第4回政治倫理審査会 議会の機能として「チェック」「提案」「心情にしたがって是々非々」求める
第4回となる狭山市政治倫理審査会が4月18日に開催されました。
この審査会は「千葉良秋議員の政治倫理規範に反する行為の存否の確認」を目的に設置・調査が行われており、この日は関係者として太田博希望長と、昨年9月の議会にサピオ稲荷山のプールの存続を求めて請願を行った横田利和氏・岩川則雄氏からの事情聴取が行われました。
これまでの調査で、千葉議員は「副議長として議長への報告義務があるためSNSを送った」と説明していますが、太田議長は「正副議長間で明確なルールは無い。送られてきた内容を見て正直びっくりし、翌日、局長を交えて事実確認を行った」とと答えており、突発的な報告であったことが伺えます。
また、9月議会の緊急質問で「市長と接触があったのは2人」(1人は千葉議員)と報告されていますが、もう一人が接触した席に「千葉氏が同席していた」ことを確認していることが議長から報告されました。
請願者の主張の制限は問題
続いて発言した請願者の横田氏、岩川氏からは、サピオのプールの存続を求めて千葉議員や他の議員に働きかけを行ってきた経緯が説明されました。
横田氏は、請願の提出後、千葉氏から「請願に賛成する。与党の立場で賛成するので執行部に対する批判攻撃はしないこと、対象はプールのみに絞ること」を伝えられ、「びっくりしたが、千葉議員が賛成してくれたら『勝ったも同然』と考え、喜んで取り組んだ。請願の説明の際は、千葉議員に言われた通りに批判的攻撃的部分を削除した。それなのに、審査の翌日に突然『趣旨採択にする』と言われた。意味も良く解らないまま仕方なく引きあげたが、反対とは認識していなかった。採決で千葉議員は趣旨採択の動議もないまま反対に回り、見事に裏切られた」と話しました。
横田氏は「議員が調査の結果、賛否を変えることは仕方ない。しかし、甘い嘘をつき、請願者の主張を制限したのは大問題。あれから半年経ったが、千葉議員から一言の謝罪も弁解もない。こんなに市民を愚弄した不誠実が許されていいのか」と怒りをにじませました。
説明に食い違いも
審査会の委員からは、千葉議員との関係や、千葉氏が副議長であるとの認識があったか、趣旨採択の認識や当時の思いなどについて質疑が行われました。
岩川氏は「発言の制限について、当初は渋ったが、全部切ることにした。正直、一般市民と議員は対等ではない。要望について議員から『こうしたら』と言われたらそうせざるを得ない」と当時の思いを話しました。
横田氏は「(千葉議員の行動には)市長への忖度があったのではないかと考えている」と述べ、「市民の代表として選挙で選ばれた議会・議員には、『行政のチェック機能』『行政への提案機能』『各議員の政治信条に従った是々非々の対応』を期待する」と述べました。
これまでの審査会を傍聴していた日本共産党の橋本・衣川両議員は、「調査の中で、千葉議員は『金子議員がPFIはどうでもいいと発言した』としているが、議事録を見ても金子議員はそのような発言はしていない。また、千葉議員と請願者が初めて会った日付が違っていたり、副議長の名刺は渡していないと言ったが請願者は受け取っているなど、説明に食い違いが出ている。次回の千葉議員の弁明を注目したい」と語りました。