東日本大震災による被害は、未曾有の事態となっているなか、日本共産党市委員会と同市議団は柳下県議と共に十六日、市長にたいし被災者救助・救援のために所沢市も総力をあげることを求め、8項目の申し入れを行いました。応対した西久保副市長は、「対策本部で検討します」と回答しています。
【申し入れ項目要旨】
1 住宅を失った被災者のために、公営住宅など受け入れ体制を準備すること。
2 市内の災害要援護者に対して、正確な状況把握の上で、必要な対応を迅速に行うこと。
3 市内の放射能レベルの測定を実施し、結果を市民に公表すること。
4 計画停電については、医療機関や公共交通の確保など、万全の態勢を。
5 ガソリンなど物資の供給不足に対し、市内の社会福祉施設や障害者事業所、高齢者事業所の送迎車、非常電源の燃料不足などは、関係機関と連携の上で確保すること。
6 西武鉄道・西武バス・JR東日本に対して、運行計画の変更や運休情報を早急に公表するとともに、丁寧な周知や説明を求めること。
7 震災情報に関して、市のホームページを抜本的に充実し、適切かつ正確な情報提供に努めること。
8 市として直ちに総合的な相談窓口を設置すること。
■受け入れ品 未使用のもの、品目ごとの箱単位に限る。食料(生もの、賞味期限の短いもの除く)、水(ペットボトル)、毛布、大人用・子供用紙おむつ等
■問い合わせ先 市役所コミュニティ推進課 〇四-二九九八-九〇八三
市は十九日、避難住民の受け入れを決め、二十二日(火)から市内の老人福祉センターと老人憩いの家の4施設で約百人分の受け入れを始めます。
また、市内の宅建協会とも連携し、賃貸住宅を百世帯分の受け入れを目標に、話を詰めています。
大震災の影響で三月十六日から運休していた「ところバス」は、二十二日から運行を再開することになりました。
[避難住民の受け入れ先の問い合わせは]
市役所市民相談課二九九八ー九〇九二
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対象要件は、居住する住宅の改修及び住宅機能の維持、向上のための補修、改良工事に対する経費が20万円以上、市内業者による施工であること。補助金額は工事経費の5%(限度額10万円)。5月から受付開始し、4月に入ったら要綱で申請書など手続きをホームページで案内します。
本年10月から、通院及び入院に係わる費用を中学校3年生まで全額助成。ただし入院時の食事代は対象外。
本年4月から国民健康保険税を一人平均年額5千円を引き下げる条例改正が全会一致で可決。これに先駆けて共産党市議団は市民環境常任委員会で、一人平均年額2万円を引き下げる修正案を提出、賛成少数で否決されました。
東日本大震災によって三月議会は一週間ほど早く閉会しました。三月議会では当麻市長の進める地域主権改革の先取りとも言える地方行革がますます顕著に表れました。例えば図書館分館の指定管理委託や北野市民プールの廃止などです。災害支援の立場からも公共施設の直接運営をやめることは、それだけ防災拠点としての役割が弱まることになります。
議案質疑のなかで北野市民プールが二〇一二年度から廃止することがわかりました。
市は事業仕分けの結果、廃止を決定したと答弁していますが、市民や議員に事前の説明もなく、突然の廃止方針に議場からも「ひどい」とのヤジも飛びました。
当市には市営プールがこの一箇所のみで、市民からは「温水プールを作って欲しい」という声もあり、狭山市(四箇所)や入間市(2箇所)のようにもっと充実することが求められていました。
代替え施設の検討もないままの廃止方針に、怒りの声が広がっています。
所沢市は、本館を除く七カ所の図書館分館を指定管理者制度に委託する条例を提案しました。
図書館法によると「図書館の運営に関して、館長が諮問して図書館協議会に意見を聞く」ことになっていますが、その手続きも踏まず、さらに「民間委託化計画」では、二〇一二年度から順次行う予定でしたが、今議会では七館すべての分館を委託するというものです。図書館の仕事は専門的知識をもつ司書の配置や職員の継続性が必要です。
三〜五年で入れ替わる指定管理者制度では、社会教育の場としての対応は望めません。 図書館の今後のあり方を決める図書館長期計画を最優先にすべき、という立場から反対しました。
同条例には他にも、共生、会派翔、民主ネット(一人賛成)など十三人が反対しました。
児童館は児童福祉施設であり、地域との交流や共同で子育て支援を行うなど独自の事業を行っており、地域のコミュニティの拠点でもあります。
児童館運営協議会の答申にも、サービスの維持・継続性が求められています。
当市の指定管理に関する基本的な考え方にも、地域に密着した施設や継続性が必要な社会福祉施設は、指定管理者制度になじまない、としていることもあり、児童館の指定管理はふさわしくありません。
これまで、埼玉県は私立幼稚園保護者負担軽減のため、年間4千円を補助してきました。私立幼稚園に子どもを通わせている保護者からは、「東京都のように増額を」という声があがっていました。ところが、突然この補助金を削減することがわかりました。党市議団は、充実を求めましたが、市長は「市長会に諮ってみます」と答弁しました。
県議会では、日本共産党のやぎした礼子県議が制度の存続を求めましたが、埼玉県は予算計上を見送り実質廃止となりました。
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