【読者からの投稿】福島への支援ボランティアに参加して
５月20〜21日、いわき市の仮設住宅の支援ボランティアに参加しました。最初の仮設住宅は、雪が舞い込む、板張りで底冷えがする、お風呂の追い炊きができないなど大変な状態で、何度も改修してやっと今の状態になったとのこと。「最初から計画的にやっていれば良かったのに」と腹を立てておられました。
中には原発労働者も多く、最初は距離を置く感じでしたが、徐々に複雑な胸の内も明かされました。「労働者はみんな被ばくしてるよ。事故直後に入った者はみんな５〜６年もつかどうかだ」こう話してくれた方は、１日２時間しか炉に入れないのですが、後の６時間は白いマスクと防護服のまま待機させられ、食事もままならず、顔は汗で蒸れて大変だそうです。それでも奥さんは「元の家に未練もないし、おかみの指示に従うだけだよ」と笑顔で言われるのです。その言葉にかえってやり切れないものを感じました。
被災して１年以上も経ち、天災だけでなく人災に今なお苦しめられている人たち、帰りたくても帰れない「『ふるさと』の歌を聞くと涙が出るんですよ」というおばあさん達の手に何度も握り締められながら、仮設住宅を後にしました。
名前も知らない、遠くから来た私たちに苦しい胸の内を話して下さった方々の思いに、私たちはどれだけ応えていけるでしょう。敵はとてつもなく大きく、課題は山ほどあるけれど、この現状を訴え、少しでも原発反対、復興へのお手伝いをしていきたいです。 【堀兼在住 Ｕ】
