トップページ もどる
議会報告
議員団紹介
リンク集

議会報告
狭山市の公立幼稚園 入間川幼稚園に集約の方針
統合予定の水富幼稚園
統合予定の水富幼稚園
 狭山市が、現在市内に2園ある公立幼稚園を、2027年度に入間川幼稚園1園に集約する方向で基本方針を策定したことが、市議会に報告されました。
 狭山市は最大で9園の公立幼稚園を持ち、幼児教育に力を入れてきた歴史がありますが、入園希望は年々減少し、2018年度の園児数は160名でしたが、2023年度には59名(定員に対して24.6%)にまで減少しています。
 子どもの数自体が減っている中、幼稚園児の減少は公立に限ったことではなく、私立の幼稚園でも定員に対し53・9%です。 ただ、多くの私立幼稚園が3年保育を実施する中、狭山市の公立幼稚園は2年保育という事も、入園者希望者が少ない理由と考えられます。
 
 3年保育の実施
 
 基本方針では、入間川幼稚園への集約とあわせて、3年保育の実施も掲げられました。
 公立幼稚園の3年保育の導入は全国的にも実施する自治体が増えており、市が行った幼稚園教諭へのアンケートでも、「ワンオペ育児の支援など保護者支援が早い時点で対応可能になる」「3年保育は必須」等の意見が寄せられています。
 また、近年の物価高騰や女性の就労率の向上から今後も、長時間の預かり保育の充実が求められます。
 市は「長期休業期間中の預かり保育などの要望が高いことから、体制が整い次第、拡充していきたい」と説明しました。
 
公立幼稚園の役割

 就学前児童数が減少する一方で、特別な支援を必要とする園児の割合は年々増加傾向にあります。公立幼稚園は、そうした子どもと親にとって大切な居場所です。
 今回の方針では、「特別な支援が必要となる園児の実態や保護者の願いに基づいた教育が受けられるようインクルーシブ教育を推進し、特別支援教員を配置する」としています。
 職員の増員は、現場からも切実な希望が上がっており、2園から1園に集めることで増員が実現する見通しです。
 
 移行について

 市は、水富幼稚園を廃止し、入間川幼稚園に集約する理由として「市の中心部で交通の利便性が高く、地区人口も多いので保育ニーズが高いことを考慮した」と説明。
 具体的な移行については、「2027年度の水富幼稚園の年少(4歳児)クラスの募集は行わない」「集約前の2025年度・26年度において1学年の幼児数が6人に満たない場合は別の公立幼稚園に入園する」としています。
 市議会文教厚生委員会協議会で報告を受けた、日本共産党の大沢えみ子議員は「公立幼稚園の手厚い教育を希望する保護者と子どもたちの不利益にならない様に、1園のみとするのなら送迎バスを運行するなど登園の保証を」と要望。党議員団は「移行期間も保護者と子どもに寄り添った支援を求めていく」としています。 

インデックス ページのトップ