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埼玉社保協キャラバン 憲法25条「生存権」を活かして
挨拶する中野会長代理(中央)
挨拶する中野会長代理(中央)
 社会保障政策について、県内すべての自治体をまわって懇談を行う埼玉社保協キャラバン(主催:埼玉県社会保障推進協議会)が今年も行われ、狭山市でも7月4日に市民交流センターでの懇談が開かれました。
 冒頭、狭山社会保障を良くする会・会長代理の中野隆夫氏が「国による消費税増税やマクロ経済スライドによる年金削減で市民の暮らしが脅かされている。砦である地方自治体が、憲法25条を活かして社会保障の充実した市政に」と挨拶しました。
 
 国保税の減免制度の周知を

 国民健康保険税(以下:国保税)については、昨年から県との共同運営が始まる中、県内の多くの自治体で国保税が値上げになっています。狭山市では70世帯に短期保険証が、42世帯に資格証明書が発行されています。
 参加者からは「国保税は本当に高い。減免基準を持っている自治体は少なく、その点で狭山市は先進的だが、実際の適用がない。窓口での一部負担金が払えない方も多い。ぜひ減免制度を広く周知してほしい」との要望が出され、担当課長は「職員研修を行うほか、減免についての資料を作成したので他の窓口でも情報共有を図っていきたい」と述べました。

高齢者の免許返納対策を

 高齢運転者による車の事故が相次いでいる問題について、参加者からは「安全装置等がついた車の購入について補助をしてもらえないか」との要望が出されました。
 担当部長からは「連日の報道を見て心配をしている。市単独では難しいが、県警から免許返納者の情報を共有する方向が示されたので、引きこもり等にならないよう、地域包括センター等と連携を図っていきたい」との話がありました。

介護・障がい者施設の人手不足

 介護・障がい者の分野では、施設の人手不足が大きな問題になっていることが出されました。
 狭山市での特別養護老人ホームの待機者は、昨年8月時点で285名となっていますが、人員不足により、ベッドはあっても受け入れが出来ていない施設があります。また、障がい者施設では埼玉県内で1665人が入所待ちをしていますが、なかなか整備が追い付いていません。
 施設で働いている参加者からは「現場としてはとにかく人手が欲しい。男性職員が少なくて、男性利用者を受け入れられない等の実態もある。夜勤手当、家賃などの補助を行っている自治体もある。ぜひ市単独で職員の処遇改善を検討して欲しい」との切実な要望が出されました。

 子育てにやさしい街

 狭山市の保育所待機児童は4月時点で42名とのこと。
 参加者からは「若い人が住みやすいよう、保育所と学童保育室を増やしてほしい。また、学校給食の無料化や18歳までの医療費無料化を行って、子育てにやさしい街としてPRしてほしい」との要望が出されました。
 懇談後、キャラバンのコース責任者から、「国の意向が強くなる中、住民の声を直接伝える機会がますます重要になっている。これを力に運動を広げよう」との話がありました。

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