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埼玉9区市民連合が講演会「安倍政治と自衛隊・日本の防衛」
連帯の挨拶を行う4野党と2会派の代表ら
連帯の挨拶を行う4野党と2会派の代表ら
 「埼玉9区安倍政治はイヤだ・野党共闘市民連絡会」は、5月20日に入間市民会館で、元内閣官房副長官補で国際地政学研究所理事長の柳沢協二氏を招いて講演会を開催しました。
 第1次安倍内閣で、安全保障法制の整備にも関わった柳沢氏は、最近の情勢について「トランプ政権、北朝鮮など、マスコミも『怖いですね』等のコメントを出すが、一体『何が怖い』のか?本質的なことをきちんと捉える必要がある」として、日本の安全保障については、アメリカと北朝鮮との関係をふまえてとらえる必要がある事を指摘しました。
 柳沢氏はアメリカについて、「イラク戦争、大量破壊兵器の疑惑など、武力で要求を飲ませようとするやり方は失敗例がある。ミサイルが飛んでくるよりも、それに対応するアメリカの戦略がなってないことが『怖い』」と述べ、それに呼応する安倍首相についても「防衛費を増額しているが、オスプレイ等をアメリカから買う予算。日本の税金でアメリカの軍事を儲けさせる、これを約束していることが問題」と厳しく指摘しました。

北朝鮮の「脅威」とは?

 柳沢氏は「脅威とは『能力』と『理論』の掛け算。北朝鮮は攻撃の『能力』はある事を見せつけている。では『理論』=意図は何かと言えば、『現体制の権威の維持』。これを叩き潰そうとするアメリカが、北朝鮮にとっては一番の標的なのに、なぜ日本の脅威になるのかといえば、『在日米軍基地があるから』としか言えない。自分自身も、基地があるから安全だと思っていたが、『基地があるから危険』という事を考えなくちゃいけない。日本国民の命を守るためには一発でもミサイルを撃たせちゃいけない。国民が死なないことが目的なのか、戦争しても北朝鮮が核を持たないことが目的なのか、考える必要がある」と述べました。
 ミサイルから被害を出さないことはありえません。柳沢氏は「ミサイルを撃たせないためには、『能力』を潰すのではなく、『意図』をなくすしかない。不本意ではあるが、安心感を与える方策を、抑止戦略の上をいく戦略として考える必要がある」と指摘しました。

「抑止力」をどうとらえるか

 「アメリカが守ってくれる」=「抑止力」という考え方がありますが、柳沢氏は「抑止力と安全は本来、別の理論。アメリカにとっては『必ず勝つプラン』が抑止力。なぜ『必ず勝てる』のか?それは『日本が戦場になるから』であり、アメリカの抑止力と日本の抑止力は同じではない。アメリカの論理は『守ってやるから金を出せ』ということ。では日本はどうするべきか?アメリカが出てこなきゃいけないような戦争をやらない、それが『専守防衛』」と述べました。 さらに「戦争とは、暴力によって国家の意思を強要する事。抑止とは、相手より強い力で反抗する気力をなくすこと。戦争の恐怖から解放されていることが平和だとしたら、脅威や抑止がある状態が平和だろうか?」と述べ、「腹がたっても、和解を受け入れていくことが、恐怖からの解放、平和なのではないか。このまま行って苦労するのは次の世代。無理のある政策は必ず破綻する。今日、明日ではないが、長期的に国民の望む国になることを信じてこれからも発信していきたい」と結びました。

4野党と2会派が参加

 会場には4野党と2つの会派からも代表が参加。民進党の杉村しんじ氏は「自民党の中枢にいた柳沢先生がイラク戦争は間違っていたと発言した事はとても感銘を受けた。ヒットラーも投票箱から生まれた。民主主義が機能不全に陥らないよう頑張っていきたい」、日本共産党の神田三春氏は「軍事でなく、平和に解決しようとしている人が大勢いる。これが世界の流れ。お互いリスペクトしながら、運動を広げていきたい」と挨拶。
 社会民主党・坂戸市議の武井誠氏、自由党の松崎哲久氏、埼玉県議会議員の中川浩氏、日高市議(みんなの会)の平井久美子氏も挨拶を行い、司会の秋山淳子氏が「市民の力で政治を変えていこう」と述べると会場から大きな拍手が寄せられました。
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