気になること二つ
安倍首相とトランプ氏の蜜月関係
安倍首相が就任間もない米大統領のトランプ氏にお会いし、会談を行う様を報道で見るたび、私は江戸時代の「参勤交代」を思い浮かべてしまいました。
「参勤交代」の意味を、改めて日本大百科全書(ニッポニカ)で調べると、「江戸幕府が課した大名軍役の一つ。それによって、幕府は諸大名の江戸参勤を役儀・奉公として義務づけ、強力な大名統制を行うとともに、権力の集中化を図り、幕府体制の長期存続を可能とした」とあります。
勿論、安倍氏の米国訪問は、トランプ氏から要請されたものではないでしょう。むしろ、安倍氏が積極的にトランプ氏のご機嫌をとるために、トランプ氏の喜ぶものを準備して、いそいそと出かけたのです。
トランプ氏の喜ぶもの、……
@沖縄県の翁長知事を先頭に沖縄県民の圧倒的多くが反対している、名護市辺野古の米軍新基地建設の強行
A日本では正社員を減らし非正規労働者への置き換え政策を進めながら、米国ではインフラへの投資などで4500億ドル(約51兆円)の市場を創出し、70万人の雇用を生み出す
Bトランプ大統領がイスラム圏7カ国出身者などに対する入国禁止令を出したことに米国内外から厳しい批判が集中している中で、「人道・人権問題に対してコメントを控える」と発言
まさに、トランプ氏の喜びそうな提案や行動を、日本国民の苦労や怒り、イスラム国出身者などの困惑を顧みず、貢物を差し上げるかのように繰り広げ、一緒にゴルフに興じていました。「入国禁止令」では、各国の首脳がこぞって批判をしているにもかかわらず、黙認する態度をとり続けたのです。
この状況を見るに、安倍氏が首相を続ける限り、日本のアメリカへの追従は青天井。どこまで貢ぐか分らない状態になります。日本は第二次安倍内閣以降、支払い義務の無い、年間の総額9,474億円の思いやり予算(在日米軍駐留経費)を支出していますが、トランプ氏の言動を見ると、さらなる要求の可能性があります。
日本の報道はこれでいいのか
国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)は、日本の報道の自由度は180ヶ国・地域のうち72位に転落したと伝えました。その前の年より11位下がったと。
私も「日本の報道には意図的操作がある」と思わざるを得ないことが沢山あると考えています。「小池都知事の異常な扱いブリ」、安倍政権への「無批判的垂れ流し報道」、これらが東京都議選や近く行われるだろう衆議院選挙への、重大な影響をむしろ狙っているのではないか。これでいいのでしょうか、日本のマスメディアは……。