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「平和のための戦争展」に280名が来場
 8月26日から28日まで、「平和のための戦争展」が開催されました。実行委員を務めた狭山平和委員会の松田福男氏から投稿が寄せられましたので紹介します。
 8月26日から28日まで、二十数年ぶりに「平和のための戦争展」が開催され、3日間で延べ280名が来場しました。  会場となった狭山中央公民館展示室の一番の注目は、鉄の造形作家・武田美通氏の作品「白骨化した帰還兵」と「被爆した母と子」です。
 「野ざらしだった白骨のわが身に当時の兵装をまとい、漸く故郷に帰ってまいりました。召集令状1枚で戦場に駆り出され、飢えと病の果てに密林の奥深くで死んでいった私たちの最期の願いは届いているのでしょうか」こう問いかける帰還兵の前では多くの方が立ち止まってその姿に見入っていました。
 会場には、実際に兵士が身につけていた遺品や銃後の人たちの千人針、国防婦人会のたすきなども並べました。
 
戦争の歴史と平和を守る活動

 壁面には、地元笹井の空襲に関すること、広島・長崎への原爆投下の惨状の写真パネル、地元狭山から出征し、ニューギニアから奇跡的に生還した方の出征写真と体験記、戦時中の学校での子どもたちのさまざまな生活写真、戦争に勝つために(お国のために)供出した物品や奉仕作業の写真などを展示。
 これらに加えて、入間基地(旧陸軍基地)における過去の自衛隊機墜落事故の年表や写真、戦争拠点として強じん化されようとしている現在の基地の状況も掲示し、同時に、日本を戦争する国にさせないために取り組んできた国会包囲行動や平和行進、今年の広島平和祈念式典など、平和を守る活動を紹介しました。
 
体験談など多くの企画も

 展示と平行して別室で、さまざまな企画が3日間展開されました。
 1日目は「風船爆弾を作った少女たち」「証言・戦時中の学校生活」「最後の空襲くまがや(アニメ)」「広島・長崎の被爆体験」などのDVD視聴。
 2日目午前は、「満州での戦争体験を聴く」ということで、満州から逃避行の悲惨な体験をされた大谷佑子さんの録画ビデオとご本人の話。父が満蒙開拓青少年義勇軍だったという渋谷明美さんからは「父から、現地で感染症に罹った時の過酷な状況などを聞いていた。教え子を二度と戦時下におきたくない」との思いが語られ、参加者に感銘を与えました。
 午後は、「平和ってすてき」と題し、市内の2つの会による朗読会が開かれました。
 3日目午前は、「狭山での戦争を語る」ということで、「笹井の空襲」の語り部小川豊子さんと、戦前から地元に在住している飯島邦男さんから当時の生活の様子が詳しく話されました。 この企画には、狭山ケーブルTVも取材に入り、展示会場の様子と共に、9月初旬「タウンニュース」で放映されました。
 最終日の午後は、腹話術師が「世の中、詐欺まがいだらけ!」と、防衛費増大や原発処理水の海洋放出問題を風刺。新婦人のコーラスグループが、会場の参加者とともに「平和の歌声」を響かせました。  3日間にわたる大きな取り組みとなりましたが、多くの方のご協力で280人もの方に来場頂くことができました。こうした平和の取り組みを今後も継承できたらと願っています。
(「狭山 平和のための戦争展」    実行委員会 松田福男)
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