2018社保協キャラバン開催 市民に寄り添う社会保障制度を
挨拶する狭山社会保障を良くする会の佐々木会長
埼玉県社会保障推進協議会が主催する「自治体キャラバン」が今年も開催され、狭山市でも7月5日に懇談が行われました。
払える国保税と安心の介護を
今年度から県との共同運営が始まった国民健康保険制度については、狭山民商の衣川千代子氏が「滞納相談には丁寧に応じていただき感謝している。一方で生命保険の解約を求められるケースなどもあり、今後の生活に希望を持てない人も出ている。他の保険と比較して、そもそも国保税額が高い。収入に見合う保険税に」と要請しました。
また、短期保険証の期限が4ヶ月と他市より短いこと(県内の多くは6ヶ月)について改善の要望が出されました。
介護保険については、「要支援の方が『介護からの卒業』の名のもとにサービスが受けられなくなっている現状がある」と指摘があり、担当課は「強制的にサービスを停止することはないが、不服の場合は申し立ても可能。具体的なサービスについては地域包括支援センターと相談してほしい」と述べました。
障害者が安心して暮らせる街へ
障害者の入所施設について、埼玉県内で1500人もの待機者が出ています「狭山市での今後の建設計画はあるか?」との質問に、担当課は「親亡き後の住居を確保してほしいという声は切実。現在策定した計画では、3年間で5〜6箇所のグループホームの建設を考えている」と答えました。
また、福祉作業所の賃金について、「1日通ってもらえる工賃が200円。一方で交通費が600円かかる。何らかの補助ができないものか」との声が。他の参加者からも「精神障害の場合はそもそも運賃の補助がない。他の障害と同様に扱ってほしいと運動しているが、ぜひ市からも交通事業者へ働きかけを」との要望が出されました。
担当課長からは「福祉作業所の工賃の安さは国でも課題として認識されている。精神障害者の運賃補助については、今年度の市町村会の要望に組み込んだ」との答えがありました。
通学路の安全対策と給食補助を
子育ての分野では、新日本婦人の会から「大阪での死亡事故を踏まえて、通学路のブロック塀の調査が行われていると思うが、公共施設だけでなく、民間の施設についても危険個所のチェックを」との要望が出されました。 また「学校給食費が値上げになった。品数や量が増えたならばありがたいが、子育て世帯は家計も大変。現在の『私会計』では保護者が負担するしかないと聞いた。学校給食を『公会計』にして、税金からも補助をしてほしい」との声が出されました。
狭山社会保障を良くする会では「懇談を踏まえ、必要な事項はさらに担当課との意見交換を行って、より良い社会保障制度に向けた運動としていきたい」と述べました。