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第205回 杉並区都市計画審議会での質疑原稿 |
第205回杉並区都市計画審議会が本日(1月16日)開催され【東京都市計画河川第8号善福寺川の変更について(案)[東京都決定]】が議題として審議されました。 今回の変更案は「善福寺川上流調節池(仮称)」が追加される内容です。善福寺川の水害対策は喫緊の課題であり、水害対策の必要性は明らかです。しかしながら、本計画案では、20件以上立ち退きと、2つの公園の縮小・廃止が行われるにもかかわらず、昨年8月の素案発表からたった3ヶ月で計画案に格上げされ、本年2月には計画決定となる予定で、その拙速な進め方に対して、多くの住民から疑問の声が出されています。 また、計画を進める東京都に対して「都民との対話を求める署名」が1万5千筆以上となっています。 今回の審議会には、日本共産党杉並区議団から富田たく区議が審議委員として参加し、計画を一旦立ち止まることを求める立場から質疑を行いました。 最終的な賛否は、賛成12名、反対6名。 計画案に対して3分の1もの委員が反対することは異例です。 さらに、会長からは、計画案については審議会として原案に賛成となったが、審議で出された意見を付して区長に答申を提出することが表明されました。また、答申に付す意見案については事前に審議委員に確認するとのこと。 通常、こうした意見は会長一任で作られますので、提出前に確認されることも異例です。 今後は2月6日の東京都・都市計画審議会に議論の場が移ります。 今回、区議団で準備した質問・意見原稿を以下にUPいたしますので、ご興味のある方はご覧いただければと思います。 ※準備した質問・意見を全て発言できたわけではありませんのでご注意ください。質疑・答弁の詳細については、後日、杉並区ホームページで公開される議事録を参照してください。 2024年 第205回杉並区都市計画審議会
(質問・意見骨子)
2024年1月16日
日本共産党杉並区議団 富田たく 日時:2024(R06)年1月16日(火) 14:00〜 場所:杉並区役所 第3・4会議室 議案:東京都市計画河川第8号善福寺川の変更について(案)[東京都決定] 1.【質問】手続きの進め方の課題 2.【質問】各地域の問題と前区政が進めた問題 3.【質問】グリーンインフラの必要性 4.【意見】答申案に対する意見 1.手続きの進め方の課題 まず、善福寺川流域での水害対策、特に河川への雨水、下水の流出抑制及び、溢水対策の必要性を私たち日本共産党は様々な機会を通じてうったえてまいりました。今回の計画変更に対して、一旦停止や見直しを求める住民の多くが、同様の認識を示しています。 しかし、東京都の拙速な進め方や、公園や緑への環境負荷、費用対効果等に多くの疑問の声が出されています。そうした点について、確認していきたいと思います。 【問1】 1−1 3カ月で「素案」が「案」に格上げされる拙速な進め方 まず、東京都の進め方についてです。 今回の計画変更の「素案」の発表から「案」への格上げ、その後の「計画決定」までのスケジュールについては、実施主体である東京都の進め方が、極めて拙速なものであると認識しています。 昨年、2023年8月下旬、東京都による「素案説明会」が開催され、その僅か3カ月後の11月30日には、東京都議会の都市整備委員会で「素案」から格上げされた「計画案」が報告されました。今後、本年2月6日の東京都・都市計画審議会を経て、計画決定・告示と進められようとしています。 このような拙速な進め方をしているため、原寺分橋下流域の住民や、関根文化公園、善福寺川緑地のロケット公園の利用者、近隣住民など影響を受けると思われる方々のなかで、未だに計画案の詳細を知らない方が非常に多い状況です。 また、2023年10月発行の建通新聞(けんつうしんぶん)では「都 善福寺川調節池ECI(イーシーアイ)、詳細設計を委託」との見出しで、“都財務局は善福寺川上流調節池(仮称)工事に伴う詳細設計業務の委託先をパシフィックコンサルタンツ(千代田区)に決めた”と報道されています。変更素案が住民に示された段階で、詳細設計業務の契約手続きが進められていることについて、多くの住民から疑問の声が出されています。 東京都の、こうした拙速な進め方については、住民との対話を大切にしている現在の杉並区政の在り方とも異なるものと考えますが、区の認識はどうでしょうか。また、住民との対話は尽くされていると区は認識しているのか、始めに伺います。 