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2026年杉並区議会第1回定例会一般質問(くすやま美紀)(2026年2月17日) |
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2月17日の本会議でくすやま美紀区議が一般質問に立ちました。その際の質問全文を掲載します。 答弁を含めた一般質問の様子は、以下のリンクからご覧になれます。 ★リンク ⇒ 本会議の録画中継 (会議終了からおおむね24時間後(土曜日・日曜日・祝日を除く)に、「速報版」をご覧になれます) 日本共産党杉並区議団を代表して、住宅施策について、気候危機対策について質問します。 1.住宅施策について 住まいは生活の基本であり、憲法25条が保障する生存権の土台ともいうべきものです。住まいが権利であることは、世界人権宣言や、日本政府も批准している国際人権規約も認め、1996年の国連人権居住会議で採択された「イスタンブール宣言」においても確認されています。そこでは、負担可能な費用で、安全で健康的な住宅に住む権利や、住環境改善への住民参加など、国民の「適切な住まいに住む権利」を定め、日本政府も署名しています。 しかし、現在の杉並区の住宅状況は、その理念が十分に実現されているとは言い難い状況にあります。 国土交通省が5年ごとに実施している「住宅・土地統計調査」の2023年の調査結果では、杉並区では、持ち家世帯約12万6千世帯に対し、民営借家世帯は約17万6千世帯と、借家世帯が大きな割合を占めています。 さらに、全世帯のうち、国が定める「最低居住水準」を下回る住宅での居住を余儀なくされている世帯は約5万2千世帯にのぼり、そのうち約5万世帯が借家世帯です。 一方、都営住宅や区営住宅などの公的住宅の供給率は、人口比で見ても23区中19位と、極めて低い水準にとどまっています。 Q1−1 民営借家に多くの区民が暮らし、最低居住水準にも満たない住宅で生活を余儀なくされている世帯が約5万世帯も存在する一方で、公営住宅の供給率が著しく低い―こうした杉並区の住宅状況について、区はどのように認識していますか。 こうした深刻な住宅事情に対し、十分な対策を講じてこなかった前区長の責任は重大です。 わが党区議団は、繰り返し家賃助成制度の実施を求めてきましたが、「検討」を繰り返すばかりで、実施には背を向け続けてきました。 また、国が家主への補助を通じて家賃負担を軽減する家賃低廉化補助制度を創設したにもかかわらず、杉並区はこの制度を活用してきませんでした。 さらに、高齢者住宅「みどりの里」についても、高齢者人口が増え、入居希望が多いなかで、戸数を減らしたまま放置してきました。 岸本区長のもとで、まだ第一歩ではありますが、家賃補助、セーフティネット専用住宅の家賃低廉化補助制度、さらには転居費用の助成などが新たに始まりました。これは、住まいの問題を自己責任にしない姿勢への転換として、評価します。 Q1−2 しかし、住宅支援はなお不十分です。 食料品をはじめとする物価高騰が続くなかで、賃貸住宅の家賃も上昇しています。1月26日付の東京新聞は、一面トップで「賃貸も分譲も高すぎる」「住まい問題 政治は向き合って」との見出しを掲げ、家賃高騰に苦しむ人々の実態を報じました。報道のとおり、東京都の特別区物価指数の今年1月調査では、家賃の上昇が明確に確認されました。これまでも家賃の支払いに苦しんでいた区民に、さらなる値上げが重くのしかかっています。 こうした現状を区はどう認識していますか。手立てをとることが求められていると思いますが、いかがですか。 現在の住宅危機の深刻さを考えれば、規模・対象とも、さらなる拡充が必要です。 Q1−3 第一に、家賃助成の対象拡大です。区民意向調査には、次のような声が寄せられています。 「自分自身も体に障害があり、母も精神的な病気があって働けないので、家賃が安くなる助成金などをもらえたら、月々の生活費が助かる」。これは決して特別なケースではなく、問題の一端を示すものだと思います。 家賃負担が重くのしかかり、医療や食事を切り詰めざるを得ない区民に、支援の扉を広げることこそ自治体の役割です。家賃助成の対象拡大について、どのように検討していますか。 Q1−4 第二に、セーフティネット専用住宅の拡充です。 岸本区政のもとで、セーフティネット専用住宅の目標を昨年度10戸、今年度20戸へと拡大したことは貴重な前進です。しかし、必要とされている規模から見れば、まだまだ足りません。制度を活用してもらう大家さんの拡大、助成戸数のさらなる増加にどのように取り組んでいくのか、また、見えてきた課題はなにか、うかがいます。あわせて、利用者の声も紹介してください。 Q1−5 第三に、高齢者の住まいの支援です。 