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2026年杉並区議会第2回定例会一般質問(山田耕平)(2026年5月25日) |
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5月25日の本会議で山田耕平区議が一般質問に立ちました。その際の質問全文を掲載します。 答弁を含めた一般質問の様子は、以下のリンクからご覧になれます。 ★リンク ⇒ 本会議の録画中継 (会議終了からおおむね24時間後(土曜日・日曜日・祝日を除く)に、「速報版」をご覧になれます) 日本共産党杉並区議団を代表して外環道について、善福寺川上流地下調節池について、一般質問します。 1.東京外かく環状道路をめぐる問題 ■1−1 大ギアの損傷について 1 1−1−① 想定外事故の認識 はじめに外環道について伺います。 外環道工事において発生している重大なトラブルについて取り上げます。 現在、大泉ジャンクション側から掘進しているシールドマシン「グリルド」において、「心臓部」とも言える大ギアに深刻な損傷が確認され、掘進は停止しています。 この大ギアは直径約8メートルと巨大で、シールドマシン全体(直径16メートル)の中でも極めて重要な部品となります。しかも、工事は大深度地下55メートル付近で行われており、修理や交換は極めて困難な状況にあります。 損傷の経過として、今年1月20日に異音が確認され、翌21日の点検で変状が判明。同日行われた外環道オープンハウスでは、そのことが一切住民に説明されませんでした。このことはこの間も問題点を指摘してきたところです。 その後の詳細点検では、大ギア23か所に損傷、さらに、その回転を支持するベアリングの約7割が損傷していると公表されている通り、大規模な損傷事故となっています。 発生から、すでに4ヵ月以上が経過していますが、原因は特定されておらず、復旧の見通しも立っていません。 地上に住宅街が立ち並ぶ大深度地下において、シールドマシンが故障し、構造上、その場から移動することも出来ず、いたずらに時間だけが経過している異常な事態です。 こうした極めて深刻な事態であるにもかかわらず、住民への情報提供も十分とは言えず、大きな問題があると考えます。 こうした状況を踏まえ、以下、順次伺います。 今回の大ギア損傷について、4月23日に実施した国土交通省からの聞き取りでは、シールドマシンの事故を受け「基本的には内部密閉されたものであり、そう簡単に壊れるものではない。」と回答しました。 シールドマシンの設計上、想定されていない事故であることを事実上認めたことになります。 設計上想定されていない重大な機械損傷が発生したということは、これまでの安全管理やリスク評価、設計の前提そのものに問題があったのではないかと考えますが、区として、この点をどのように認識しているのか伺います。 2 1−1−② 原因未特定の問題 現時点で大ギア損傷の原因は特定されておらず、復旧の見通しも立っていない状況です。 このように原因が特定されていないということは、再発防止策も確立されていないということになりますが、区として、この状況で安全性が確認されていると判断できるのか、認識を伺います。 また、損傷原因の特定について、どのくらいの期間が想定されているのか伺います。 国土交通省への聞き取りでは、復旧までに数カ月かかるのか、1年以上かかるのか、さらに数年かかるのか、見通しは示せないとのことでした。4カ月以上が経過するなかで、未だに見通しも示せないことは重大な問題であることを厳しく指摘するものです。 3 1−1−③ 原因仮説の有無 現時点で、損傷原因について複数の仮説が整理されているのか、それとも原因仮説すら十分に整理されていない状況なのか。区はどのように把握しているのか伺います。 特に、状況によっては、地表面から開削を進める可能性があるのか、区はどのような説明を受けているのか伺います。 4 1−1−④ 異音基準の問題と掘進継続の合理性 事業者は、北行きシールド「カラッキィー」について、異音が発生していないことを理由に掘進を継続しています。 一方で、グリルドにおいては、異音が発生した段階で、重大な損傷が進行していたことを事業者も認めています。予兆がないまま、大規模な損傷が発生していることが、今回の事故の特徴であり深刻な点です。 この間、事業者は「異音がないこと」を理由にカラッキィーの工事継続を正当化していますが、今回のグリルドの事例を踏まえれば、異音が発生した時点では既に重大な損傷が進行している可能性も否定できません。 