狭山市に憲法9条の碑を!「つくる会」が発足集会 〜伊藤千尋氏が記念講演〜
講演する伊藤氏
「狭山に憲法9条の碑を建立しよう!」と市民らが準備会を結成。9月21日に「つくる会」として発足集会が開かれました。
自民党政権が「戦争する国づくり」を進める中、いま全国で憲法9条の碑を作る運動が広がっています。沖縄や広島などをはじめ、その数は今年の8月時点で全国40箇所となっています。
日本人に根付いている9条
準備会の代表として飯島邦男氏が挨拶。その後、国際ジャーナリストで、9条の会世話人でもある伊藤千尋氏が講演を行い、「碑というのは通常は過去のことを記念するものだが、9条の碑は、未来を照らすためのもの。市民の側から9条を支えていこうという現れ」と述べました。
ウクライナやガザ地区での戦闘が激化していますが、伊藤氏は「昔は『力が正義』だったが、21世紀は違う。この100年で人類は『戦争否定』の流れを作ってきた。世界が戦争への抗議を表明し、イスラエルでも50万人の反戦デモが起きている。日本国憲法9条は、国際条約の最先端にある」と指摘しました。
伊藤氏は国際ジャーナリストとして「50年間で82カ国を取材したが、多くの国で『日本は原爆の被害を受けたのだから、今度はアメリカに原爆を落とす番』と言われる。私が『日本人は戦争自体がダメと考えている。アメリカに仕返ししようとは考えない』と伝えるとびっくりされる。9条は日本人に根付いている。9条こそが憎しみの連鎖を断つ鍵。世界に9条の精神を広めるのが平和国家として日本がやるべきこと」と述べました。
集会には三多摩で初の9条の碑をつくった府中の実行委員会のメンバーが参加し、こつこと地域を訪問しながら、2年間で1000万円以上の寄付を集め、9条の碑を建立した経緯を語りました。
世界の希望としての9条
後半は事務局の阿部研也氏から「来年は終戦から80年。狭山9条の会の結成20年でもあり、安保法制の強行採決から10年。この年に、ぜひ狭山でも9条の碑建立を実現したい」として、2025年秋の完成を目指して運動をすすめることが提起されました。
碑の設置場所は、多くの方の目に留まる場所が望ましいとして、市長あてに「市役所内の敷地の一角を使用できないか」との要請文を提出したことも報告され、今後、碑の形状、碑文など市民からのアイディアを持ち寄ってもらい、実行委員会で具体化する予定とのことです。
賛同人の1人である埼玉女性の市民連合共同代表の秋山淳子氏は「戦争は人間を人間でなくしてしまう。今の日本の状況を作った教育の影響は大きい。80年『戦後』であったことを礎に、世界の希望として9条の碑をつくりたい」と挨拶しました。
賛同募金は、個人一口1000円、団体は1口5000円を募り、2025年秋までに100万円以上を目指すとしています。
★募金等の問い合わせは下記へ
狭山に憲法「9条の碑」をつくる会
〇賛同募金のお願い
個人 1口 1000円(1口以上)
団体 1口 5000円(1口以上)
【募金の受付・お問い合わせは】
事務局 阿部 080(5659)9836
加藤 090(3428)5017