の考えを求めます。
 最後にこの公園を今後どのようにされる方針なのか伺います。遊具の設置、樹木の植栽についてはどうでしょうか。また、自治会が行なってきた、夏祭りなどは今後どのようになりますか?答弁をお願いします。


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