5/21付けの記事では、地域経済論を研究する私のマクロ的な視点について書きました。
次に、具体的にどの地域の問題をあつかうかについて考えてみたいと思います。
ずっと以前からですが、私は、この地域の地理的なとらえ方として二つのことを考えていました。一つは、多良岳を中心にした地域の問題です。さらにもう一つは、有明海を中心にした沿岸地域の問題です。大げさかもしれませんが、これを「多良岳連邦」と「有明海同盟」とネーミングしてみました。多良岳をともにいただく市町の連携---「多良岳連邦」
私は、多良岳のまわりを車を走らせるのが好きです。最近では特に国道444号線に平谷トンネルが出来て、太良〜鹿島〜平谷トンネル〜大村市〜諫早市〜太良と走るコースが好きになりました。少し時間はかかりますが、鹿島〜嬉野〜東彼杵町〜大村市もすてきなコースです。多良岳をとりまく林道を走ると四季おりおりの自然を楽しむことが出来ます。
それぞれの市や町から多良岳を見ることが出来ます。私は、太良町に生まれたので佐賀県側から多良岳を良く見てきましたが、大村市や諫早市など長崎県側から見た多良岳も素敵だなと思いました。また、多良岳山系と風早高原(長崎県では山茶花高原)が共通の財産だなと実感しました。実際、歴史的にもこの地域は多良岳を中心に結びつきがあるようです。現に私の曽祖父は諫早市から川上家に入っています。
弟が長崎空港にくるので迎えに行きましたが、太良町のわたしの家から空港までちょうど1時間でした。私は、多良岳を中心にした市町の連携を考えたらどうかと思います。それを「多良岳連邦」という言葉で表現しました。
その精神的シンボルは多良岳です。多良岳とその周辺地域は古くからの多良岳信仰、それにもとづく伝説や民謡を豊富に持っています。多良岳神社や金泉寺という由緒ある寺社もあります。また、佐賀県では風早高原、長崎県では山茶花高原と呼ばれる高原があります。
なによりも、多良岳とその周辺の森林がこの地域に水を供給する源になっていることです。多良岳を中心にした自治体が連携することによって多くの可能性が開けてくると思います。
まず、力をあわせて多良岳の緑を守り、周辺地域の水資源を保全することです。これは、有明海と大村湾の保全にもつながってきます。
さらに、この地域の多様な自然、産物を資源にした産業や観光を発展させる可能性が開けてくることです。他地方とのアクセスには長崎空港や長崎本線、長崎自動車道を活用し、有明海と大村湾の海の幸、多良岳山麓が産する肉や果実や野菜、温泉などを楽しんでもらう観光コースも考えることが出来ると思います。私の石川県時代の友人は、白山(石川、福井、岐阜県にまたがる北陸の名山)をひとまわりする電車を走らせることを提案していますが、私はは多良岳のまわりを電車とまでは行かなくとも周遊バスを走らせるのは面白いなと思っています。既存の長崎本線や大村線を活用して周遊電車を走らせたらどうでしょうか。こういう視点から、私は、佐賀県、長崎県の別なく多良岳周辺の地域の歴史、産業、人々の生活、将来の可能性について研究して行きたいと思います。
有明海の再生にとりくむ沿岸自治体と住民の協力---「有明海同盟」
「有明海同盟」は現実的な問題になってきたと思います。
私はかねてから、有明海が長崎県、佐賀県、福岡県、熊本県の共通の宝庫でありながら、この宝庫を守っていくという点で4県の協力は十分行われているのかなと思っていました。
諫早湾干拓と海苔など海産物の不漁問題でこの問題が大きくなってきたと思います。そういう中で佐賀大学に「有明海学」という講座が設置されることになったようですが、大変心強いことだと思います。
有明海は海の幸を沿岸の住民に供給してきただけではありません。成富兵庫が藩政時代におこなった佐賀平野の治水についての本を最近読みましたが、佐賀平野おそらく福岡県も熊本県も平野部の開発、特に農地の拡大は有明海と深く結びついていることを感じました。また、有明海を利用した海運と交易がこの地域に果たしてきた役割も大きいと思います。
世界有数の干満の差をもつ有明海がこの地域の生産や生活に果たしてきた役割、山と河川と平野と有明海が長い間保ちつづけてきたバランス・循環、死にひんしている有明海をどうしたら再生できるか---こんな課題を研究して行きたいと思います。一緒に研究しませんか
私自身、以上のようなテーマで研究して行きたいと思っていますが、同学の士がいれば研究会をぜひ作りたいと思っています。興味ある方はご連絡ください。