太良町議会の6月定例議会は、今日開会されました。6月定例議会のもっとも重要な案件は「太良町情報公開条例案」のようです。今議会で議決し、今年10月1日から施行することになっています。そこで、町の総務課から議案書をもらって検討してみました。いくつか気がついたことをメモしておきたいと思います。
「知る権利」と「説明する責任」の明記は当然
第1条には、「町の保有する文書を公開し、町政にかんする町民の知る権利を保障することにより-----町政について町民に説明する責任を全うすることを通じ、町政に対する町民の理解と信頼を深め、公正で開かれた町政を実現することを目的とする」と書いてあります。
この「知る権利」の保障と行政の「説明責務」の明記は各地で情報公開制度が発足して以来議論されてきた基本的な問題です。最近では明記する自治体がふえていますが、太良町の条例案が二つの点を明記しているのは当然です。それだけに、このあとの各条項の具体的な規定と運用はこの原則にもとづいて行われるべきです。積極的に公開の範囲を広げるとべきである
町民の知る権利の保障、町当局の説明の責務という点から言えば、もっと積極的に公開すべきだと思う点がいくつかあります。
第2条(第2項)には、公開の対象になる「公文書」が定義してあります。しかし、そのなかで「---決済、供覧等の手続きが完了し---」という文言があります。この文言によって各地で「まだ、町長の決済を得ていないから」などという理由で文書が非公開にされるということがおこっています。決済前、供覧中であっても、原則的に公開の対象にすべきです。
第9条には町が「非公開」にできるケースが列挙されています。
そのなかには、意思形成過程の情報(第4項)、町または国の機関が行う監査、検査、許可、試験などに関する情報(第5項)、国県などとの協議、依頼などにもとづいて作成し、取得した情報(第6項)、町の合議制機関の会議にかかわる情報(第8項)などがあります。
いずれも条件付で非公開を認めるものですが、この規定があるために、国や県の依頼で作成した文書の公開が拒否される、住民が関心を持っている重要問題について審議会でどのような議論が行われたのか公開されないなどの問題がおきています。これらは、第1条の精神から原則的に公開するという立場を貫くべきです。とくに、第5項については、本人が請求すれば検査、試験などに関する情報は公開するように改めるべきです。公開の方法は柔軟におこなうべきである
第2条第3項では「公文書の公開」とは公文書を閲覧に供し、またはその写しを交付することをいう」とあります。役場に備え付けてある文書を自分の目で読むということが前提になっています。これは、視力障害者などのことを考えて、「文書をよんできかせる」「点字に翻訳してわたす」などという方法でも公開できるようにすべきです。
町が出資している法人も積極的に公開の対象にすべきである
第17条に「町が出資している法人で規則で定めるものに対し、この条例にもとづく町の施策に準じた措置を講じるよう協力を要請するものとする」とあります。全国各地で自治体が出資した第3セクターで問題が起きたけれども、情報公開の対象にならないというケースが良くあります。町が出資している法人についても積極的に公開の対象にすべきです。
コピー代など費用は最小限にすべきである
費用については、「当該写しの交付に要する費用」(第16条)となっています。A3まで含めて1枚10円というように実費程度に押さえるべきです。
条例の適用日以前の文書も可能な限り公開につとめるべきである
条例は今年10月1日から施行され、その日以後に作成された公文書について適用されますが、それ以前の文書についてても公開の請求があれば可能な限り請求に応じるべきです。一部の自治体では実施していますが、順次さかのぼって公文書を整理し、整理し終わったものから公開の対象に加えるということも考えるべきだと思います。