高齢者の多くは年金を主な収入源として生活しており、国民年金の平均受給額は月額約5万6千円から5万8千円にとどまっています。家賃を支払えば生活費がほとんど残らず、将来への不安を抱えながら暮らしている方が少なくありません。 区内在住の70代独居女性に話を聞きました。年金の受給額はひと月約4万8千円ですが、アパートの家賃は月5万円で、家賃が年金受給額を超えているのです。貯金はほとんどなく、アルバイトをしていますが多い月でも約10万円です。そこに、国民健康保険料、介護保険料などの負担、水光熱費などがかかります。手元に残るお金はわずかで、食費は3万円でやりくりしているとのことです。都営住宅やみどりの里も申し込んでいますが、当選できていません。 こうした状況からも、低廉な家賃で安心して住み続けられる公営の高齢者住宅は不可欠です。 昨年の一般質問で、みどりの里の供給戸数の目標設定を求めたのに対し、区は空き室の増加を理由に目標は設定しないと答弁しました。しかし、問題は、低廉な家賃で高齢者が安心して住み続けられる水準の住戸が十分に確保されているのかということです。しかも、みどりの里の応募倍率が高止まりしている現状を踏まえれば、民間の空き室増加を理由に、みどりの里の戸数増加の目標を持たないという考え方は成り立たないのではありませんか。みどりの里の戸数増加に向けて努力すべきですが、見解をうかがいます。 Q1−6 あわせて、1棟丸ごとでなく、民間住宅の個室をかりあげて高齢者に提供することについても提案しましたが、区からは、みどりの里は緊急通報装置や生活協力員による見守り機能を備えた公的賃貸住宅であるため、民間の個室を借り上げての提供は難しいと答弁でした。みどりの里に限らず、小規模アパートやマンションの活用など、多様な手法を組み合わせて高齢者住宅を確保していくことが必要と考えますが、いかがですか。 ■気候危機対策について Q2−1 地球温暖化は、私たちの住む日本でも集中豪雨の頻発、猛暑日の長期化、農業や漁業の異変など、深刻な事態を引き起こしています。 さらに、東京はじめ太平洋沿地域では、昨年末からの降水量の激減によって水不足が深刻化しています。東京の水瓶「小河内ダム」は平成以降最低を記録した8千600万㎥を下回り、東京都水道局は1月26日、都民への「節水のお願い」を発表しました。 区は、こうした事態をどう受け止めますか。全区民にこうした新たな事態を知らせるとともに、今年を含め、あと5年となった2030年カーボンハーフ達成に向けて、全区民が参画するよう呼びかけを行うべきではありませんか。 Q2−2 オール東京62市区町村共同事業の算定結果では、杉並区の2015年から21年の6年間の1年当りの温室効果ガス削減量は約1万2千tでした。この延長線では到底半減目標は達成できないと思います。区が把握している最新の温室効果ガスの年間排出量、その前年比の削減量、そして2030年半減目標達成のためには、どれだけの努力が求められているのか、数値で示してください。 2030年カーボンハーフ達成のためには、区民に現状と達成までにどれだけの努力が求められているかを明確にすることが重要と考えますが、いかがですか。 Q2−3 カーボンハーフ達成は容易なことではありませんが、区と区民の努力によって前進がはじまっていることを区民に知らせ、さらなる努力への力にしていくべきだと思います。 前区政と岸本区政の比較で、2021年度から2024年度までの「杉並産エネルギーの創出と省エネルギーの推進事業」の決算額の推移と、太陽光発電システム等の再エネ・省エネ機器への助成件数の推移をお答えください。 Q2−4 岸本区政のもとで、気候区民会議が開催され、活発な討論を通じて杉並区への意見提案が作成・提出され、その具体化が図られようとしていることも重要な前進だと思います。区民会議の成果はどう生かされようとしているのか、うかがいます。 Q2−5 次に各分野の到達と今後の取組について伺います。まず区内最大の事業所、最大の施設を管理運営する杉並区自身の取組みについてです。 区は、実行計画事務事業編で削減目標を示していますが、温室効果ガス排出量及びエネルギー使用量について2030年達成目標と最新の到達、達成の見通しについてどう認識しているか、お答えください。 Q2−6 杉並区の二酸化炭素排出量の大半を占めるのは電力消費ですが、使用電力の節約には一定の限界があり、カギとなるのは、ひとつめに、調達電力を再生可能エネルギー電力に切替えること、二つ目に、太陽光発電器の設置拡大にあると思います。再エネ電力への切り替えについて、都は2030年までに100%切替などの目標を示していますが、区の事務事業編では「可能なかぎり転換をはかります」にとどまっています。 