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第68回自治体学校㏌大阪 
交通権の保障で 誰もが安心の地域を
第68回自治体学校が、7月11日から12日まで大阪府大阪市で開催されました。
 初日の全体会では、自治体学校の学校長として、鶴田廣巳氏(関西大学名誉教授)から「憲法の真価を再発見し、民主主義と地方自治の発展に向けて前進を」との挨拶がありました。
 2日目は、各分野ごとの分科会が開催され、日本共産党のきぬがわ千代子議員は、可児紀夫氏(愛知大学地域政策学センター研究員)を助言者とする「交通権が保障された地域交通で誰もが安心できる地域を」に参加しました。

交通問題は暮らしと命の問題

 今、交通問題は地域の人々の暮らしと命の問題(右下囲み参照)となっています。
しかし国は、自治体が交通政策の理念を議論する前に「公共交通計画づくり」を指導していおり、設置された協議会においても、地域要望についての議論が希薄となっています。
 可児氏は「『地方自治体が国に文句の一つも言えない』という状況が公共分野でも起きている。今日のねらいは➀現代日本の交通問題の本質を探り、交通の意義を明らかにするA住民参加と協同で創り上げる地域交通の事例を学ぶB憲法と地方自治が生かされ交通権が保障される地域交通を考える、この3点を問題提起したい」と話しました。

 交通の持つ大きな意義

 可児氏は、交通の意義について「@人間社会を支える基本的人権であること A文化を育み、豊かな社会を築き上げる要素であること B交通の発展による経済・人間社会を豊かにしたこと C国づくり、地域づくりの土台・基盤であり、持続可能な社会の構築に必要不可欠であること D医療、福祉、教育、環境、観光、地域経済などの分野に社会的な便益をもたらすこと等、大きな意義がある」と述べました。

 敬老パスで大きな効果が

 具体的な実践例として、長野県木曽町では「公共交通をしっかり整備すれば、地域全体の暮らしやすさが大幅アップする」との理念のもと敬老パスを交付。 効果として「住民の外出機会の増加による健康増進」「市営交通利用者の増加で市営交通の経営安定」「買い物行動増で消費の増加、まちの賑わい創出」「自動車利用の減少で環境負荷軽減」などの効果が出ているとの報告がありました。

 交通権の保障を

 交通権は、重度障害者が「私も外に出たい」という切実な思いから生まれた「国民の交通する権利」で、憲法22条、25条、13条など関連する人権を集合した新しい人権とされています。 可児氏は「交通権学会が提唱する『交通権憲章』には『交通権は人間の夢と喜びを可能とする』との一文がある。持続可能で、交通権が保障される地域交通は、国民との議論無しにはつくれない。自動車を中心としたインフラから、『歩いて楽しい・公共交通が充実した地域づくり』を進めることが第一歩になる。そのために、地方自治体は憲法と地方自治を活かして、住民や地元企業などの参加で、共同で議論を行い、自治を尊重した地域づくりを推進する責務がある」とまとめました。

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