一般質問で猪股議員が
市長の「平和認識」を問う
日本共産党の猪股嘉直議員は、第3回定例議会一般質問で、新しく就任した小谷野剛市長の平和に関する認識を問うため、来年4月から始まる「第4次総合計画」(案)=以下、総合計画案=の「平和意識の高揚」について質問しました。
猪股議員は質問の冒頭で、狭山市の総合計画案の「平和意識の高揚」(左の囲み)について、「前市長の下で検討されてきたものだが、どのような見解か」と尋ねました。
平和を守るか、守られているか、と
市長は、「『平和に関する啓発活動により、平和への関心が高まり、日々の暮らしの中で平和の貴さが意識されている』と、目指す姿を明確に記述している。狭山市には平和と安全を守る4千人からなる入間基地があり、平和を叫ぶだけでなく、いかに平和を守るか、守られているかという点にも目を向け、さらに平和意識の高揚を図る」と述べました。
平和を守るため、憲法の堅持を
猪股議員は、平和意識の高揚のための施策に市長が同意するとしたことを、2度目の質問で確認した上で、「『平和を守る、守られている』ことで最も大事なことは日本の平和憲法を堅持することだ」と主張しました。
市長は猪股議員の質問に対して「引続き平和首長会議に参加する」、「平和都市宣言の通年掲揚について可能性を検討する」、「中学生の広島平和祈念式典参加を継続する」と答弁しました。
平和首長会議が進めている「核兵器禁止条約の交渉開始を求める署名」に市長自ら署名することについては、平和首長会議に参加することで「署名することと同じ意味合い」だと述べて、「署名をする」とは言いませんでした。
猪股議員が求めた8月6日、9日、15日の市内全域への黙祷の呼びかけについては「庁舎内での呼びかけを行なっている。市内全域への呼びかけについては個々の対応に任せたい」との答弁でした。
平和資料の通年展示は無理と
図書館での平和資料展示について、生涯学習部長は「8月に特集本コーナーとして実施しているが、常設については他の企画との関係もあり無理」と答えました。
猪股議員は4階の一部を使ってはどうかと尋ねましたが、常設は無理との答弁でした。
市民のもつ戦争資料の調査・研究は可能と
猪股議員は、「市民が持っている戦争に関する資料を図書館として調査研究する考えはあるか」と質したところ、「所有者の提供があれば対応できる」と答弁しました。
第4次総合計画(案)
「平和意識の高揚」について<概要>
■施策の目指す姿
平和に関する啓発活動により、平和への関心が高まり、日々の暮らしの中で、平和の尊さ意識されている。
■施策の現状
平成元年に平和都市宣言を行い、恒久平和の実現に向けて、平和関連事業に取り組んでいいく。
毎年8月6日に開催される広島平和祈念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)には、中学生の代表が参列し、平和への思いを高めていく。
この平和記念式典に参加した中学生は、毎年開催している平和祈念講演会で、多感な中学生らしい率直な感想を発表し、平和の尊さ、大切さを市民に伝えている。中央図書館では、夏休み期間中に平和資料関連資料コーナーを開設し、また、公民館や富士見集会所では、現代的課題の取り組みの一環として、平和意識を高める講座などを開催し、戦争の悲惨さや平和の尊さに関する意識の高揚に取り組んでいる。
■施策の課題
戦争の悲惨さや実相を踏まえて、平和の尊さを次の世代に伝える取り組みの更なる事実が必要。
■主なとりくみ
平和に対する意識の高揚
●平和に関する講演会や資料展示などを行うとともに、 公民館などにおいて、幅広い世代 を対象に、平和に関 する講座を開催し、戦争の悲惨さと 平和の尊さを伝 えることにより、市民 の平和に対 する意識の高揚に取組む。
■市民・市民団体・事業者などに期待する行動
●平和に関する講演会などに積極的 に参加しましょう。