【問2】 1−2 計画案の公告縦覧と意見書提出について 昨年12月1日から15日の期間で、今回の議案である「東京都市計画河川第8号善福寺川の変更について」の都市計画案の縦覧にあわせて、住民等による意見書の提出が行われました。2週間の期間に、何件の意見が寄せられたのか確認します。 本来であれば、意見書提出の実績については、東京都から基礎自治体の都市計画審議会において情報提供として示されるべきです。東京都の情報の取り扱いには疑問を感じざるを得ません。 【問3】 1−3 住民の声への認識 本日の都市計画審議会には多くの傍聴者が参加されており、多くの住民が心配と懸念の声を寄せています。この間、住民の方々は、東京都知事宛てに「都民との対話を求める署名」を提出しており、昨年11月28日時点で1万2,893筆もの署名が寄せられているとのことです。このことについては、岸本区長へも報告されているとのことでした。※12/4文書 なお、現在の署名数は、1万5,265筆まで増えていると聞いています。 また、岸本区長宛てへの要望書も寄せられているとのこと。※11/13文書 どのような声が寄せられているのか、紹介して頂きたいと思います。また、杉並区として、こうした住民の不安の声をどのように受け止めているのか認識を伺います。 【問4】 1−4 都市計画審議会の延長と説明会の開催について 住民の声への認識が示されたが、私たち議会の側にも同様の声が寄せられているところです。 杉並区として、その声を受け、どのように対応してきたのか、また、今後どのように対応するのか、区の姿勢をお聞きします。 【問5】 1−5 上流域での説明会が未開催 本日の都市計画審議会の後、1月20日(土)に住民説明会が開催されることになりました。この点は重要なことと認識していますが、依然として住民との対話は不十分である考えます。 特に再三に亘り、善福寺川の上流域での説明会開催を求めてきましたが、実施されていません。先ほども指摘しましたが、関根文化公園を利用する住民に聞き取りをしても、依然として情報を知らない方ばかりです。 上流域での説明会が未実施であることなど、説明会の開催のあり方についても課題があると認識していますが、区の見解は如何でしょうか。 【問6】 1−6 説明会の内容 変更素案の住民説明会以降、コミュニティふらっと成田での説明会が開催されたが、内容としても不十分なものでした。まともな説明が尽くされず、素案の段階での説明が繰り返されることになりました。 今後、行われる説明会では、これまでの説明の焼き増しのような状況は改善されるのか確認いたします。 2.各地域の問題と前区政が進めた問題 【問7】 2−1 住宅戸数への影響 次に、住民の生活などへの影響について確認していきます。 今回、都市計画変更される地域として大きな影響を受けるのが、原寺分橋近隣の西荻北4丁目地域、区立関根文化公園付近、都立善福寺川緑地ロケット公園付近です。 改めて確認しますが、これらの地域が「上空から地下までを都市計画範囲として定め、取水施設等のための用地として活用する」として、都市計画に追加されることにより、影響を受けると想定される住宅戸数の規模を伺います。(※住宅地図上で数えて23軒) 合わせて、立体的な範囲で都市計画を定めることにより、区分地上権等が設定されることにより、影響を受けると想定される住宅戸数の規模を伺う。 (1)原寺部橋周辺について 【問8】 2−2 情報公開「荻中・荻小再編案」について 原寺分橋下流については、住宅地図上で確認したところ23件程度が立ち退き等の影響を受けることになります。地元では通称・どんぐり公園と呼ばれている区立井荻公園の一部も含まれます。 当該地域については、現在、鉄筋5階建ての建物が整備されるとの建築計画のお知らせ看板が建てられており、昨年11月から工事着工とされていますが、現在は更地のままです。(噂によると着工を諦めたとの情報も)。また、その近隣でも住宅の建設が進められており、工事の真っ最中となっています。この地域の住民にとっては、僅か3ヵ月程度の期間で生活設計にも深刻な影響をこうむることになってしまいます。 私が杉並区に情報開示請求をしたところ、今回の調節池計画については前・田中区政で進められたことを示す資料が明らかになりました。 例えば、「取扱注意」とかいていある図面では、「荻窪中学校、井荻小学校再編整備計画(案)」なるものが示され、善福寺川上流調節池の用地として、荻窪中学校敷地を使用することが示されており、荻窪中の改築、井荻小特別教室棟の減築、プール解体、井荻小敷地での荻窪中供用校庭整備等々を進めることが検討されていたと思われます。 これは、いつ、だれが、どのように検討してきたのか、経過等を具体的に示してください。この取扱注意情報は、どの対象にまで情報提供されていたのかも確認いたします。 (※文末に添付した「【別紙】情報公開資料1」を参照のこと。) この再編整備計画(案)は、具体化されなかったものの、善福寺川上流調節池を確保するために、学校運営にも重大な影響が生じかねない問題が、当時のPTAなどにも全く情報提供なされないまま秘密裏に検討されていたものだと思います。このような杉並区の住民や地域関係者に対して、情報をひた隠しにする姿勢は極めて問題が大きいと指摘せざるを得ません。 さらに、上流域にある武蔵野市側の下水道流入に対して、下流域の杉並区側だけが、これほどの地域負担を抱え、調節池を確保することになることが、内々で決まっていたことにも問題がある指摘するものです。 荻窪中学校の隣接地には大きな民地があり、昨年、民間売却され、今後、新築分譲住宅が立ち並ぶことになります。売りに出された民有地を行政が取得して活用していれば、現に生活をしている人たちを追い出すこともなかったかもしれませんし、本来であれば学校用地として取得することも必要だったのではないでしょうか。 情報公表を適切に行ない、近隣住民への協力要請が必要であったと考えるものです。 (2)関根文化公園周辺 【問9】 2−2 公園利用への影響、樹木の伐採本数 今回の計画では、区立井荻公園及び、区立関根文化公園、都立善福寺川緑地内にも影響を与えることになるが、それぞれ公園利用を制限する範囲や工事期間等、どのような影響が想定されるのか。また、伐採される樹木等の本数等は示されているのか確認します。 【問10】 2−3 関根文化公園利用への影響 関根文化公園、善福寺川緑地の公園利用者からも心配の声が拡がっています。 両公園では工事期間中の長期にわたり使用が出来ず、立坑と共に、管理棟が設置されるため、恒久的に使用が制限されることになります。 関根文化公園では公園の東側半分程度が使用できなくなります。この地域は、これまでも、子どもが活発に遊べる公園等が少なく、桃井第三小学校の校庭開放が、その代替としての機能を果たしてきました。 しかし、児童館の廃止で放課後等居場所事業が始まってからは、校庭開放の日数も著しく減少しています。当時、桃井第三小学校のPTAからも、この地域の遊び場の少なさが指摘されており、議会でも複数の会派から取り上げられていたことは、この間も指摘してきました。 これら影響を受け、現在の関根文化公園は、放課後、大勢の小学生が集まる貴重な居場所となっていますが、区はどのように認識しているのか伺います。 さらに、当該エリアは、区民一人当たりの公園面積が0.25㎡と、杉並区全体の平均の一人当たり2.19㎡と比較しても、公園が少ない地域だと指摘しますが、区の認識は如何でしょうか。 【問11】 2−3 水面下での関根文化公園の取引について この間行った杉並区に対する情報公開請求では、関根文化公園についても前・田中区政で進められたことを示す資料が明らかになりました。令和2年・2020年5月18日に東京都建設局長宛てに田中良・前杉並区長より「善福寺川上流部における河川施設による治水対策の推進について(要望)」が出されています。 この要望にて、善福寺川上流部に位置する調節地計画について、早期実現を要望し、事業用地の検討等、都と連携して取り組むことが示されています。 同年8月11日には田中良・前区長宛てで都建設局長から「善福寺川における河川施設整備に伴う杉並区有地の活用について(依頼)」では、「関根文化公園」を調節池の適地として候補地としたいとの依頼が出されています。 同年9月1日には、田中良・前区長からの回答が示され、関根文化公園を「候補地として調節池の設計を進めることを了承いたします。」と回答しています。 これらの開示資料により、前区政のもとで令和2年・2020年の段階で関根文化公園が調節池とされることが決められていたということだが、当時の経過を改めて確認いたします。 (※文末に添付した「【別紙】情報公開資料2−①〜③」を参照のこと。) 【問12】 2−4 関根文化公園の密約の情報提供について 令和2年時点の段階で関根文化公園を調節池として使用承認したことは、住民や議会に対して情報提供されていたのか認識を伺う。 前区政のもとで、関根文化公園を調節池の用地とすることが秘密裏に決定され、住民や議会に対して一切の情報提供も行われずこの計画が進められていたことは、極めて問題があったと指摘するものです。 【問13】 2−5 関根文化公園の代替地について 令和2年時点で関根文化公園を調節池として進めることが内々で決定する一方、代替用地の確保や公園とは異なる調節池の用地確保の努力は果たされてきませんでした。 