異音の有無をもって安全判断の基準とすることは適切なのか、区の見解を伺います。 原因が特定されていないにもかかわらず、同様の機構を持つ北行きシールド「カラッキィー」の掘進が継続されていますが、区として、このような状況で掘進を継続することに合理性があると考えているのか、認識を伺います。 5 1−1−⑤ 停止判断 想定外の事故が発生し、原因も特定されていない以上、同様の事象を防止できない状態にあると考えます。 少なくとも同様の機構を持つシールドについては、一旦掘進を停止し、詳細な点検を行うべきではないのか。区として、国・事業者に対し掘進停止と詳細点検の実施を求める考えがあるのか認識を伺います。 6 1−1−⑥ 住民説明会 今回の事案については、想定外の事故であり、原因も特定されず、復旧の見通しも立っていないなど、住民の不安が高まる要素が重なっています。それにもかかわらず、住民への情報提供は十分とは言えません。 区として、国・事業者に対し、近日中に住民説明会を開催するよう求めるべきではないのか、見解を伺います。 7 1−1−⑦ 工事の在り方について 一連の事故やトラブルを踏まえると、これまで前提とされてきた「シールド工事は安全に施工できる」という考え方そのものが揺らいでいるのではないでしょうか。 想定外の重大事故が発生し、その原因も特定されていない中で工事が継続されている現状は、従来の工事の進め方の限界を示していると考えます。区として、外環道工事の進め方そのものについて見直しが必要な段階に来ているとの認識はあるのか伺います。 また、住宅街の直下や至近でシールドマシン掘進が進められることのリスクについて、区の認識を伺います。 8 1−1−⑧ 費用便益分析の再検証 事業の根幹に関わる点について伺います。 外環道事業については、これまで費用便益分析に基づきその正当性が説明されてきました。しかし、調布市での陥没事故や長期にわたる補修、相次ぐトラブルや工事停止など、当初想定されていなかった事象が現実に発生しています。 こうしたコストやリスクは、当初の費用便益分析に十分反映されているとは言えません。区として、現状を踏まえた費用便益分析の再検証を国に求めるべきではないのか、見解を伺います。 ■1−2 大深度地下掘進による振動と低周波音の被害 9 1−2−① 振動と低周波音の問題 この間、練馬区において、外環道のシールドマシンによる振動や低周波音による住民への健康被害が発生していることを紹介してきました。 外環道は大深度地下で行われる工事として、地上に影響を及ぼさないということが前提であったのにも関わらず、シールドマシンの掘進に伴う振動や低周波音による住民生活への影響が発生していることは深刻な問題と捉えています。 国土交通省からの聞き取りでは、振動・騒音・低周波音について、複数の事例が寄せられているとのことです。寄せられた内容については、杉並区にも連絡しているとのことです。また、振動対策を実施したものの、対策しても振動を感じるという声も聞いている、と説明を受けました。 現在、杉並区内での掘進が始まっており、杉並区でも振動や低周波音の発生が確認されているとのことですが、区は、区内での振動・騒音・低周波音の発生を把握しているか確認します。 また、杉並区に対して、国・事業者から、どのような情報が寄せられているのか伺います。 10 1−2−② 杉並区として、振動・騒音や低周波音の発生について、住民の要望に応じて、区独自に低周波音測定も含めた調査、住民への計測機器の貸与等を検討して頂きたいと考えますが認識を伺います。 住宅街の直下でシールドマシンが損傷、掘進が継続できず、原因不明のまま復旧見通しも立たない、まさに異常な事態が進行中です。基礎自治体である杉並区として住民の生活を守る責任ある対応をして頂きたい、そのことを強く求めるものです。 2.善福寺川上流地下調節池について ■2−1 善福寺川上流地下調節池事業と住民合意形成について 11 2−1−① 次に、善福寺川上流地下調節池事業と流域治水について伺います。 善福寺川流域では、これまで繰り返し豪雨による浸水被害が発生してきました。2005年9月の集中豪雨では約1600棟が浸水被害を受けるなど、気候変動に伴う豪雨災害の激甚化が進む中、流域全体の治水対策の強化は喫緊の課題となっています。 こうした中、東京都は、地下約40メートルに総延長約5.8キロのシールドトンネルを整備する善福寺川上流地下調節池事業を進めています。 一方で、善福寺川緑地における工事着手を前に、樹木伐採や工事による生活環境への影響、シールド工法への不安などから、地域住民から様々な意見や懸念の声が寄せられ、5月11日の工事着工以降、現地での抗議行動も行われています。 