狭山市政治倫理審査会 対象議員へ請願審査の経緯等を確認
第3回となる狭山市政治倫理審査会が11日に行われ、請求対象者である千葉良秋議員への事情聴取が行われました。
今回の審査会は、2024年9月の請願提出にあたって、千葉議員の倫理規範に違反する行為があったかを審査するものとなっています。
請願者からは「結果的に千葉さんに騙されたと思っている」との文章が提出されており、まず請願提出の経緯についての質疑が各委員から出されました。
出席した千葉議員は「請願者から8月17日に電話を頂き、20日に会派で会ってアドバイスをした」「当初はPFIの成立とプールの存続が両立できるだろうとの思いもあり、29日に珈琲店で会った際に、賛成する立場である旨を伝え、執行部への批判はしない方が印象が良い等のアドバイスを行った」と説明。
しかし、千葉議員は9月13日の請願の採決で「反対」に回っています。
当初「賛成」も採決では「反対」
当初は「賛成」と伝えながら「反対」した理由について、千葉議員は「サピオの存続にはPFIの成立が絶対条件だと思っているが、9日の審議の際、紹介議員である金子議員から『PFIはどうでもよい』旨の発言があったこと、また自分でも調査を進める中で、この請願を採択することが市民全体の利益にならないと判断するに至った」と説明しました。
千葉議員によれば、「請願審査の翌日10日に1時間ほど請願者と会い、『採択できない』と伝えた。ただ心情は理解できるので『趣旨採択』という方法もあると伝えた」とのこと。
千葉議員はその後、11日の19時に「趣旨採択としたい」旨のSNSを議長に送信していますが、13日の採決時に「趣旨採択」の提出は行っていません。
このことについて千葉議員はは「今思うと提出すれば良かったとも思うが、当時、趣旨採択にまとまる見込みがなく、議会を混乱させるのもどうかと思い、提出しなかった」と述べています。しかし、「心情を慮って趣旨採択に」と言いながら「反対」に回ったことは、請願者からすれば大きなショックだったと推測されます。
執行部と「2時間超の議論」
審査の中でもう1つ焦点となったのが執行部との会合です。
千葉議員は、「昨日(11日)に市長応接室に呼ばれ、2時間超に及ぶ議論を経て、趣旨採択について了承頂いた」との内容を、議長あてSNSで送信しています。
これについて委員から「事前に議員の採決情報を、執行部に伝えていたという事か?」と問われ、千葉議員は「全てのやり取りを記載できないので了承という文言になっているが、賛否について何かを求めたわけではない」と説明。
しかしながら、事実としては、13日の採決の前に執行部に情報を提供する形となっており、「『施行部の了承が必要』だと受け止めるのが自然な文章」との指摘もなされました。
千葉議員は一貫して「自身の行動は公平・公正なもの」との主張を行いましたが、委員から「ではなぜ4名もの方からこのような請求が出されているのか?これをどう受け止めているのか?」と質され「欺いたことはない。何故と聞かれても困る」と請願者の思いには至っていない様子が見受けられました。
次回以降の開催予定は上記囲みの通りです。ぜひ傍聴にお出かけください。