例えば、西荻北子供園の前にある用地は約1,000㎡を超えていると推測されますが、昨年10月12日に民間事業者(マンション等の建設業者)に売却されてしまっています。この用地については、現在も立て看板等は建てられておらず更地のままとなっています。 こうした適地を確保する努力が、東京都と杉並区には求められていたのではないでしょうか、区の認識を伺います。 【問14】 2−6 現時点の関根文化公園の代替地について 現時点において、公園の代替用地の確保は、どのように検討されているのか伺います。 (3)せきれい橋周辺 【問15】 2−7 流域治水にも相反する 次にせきれい橋周辺についてです。 善福寺川緑地のロケット公園は、多くの遊具があり、プラタナスの大木がそびえたち、木陰が出来るので真夏の炎天下でも子どもたちが遊ぶことができる、特別な空間となっています。 隣のセンター広場では、高齢者が早朝からラジオ体操をする等、世代を超えて住民が集い、住民にとっては、なくてはならない公園です。 変更素案が示されて以降、せきれい橋周辺に住む住民や公園利用者から計画見直しを求める多くの声が寄せられていますが、東京都や杉並区は、これほど多くの住民が、見直しを求める声を上げることを想定していたのか、区の認識を伺います。 また、後にも取り上げますが、気候変動の影響による降雨量の増加等に対応するため、国では「流域治水」関連法が制定されました。国や流域自治体、企業・住民等、あらゆる関係者が協働して取り組み「流域治水」の実現を目指すことが求められていますが、今回の計画は、そうした流れとも相反する進め方となっているのではないでしょうか。この点も区の認識を伺います。 【問16】 2−8 東京都の隠蔽体質について 住民との協働を進めるためには、情報公開と透明性の確保が必要です。現区政においても、そうした努力が図られているのではないでしょうか。一方、東京都については、“シールドマシンの発進立坑はせきれい橋になる”といった建通新聞等で報道されている情報ですら、住民には開示していません。 環境負荷の影響、全体スケジュール、公園選定のあり方等の疑問の声に、まともに回答すらしない姿勢は協働という点では大きな課題があると考えますが、区としての認識を伺います。 水害対策工事は急務とされていますが、計画の全体スケジュール等も示されておらず、一部の都職員からは、この計画は10年以上もかかるとの説明もありました。住民からは、より実効性のある水害対策を検討するために、一旦計画停止を求める声も上げられています。 【問17】 2−9 排土管理エリアの問題 シールドマシンについても発進立坑では、大量の排土管理が必要になり、排土を一時的に集積するスペースも必要です。計画変更案では、排土管理エリアが不足していると考えますが、どのように検討されているのか伺います。 【問18】 2−10 排土搬出ルートについて 排土を搬出するためのルートはどのように検討されているのかも重要です。 既存の計画変更案では、シールドマシンの発進立坑がロケット公園または関根文化公園になったとしても幹線道路等に接続しておらず、周りは閑静な住宅街です。工事車両や工事による騒音・振動等の影響はどのように想定されているのか伺います。 3.グリーンインフラの必要性 【問19】 3−1 善福寺川を里川にカエル会からの要望 善福寺川を里川にカエル会から要望が出されています。同会は善福寺川周辺で活動をしている市民団体で、川や生き物が好きな大人と子ども、河川の専門家、学校支援本部メンバー、環境学習コーディネーター、教職員等がボランティアとして緑地や川の再生に向けて活動しています。 同団体が都知事宛てで提出した要望が大変参考になる内容となっており、この点についても何点か確認したいが、要望内容について、区として把握しているか伺います。 【問20】 3−2 合流式下水道による善福寺川への影響 合流式下水道による善福寺川への影響についてです。 調節地に流入する水は、主に武蔵野市から合流下水道を通じて、汚水混じりの水が善福寺川に排出されます。調節池の整備によって、この点については、どのように対応されるのか認識を伺います。具体的には、雨水を下水道に流入させず、河川に直接雨水を流し、善福寺川の水質悪化を抑制する取り組み等の必要性について、区の認識は如何でしょうか。 【問21】 3−3 武蔵野市の取り組みについて① 特に武蔵野市については、2017年第3回定例会において我が党の山田議員が区内西荻北4丁目水害対策として、武蔵野市の下水道管増設について取り上げました。当該地域は、武蔵野市側の高所から都の下水道が接続、流入しており、集中豪雨の際には杉並区側の低所に大量の雨水が流れ込み、浸水被害が発生する状況です。 