こうした状況を踏まえ、区は5月8日に東京都に対し、着工延期や着座形式での説明会開催などを求める異例の申し入れを行いました。 今回の問題は、単に一つの工事をめぐる課題ではなく、気候変動時代における流域治水を行政と住民がどのように共有し、地域全体で進めていくのかという重要な課題となっているものと考えます。 その観点から、以下、伺います。 杉並区として、5月11日の工事着工をめぐり、住民の抗議行動が発生したこと、また一時的に準備工事が中止される事態となったことをどのように受け止めているのか伺います。 12 2−1−② 区はこれまで東京都に対し、住民説明や意見聴取の充実、着座形式での説明会の開催等を求めてきました。今回の状況に至った要因について、区として、どのように分析しているのか、認識を伺います。 ■2−2 東京都への申し入れについて 13 2−2−① 杉並区は5月8日、副区長自らが東京都へ赴き、異例の申し入れを実施しました。申し入れの中で、 ・住民理解が十分ではないため着工を遅らせるなどの対応をすること。 ・本格工事開始前までにオープンハウス形式でなく、着座形式での説明会を開催すること。 ・善福寺川緑地の樹木の保全や家屋調査について、一律の基準のみによらず、専門家の意見も踏まえ、住民に寄り添い丁寧に対応すること。 この三点を求めたとこのことです。 改めて確認しますが、区はどのような問題意識のもとで申し入れに至ったのか伺います。 14 2−2−② 申し入れに対して、東京都からはどのような回答があったのか伺います。また、区の申し入れが行なわれたものの、都の工事は進められていますが、その後の都との協議状況と区としての都との連携の在り方について伺います。 ■2−3 説明会と住民対話のあり方について 15 2−3−① 区は東京都に対し、オープンハウス形式ではなく、着座形式の説明会の開催を求めてきました。この点については、党区議団も再三に亘り、求めてきましたが、改めて、区は着座形式での説明会の必要性をどのように認識しているのか伺います。 16 2−3−② 特に、令和8年4月17日(金)に西田小学校で開催されたオープンハウスは、着座形式での説明会とはなりませんでした。この間、区としては都に対してどのような働きかけを実施してきたのか伺います。 外環道のオープンハウスでは着座での意見交換の機会が確保されています。善福寺川上流地下調節池計画においても、外環道のオープンハウスと同様に着座形式での説明会を実施することは可能と考えますが、区の見解を伺います。 ■2−4 緑地・樹木保全について 17 2−4−① 善福寺川緑地は、地域住民にとって貴重なみどり空間であり、気候危機対策や生物多様性の観点からも重要な役割を持っています。 区として、善福寺川緑地の価値をどのように認識しているのか伺います。 樹木の伐採・移植については住民の関心が高まっています。専門家の知見も踏まえ、可能な限り樹木保全を図る必要があると考えますが、区の認識を伺います。 18 2−4−② この間、住民が実施した樹木確認会において、藤井英二郎・千葉大学名誉教授から、根回し期間を考慮しない移植への指摘や移植先の密集による衰弱の可能性、安易な伐採判定、機械移植による根系破壊等の専門的な指摘がなされています。 樹木の保全については、これらの専門的知見も踏まえた対策を進める必要があると考えますが区の認識を伺います。 ■2−5 関根文化公園の代替用地 19 2−5−① 善福寺川上流地下調節池事業に伴い、区立関根文化公園の大部分が長期間使用できなくなります。 関根文化公園は、地域の子どもたちや子育て世帯にとって重要な遊び場・居場所となっており、近隣住民からも遊び場の減少を懸念する声が寄せられています。区として、工事期間中における子どもの遊び場確保や地域利用への影響についてどのように認識しているのか。また、代替機能の確保はどのように検討しているのか伺います。 ■2−6 外環道事故を踏まえた安全性と説明責任について 20 2−6−① 東京外環道のシールドトンネルの陥没事故、シールドマシンのトラブルによる工事停止等の状況を受け、住宅街の直下で行われるシールド工法による地下工事に住民不安が高まっています。区として、こうした住民不安をどのように認識しているのか伺います。住民不安の解消には、安全であることを説明するだけではなく、工事に伴うリスクや対応策も含めて、丁寧に情報共有していくことが必要と考えますが、区の認識を伺います。 