あらためて、電力調達の再エネ電力への100%転換、太陽光発電の設置促進目標を明確にして取組むべきです。いかがですか。 Q2−7 2030年カーボンハーフ達成のためには、区内最大の事業所であり、二酸化炭素の最大排出主体である区が、庁内の全部署・全職員で取組の重要性と各部署の目標を共有し、総力をあげて進めることが不可欠だと考えます。 区が、区長を先頭に気候危機対策推進本部を立ち上げ、全部署を結集しPDCAサイクルで促進を図ろうとすることは重要です。 そのうえで、環境省の資料をみると、自治体ごとに全部署、全職員参加の運動とするために創意をこらして努力をしていることがわかります。 たとえば、倉敷市では、庁内の推進組織・ワーキンググループの中に「省エネ推進会議」「低炭素化検討委員会」などを設置し、部署間の効率的な連携を図っています。秋田市では各施設の省エネ関連情報を全庁的に共有しています。藤枝市では、職員の環境行動指針10か条に加え、毎年各部局・課における環境指針および環境目標を設定し、年2回環境目標評価を行い、各部局は毎月使用電力の実績報告を行っています。世田谷区では、環境配慮行動を行っている課や出先職場を年1回プラクティスとして選定・表彰しています。また、担当副区長を委員長とし、部長会議構成員による気候危機対策会議を設け、地球温暖化対策に関する施策の策定・推進について審議し、2024年度は1年間に5回開催しています。こうした事例も参考にし、全庁的な推進体制とチェック機能を強化することを求めます。いかがですか。 Q2−8 次に家庭での取組みについてです。二酸化炭素排出量で最大の分野は家庭部門で、全体の54%を占めており、家庭での努力がカーボンハーフ達成のカギを握っていると思います。 家庭での削減のためには、①家庭での削減の重要性を理解してもらうこと、②どのような努力をしたらよいのか具体的に示すこと、③機器の買替等や推進のための支援を図ることだと思います。そのために、防災で各家庭に配布した「防災・防犯そなえよう・すぎなみ」のようなパンフを作成・配布すべきと思います。いかがですか。 また東京都は「家庭の省エネハンドブック チョットの工夫で家計も地球も笑顔に」を発行していますが、これも全家庭に届けるべきではありませんか。 Q2−9 事業所支援にも関連することですが、家庭や事業所等で活用できる家電製品等の買替えへの東京都および杉並区の助成メニューは整備されており、有効活用すれば最大で100万円を超える助成を受けることも可能です。 たとえば、東京都では、エアコン・冷蔵庫・給湯機・LED照明の買替助成、高齢者・障害者のエアコン購入費助成、太陽光パネル・蓄電池の共同購入助成、住宅の断熱リフォーム助成などを行っています。杉並区もエコ住宅促進助成として、太陽光発電システムから窓の断熱改修、節水シャワーヘッドに至るまで12品目の助成を行っています。まさに「家計も地球も笑顔に」なれる支援制度ですが、まだ十分に知られていないのではありませんか。この点でも広報を強化すべきではありませんか。 Q2−10 全家庭参加の取組みにして行くためにも、地域単位でのセミナー等を展開することも提案しますが、いかがですか。 Q2−11 二酸化炭素排出量が2番目に多いのが業務部門で、事業所数で多いのは、商店や小売店だと思います。こうした事業所に対しても、省エネ化推進のための国、都、区の助成制度を活用するよう支援を強めるべきではありませんか。商店支援では、杉並区商店会連合会の協力をえることも必要と考えますが、いかがですか。 Q2−12 来年度予算でグリーンインフラを活用した水害対策に関する取り組みや、ゼロカーボンシティ機運醸成として、ユース世代を対象としたワークショップの開催が計上されたことは重要です。それぞれの事業の概要についてお答えください。 最後に、樹木の保全についてうかがいます。 日本共産党杉並区議団は、2019年「地球温暖化対策抜本的強化への提言」を区に提出し、取組むべき課題して「二酸化炭素を吸収する樹木・緑の保全と拡大」を提案しました。地球温暖化対策区域施策編では、二酸化炭素削減計画の一環として「樹木、樹林地の保全」をかかげたことは重要です。 Q2−13 「温暖化対策実行計画」では、樹木、樹林地の保全のために、特別緑地保全地区の指定検討や減少しつつある樹林地を借り受け区民に公開しながら保全することが盛り込まれています。容易なことではなく、粘り強い努力が求められていると思います。樹林保全について区はどう取り組んでゆくのですか。 来年度予算案では、保護樹林等の指定制度の見直し、保護樹林の支援策拡充があげられていますが、具体的な内容を説明してください。 以上で一般質問を終わります。 |
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