一方、武蔵野市が計画してきた市の下水道管の整備については、周辺施設への影響や維持管理上の課題などに対して解決策が見出せなかったため、計画を一旦中止し、新たな技術・工法の開発の検討を行うとのことです。区としましては、当該地の浸水被害状況を鑑み、武蔵野市に対して、できる限り早期に下水道の改善を図るよう求めるとのことでした。これについては、結局どうなっているのか確認したい。 【問22】 3−4 武蔵野市の取り組みについて② 本来であれば、下水道に雨水を直接流入させないために、武蔵野市で雨水を浸透させる緑地保全や雨水を貯めるための設備を促進する必要があると考えますが、区の認識を伺います。 【問23】 3−5 湧水への対策について 次に湧水についてです。 原寺部橋の直下には善福寺川の湧水があり、数少ない貴重な湧水地点となっています。シールド工法や地下調節池による湧水枯れの影響も懸念されており、地下水や湧水への環境影響評価が必要ではないのか、区の認識を伺います。 【問24】 3−6 シールドマシンによる影響について 東京外郭環状道路(外環道)の地下トンネル工事では、陥没や地中空洞、近隣の河川から酸欠気泡の発生等、深刻な事故が相次いでいます。先日「野川サイクリング道路」に計6つの穴が空いていることも明らかになりました。外環道工事では、野川や入間川(いるまがわ)や白子川(しらこがあわ)等、周辺の河川で、工事に伴う気泡が次々と確認されています。シールド工事による善福寺川への影響も懸念されますが、区の見解を伺います。 【問25】 3−5 グリーンインフラ 流域治水の推進について、流域治水関連法では、流域全体を俯瞰し、あらゆる関係者が協働して取り組む「流域治水」の実現を目指し、これまでの河道(かどう)を中心とした対策から「沿川(えんせん)の保水・遊水機能を有する土地の確保」や「雨水の貯留浸透機能を有する都市部の緑地保全といった流域全体での対策」が推進されています。 平成26年に策定された「東京都豪雨対策基本方針(改定)」においても河川整備に合わせて下水道整備との新たな連携や、緑地の保水能力流域対策を推進することで豪雨対策を実施することが示されています。緑地保全や公園等によるグリーンインフラを積極的に導入することが必要ではないのか認識を伺います。 【問26】 3−6 今後のグリーンインフラについて 今後のグリーンインフラの検討について、区はどのように進めていくのか確認します。 4.答申案に対する意見 質疑の最後に、計画変更案について、反対の立場から意見を言わせていただきます。 質疑でも確認してきたが、今回の手続きの進め方には重大な問題があることを指摘します。 前・田中区政のもと、令和2年時点から東京都と杉並区の間で、公園等の区有地を使用することが決められていながら、住民や議会に対しては、何らの情報提供も合意形成の努力も無ありませんでした。 突如として立ち退きを迫られる住民や、愛着を持って利用していた公園を奪われる住民にとって、到底認めることの出来ない進め方ではないでしょうか。 善福寺川緑地公園においても、短期間で多くの住民から見直しを求める声が寄せられており、1万5千筆を超える署名の数が、その切実さを物語っています。 私たち日本共産党は、水害対策の必要性は重々理解していますが、このような進め方をすることは、地域のコミュニティを破壊し、行政への不信を拡大することにも繋がりかねないと指摘します。 現・岸本区政のもとで、住民に寄り添った対応を東京都に求め、協議の努力が行われていることは重要な点と捉えていますが、過去の経過を踏まえれば、東京都は計画を一旦立ち止まる必要があると考えます。 特に、昨今グリーンインフラの必要性が注目されており、水害対策を進めるために公園や緑地を喪失(そうしつ)していく従来の手法は、抜本的に見直す必要があると考えます。杉並区にも関わりの深いグリーンインフラの専門的な知見を持つ学識経験者等の力を借り、住民との協働による実効性ある水害対策の検討を、区に対して強く求め、意見とする。 最後に、会長に対してお願いですが、本日の審議会で各委員から出された意見を、東京都に届けるよう、区長に対して意見を付して頂きたいと思います。ぜひ、前向きに検討して頂くことをお願いして、私の発言を終わります。 以上 【別紙】情報公開資料1 【別紙】情報公開資料2-① 【別紙】情報公開資料2-② 【別紙】情報公開資料2-③ 印刷用の質問・意見原稿のPDFは以下のリンクからダウンロードしてください。 (第205回杉並区都市計画審議会での質疑・意見原稿) |
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