21 2−6−② シールドマシンが発進する立坑は、ニューマチックケーソン工法で実施されるとのことです。過去、この工法で発生する事故として、圧気状態(高い気圧)の空気がケーソンの刃口から周辺の地盤に漏れ出し、地中の鉄分などと反応して酸素を奪う「酸欠空気」が発生することがあります。 これまでの事例から、影響は広範囲・数ヵ月間の長期間に及ぶ可能性もあり、地下室を持つ家屋を中心に、より広範囲の家屋調査が求められると考えますが、区の認識を伺います。 近隣住民の要望に応じて、柔軟に家屋調査を実施するよう都に求めるべきと考えますが見解を伺います。 ■2−7 善福寺川流域治水フォーラムについて 22 2−7−① 区では「善福寺川流域治水フォーラム」の開催を予定していました。 本フォーラムは、河川整備や下水道整備のみならず、グリーンインフラなども含めた総合的な流域治水について、区民とともに考える重要な機会であったと認識しています。区として、本フォーラムをどのような目的・意義を持つものとして企画していたのか伺います。 23 2−7−② 現在、地域住民から様々な意見や不安の声が寄せられていることを踏まえ、フォーラム開催は延期となっています。 区として、住民から寄せられている声をどのように受け止めているのか。また、延期を経て、どのような内容・形式で改めて開催を検討していく考えか、伺います。 24 2−7−③ 近年の豪雨災害の激甚化を踏まえると、流域治水は行政だけではなく、地域住民と課題認識を共有しながら進めていくことが重要と考えます。 区として、善福寺川流域治水フォーラムを、単なる説明会ではなく、区民とともに地域の水害リスクや対策を考える継続的な取組として発展させていく考えはあるのか伺います。 25 2−7−④ 区は昨年の豪雨対応において、LoGoフォームを活用した浸水情報収集を実施し、区民から寄せられた情報の蓄積・分析を今後の水害対策につなげていく考えを示しています。 こうした区民参加型の情報収集やデータ分析を、今後の流域治水施策にどのように活用していく考えか伺います。流域治水を進める上では、行政だけでは把握しきれない地域特有の浸水状況や内水氾濫の実態を、区民と共有していくことが重要と考えますが見解を伺います。 ■2−8 流域治水と今後の区の役割について 26 2−8−① 近年の気候変動に伴う豪雨災害の激甚化を踏まえると、巨大地下調節池のみに頼るのではなく、雨水流出抑制、グリーンインフラ、流域全体での対策強化など、多層的な流域治水が重要と考えますが、区の認識を伺います。 区長は「善福寺川流域の安全と地域の安心が両立する形で事業が進むよう、区も当事者として関わり続ける」と表明しています。 今後、区としてどのような役割を果たしていく考えか、伺います。 ■2−9 費用便益分析と事業の持続可能性について 27 2−9−① 最後に費用便益分析と事業の持続可能性について伺います。 善福寺川上流地下調節池事業については、住民から事業費や事業効果に関する様々な意見が寄せられている。 善福寺川上流地下調節池については、神田川流域河川整備計画全体ではなく、事業単体としての費用便益分析を区民に対して分かりやすく示す必要があると考えますが、区の認識を伺います。 28 2−9−② 近年、資材価格や労務費の高騰が続いているほか、中東情勢等の国際情勢の影響による建設コスト上昇や工期への影響も懸念されています。 こうした中、長期・大規模公共事業については、事業開始時点の想定だけではなく、社会経済状況の変化も踏まえながら、費用便益分析、いわゆるB/C(ビーバイシー)について継続的かつ丁寧な検証を行っていくことが重要と考えますが、区の認識を伺います。 29 2−9−③ さらに、東京外環道事業をはじめ、近年の巨大地下インフラ事業においては、当初想定を大きく超える工事費増額や長期化が全国的な課題となっています。だからこそ、事業の安全性だけではなく、財政面も含めた持続可能性について、住民に対する説明責任を果たしていく必要があると考えますが、区の認識を伺います。 我が党区議団は、善福寺川流域の安全確保に向けた治水対策の必要性を認識するとともに、その対策と効果の検証、住民との合意形成と信頼関係の構築は不可欠であると考えています。区においては、住民不安に真摯に向き合いながら、東京都とも連携し、B/Cを始めとする情報の公表と説明責任を果たし、住民参加を一層強化するとともに、善福寺川流域全体を視野に入れた総合的な流域治水を進めることを求め、質問を終わります。 以上 |
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