倒壊したハウスなどの撤去費用 緊急支援で本人負担ゼロに
市への申し入れを行う議員団
2月8日、14日の大雪による被害について、狭山市議会の総務経済委員会では、農業被害とその対応策についての調査を行いました。
今回の大雪では全国で大きな被害が出ましたが、狭山市内でも農業用ハウスや畜舎の倒壊(鉄骨ハウス26棟、パイプハウス32棟、ガラス室1棟、畜舎3棟)など甚大な被害が生じています。
総務経済委員会では、農業用ハウスが倒壊した堀兼地区の2ヶ所の現地を視察し、被害状況についてお話を伺いました。
倒壊したハウスの中では、この時期の主力な出荷品である水菜が栽培されていましたが、崩れた鉄骨が水菜を押し潰し、商品にならない状態です。また、アスパラガスも、ハウス栽培では、ちょうど芽が出始める時季なのですが、「今年はダメ」とのこと。
農家の方は壊れたハウスを前に「とても再建は無理。栽培はやめて露地ものだけにしようと考えていた」と話され、今後については、「市の農業振興課が各農家を見回ってくれるなど、よくやってくれている。後継者もいるので、支援策に期待したい」との声が寄せられました。
党議員団も支援を申し入れ
農業は生き物です。復旧が遅れれば産地の死活問題になりかねない状況であり、農家の営農意欲を失わせないよう一刻も早い支援が求められています。
日本共産党では、国会議員、県議会議員とも連携して、農家への緊急支援を行うよう要望。塩川てつや衆議院議員から、「緊急支援について、国の補助率が引き上げられた」との情報も寄せられたため、狭山市議団も3月6日に市の農業振興課を訪れ、現状の報告を聞きながら「市としても、農家が農業を続けていけるような支援を」との申し入れを行いました。
農家負担を抑えて再建へ
総務経済委員会には、農業振興課から、被害の対応策についての説明がありました。
国と地方自治体とが協力して、上記のように、倒壊したハウスや畜舎の撤去費用の農家負担はゼロに、再建費用の農家負担は10分の1になる制度を実施。また、ハウス再建費用の不足分として無利子の融資や、ハウス再建までの生活資金の融資制度が利用できます。
農業振興課では、14日までにハウスが倒壊した農家を回って説明を行う予定とのことで、「ハウスの撤去・再建について、市内一斉に今年中にはできるように支援していきたい。農家の意向がまとまり次第、補正予算を組んで対応する」とのことです。