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日本の憲法は押し付けられたのか?
青年劇場の芝居「真珠の首飾り」HPより
青年劇場の芝居「真珠の首飾り」HPより
 戦後70年間、平和憲法を守り続けてきた日本。それが、政治のイロハも民主主義の定義も、立憲主義という日本の政治のルールさえ理解しようとしない、自民党と公明党の安倍政権によって、いともたやすく破壊された。
 それは「絶対許せない!」と高校生も、大学生も、学校・大学の先生も、赤ちゃんを育て中のママさんも、労働者も、高齢者も、主婦も、世論調査では6割を超える人たちが反対している「戦争する法案」が強行された。
 私も国会を囲む仲間たちとともに抗議の声をあげてきた。その頃、新宿・紀伊国屋ホールで上演中の青年劇場の芝居「真珠の首飾り」を観た。
 これはジェームス三木さんの1988年の作品で、GHQの視点から描かれたもの。紹介では「史実をもとに民政局内部の論議と葛藤を舞台化した」とある。
 今、日本国憲法を改訂しようとする人々は、「日本の憲法はアメリカに押し付けられたもの」だから、「自主憲法を作らなければならない」と声高に言う。
 果たして、押し付けられたのか?芝居では、マッカーサーの指示により、GHQ民政局のメンバーが、日本国憲法の各章を分担し、憲法草案をわずか1週間で完成させることが描かれていた。
何故、マッカーサーはそうした指示を部下に出したのか?GHQは戦後の日本を民主主義国家にしていくためにその根幹となる憲法を日本の政党や団体に対して憲法草案の作成を求めた。
 ところが、今の自民党につながる自由党などの草案は「明治憲法」の域を出ない内容で、とてもポツダム宣言で日本の民主化を世界に約束したこととは相容れない内容のもの。
 これでは日本の民主化にはならないと判断したマッカーサーは、極秘に民政局においての草案作成を命じる。
 なお、草案の中で最も戦後日本の民主国家としての再出発に相応しい内容の憲法草案は鈴木安蔵氏が発足に参加した「憲法研究会」のもので、GHQにも影響を与えたと言われている。そのため、鈴木氏は憲法の間接的起草者とも言われている。
 芝居では、「家族生活における個人の尊厳と両性の平等」草案を執筆したベアテ・シロタ・ゴードンさんを中心的に描いている。  GHQの作成した草案は国会にかけられ、日本国憲法として日の目を見る。ここに書かれた理想は平和についても、人権、社会保障についても世界に誇るべき内容だ。
 改憲派は声高に「押し付けられた」と言うが、今、日本にアメリカが押し付けている「戦争する国づくり」に対して、彼らは何も言わない。
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