2006年7月 第202号 2006年6月議会報告特集


キャンプ座間の基地強化・恒久化に反対する 最終合意は承服できない 基地の恒久化解消策を


 キャンプ座間への米陸軍第1軍団司令部等移転に伴う基地強化に反対する座間市連絡協議会の会長(星野勝司市長)と両副会長(木村正博議長、大友奉自連協会長)は6月19日、外務省、防衛庁を訪れ、「将来に亘る基地の恒久化解消策」について、その解決がなされるまで国が責任をもつと約束している協議を優先し、新司令部移転への一切の行為を行わないよう強く要請しました。
 その中で、協議会は一昨年秋より米陸軍新司令部UEX等の移転は、キャンプ座間の強化・恒久化であり、市是である市総合計画の基地の整理・縮小・返還及び昭和46年の国との覚書に反するものとして反対してきました。そして、「真の負担軽減である具現可能な」基地の恒久化解消策を国に求め協議を続けていたところです。
  しかし、その協議のさなかの5月1日、日米両政府は米軍再編の最終合意を行い、それが5月30日、閣議決定されたことは誠に残念であり、到底承服しかねるとして引き続き誠意をもって協議するよう改めて要請したのです。
 さらに、国の専管事項として、なし崩し的行為で移転の既成事実化は絶対許されないとしています。党市議団は、この協議会の立場を支持しながらも、市民や市民団体とともに署名活動に取りくみ反対運動を盛り上げていきます。




党提案
国庫補助割合30%以上に
介護保険意見書採択

 6月市議会の最終日(23日)党市議団が提出した(1)介護保険の国庫補助割合を30%以上にするよう強く求める意見書、(2)地方交付税の制度堅持と総額確保を求める意見書、(3)貸金業制度の「グレーゾーン金利」撤廃を求める意見書を、いずれも全会一致で可決しました。
 このうち、介護保険に関する意見書は、「介護保険事業を賄う財源は、保険者である地方自治体と被保険者である市民に重くのしかかり、大変厳しい」と指摘。座間市は本年4月の保険料改訂で14・3%、429円の値上げをよぎなくされました。
 「介護保険が高い最大の理由は、公的介護の費用に占める国庫負担の割合を導入時に50%から25%へと縮小したこと」にあるとして、国庫負担割合の引き上げを求めています。
 ちなみに本年度の座間市への介護保険の国庫負担は20・33%にとどまる見込みです。




ホタルを守れ
「いっぺい窪」保存請願
全員一致で採択される

 1万2336名と23団体もの署名を集めた「いっぺい窪保全」を願う請願が6月議会で、全員一致で採択されました。いっぺい窪は現在、地元の地権者の好意によって東地区文化センターのあすなろ大学の有志によるわさび田と「座間のホタルを守る会」でホタルの自然発生地として維持管理しています。
 請願が採択されたことによって周辺の緑地を含めた保全、管理を市の責任でおこなうことが求められます。




暑中お見舞い申し上げます
 公職選挙法により議員個人の暑中見舞いは出せません。ご了承ください。



日本共産党市議団
中澤 邦雄 中澤 邦雄
議員団長
農業委員
総務常任委員
都市計画審議会委員
菊川 ユリ子 菊川 ユリ子
教育・福祉常任委員
議会運営委員
広域大和斎場組合議員
柏木 育子 柏木 育子
建設水道常任委員
基地対策特別副委員長
国保運営協議会委員
議会だより編集委員長



市民要求実現に力を合わせて
6月議会の概要

 座間市議会第2回定例会は、6月2日から23日までの会期で開かれました。
 議案は、一般会計補正予算など13件、条例や予算などの専決処分4件、土地開発公社や財団などの報告8件のほか請願、陳情を審議しました。
 党市議団は、議案に対する総括質疑、専決処分の質疑を中沢議員が、報告に対する質疑は菊川議員が、討論は柏木議員が行いました。
 討論の中で柏木議員は「いっぺい窪」保全を求める請願に、党として賛意を表し1万2千人余の願いに応えました。市政全般に対する一般質問には中沢議員が立ち、市民要求実現に奮闘しました。




討 論
意見をのべ賛成討論を行う
柏木いく子議員

 今議会に提案された議案及び請願・陳情に意見を添えて、次の通り、賛成討論を行いました。
1、上下水道会計の高利対策分として公営企業金融資金の借り替え措置を行うものであり、このことにより公共下水道で32万4千円、水道事業では912万円ほどの利息削減となるので賛意を表明。今後の雨水対策について、さらなる努力を要望しました。
2、市民健康センターの健康相談室や保健相談室などの利用が、平日のみだったのが、土曜日、日曜日も可能となるので賛成。さらに夜間の利用もできるよう要望しました。
3、国が配置基準を決めていないため、超過密労働となっている看護師などの労働条件を見直すよう求めた陳情について、国民のいのちと安全を確保するうえで重要な問題として賛成しました。



一般質問
基地、入札、介護保険
中沢邦雄議員

1、キャンプ座間基地強化・恒久化に反対する取りくみについて。
日米両政府は、キャンプ座間への米陸軍第一軍団の司令部を改編した新司令部UEXの配備と、それに伴う陸上自衛隊の海外派遣専門の中央即応集団司令部の設置を最終合意し、それを着実に、速やかに実行に移すとして日本政府が閣議決定した。
 これに対する市長の見解を求めたところ「私どもと協議中なのに最終合意を閣議決定されたことは、本当に残念であり到底承服できない。国に対して恒久化の解消策を求めていきたい」と答弁。他に、基地からの油流出問題、飛行機騒音問題を取り上げました。
2、入札制度の改善で提言を行いました。
3、介護保険事業では(1)介護保険料の値上げ問題、(2)第三期事業計画の問題、(3)施設の個室ユニット化問題、(4)新予防給付、(5)地域包括支援センターなど全般的に取り上げました。



質 疑
公社による施工工事は市民との合意で予算化を
菊川ゆり子議員

 6月議会に提案された報告事項について質疑を行いました。
 その主な内容は次の通りです。
 報告第四号、座間市水道事業会計繰越計算書では、相模が丘配水池の耐震工事内容についてどの程度の規模の地震に耐えられる工事なのか、施設の重要度に応じたレベルとはどのような内容なのか質しました。
 報告第六号、土地公社の経営状況については、市道50号線(相武台東小学校横)は狭隘で学校行事の際のバスの出入りができず困っており、早急な対応を求めました。同時に市道50号線以外にも予算化しても事業の執行ができないことを毎年繰り返しており、地権者との合意の見通しがついてから予算化を計るべきであると質しました。これに対し、担当部長は「指摘の通りであり改善を計っていきたい」と答弁しました。




進む雨水対策

 座間市の公共下水道は、ほぼ全市にわたり敷設されました。しかし雨水対策は33%程度にとどまっています。市では今後平成20年度までに50億円の市債を発行し、相武台前駅南口・北口、桜田、ひばりが丘の地域の幹線敷設に力を入れていく予定です。そして本年度は、ひばりが丘2〜3丁目地内の雨水幹線工事に着手します。工事は2ヵ年で事業費約4億3千万余円、工事着手は本年9月頃です。