2021年7・8月 第258号 第2回定例会議会報告特集


市民に寄り添った新型コロナウイルスワクチン接種を

 新型コロナウイルスワクチン接種の予約では、多くの方々から「電話がつながらない」、「LINEを使った方法がわからない」などの声が寄せられました。党市議団は一般質問で改善を求めました。

ナビダイヤル中止を
 電話代が高額になる可能性がある予約相談時のナビダイヤルは中止し、フリーダイヤルもしくは通常電話番号にするべきという質問に対しては、「フリーダイヤルにすると1か月で200〜300万円かかるが国の補助金には上限がある」ことと、「通常電話の場合にはコールセンターを046の管内に置かなければならないので(コールセンターを046の管内に置いていないため)当初から通常電話046にすることは想定していない」とのことでした。

車いすの準備等を
 接種会場に、高齢者や障害者が利用できる車いすや、介助者要員を準備することについては、対策しているとのことでした。

外国籍市民への対応を
 外国籍市民への予約券発送時と接種会場での言語対応は、13言語で対応していて、翻訳機能のあるタブレットも活用するとのことでした。

予約時期を分ける工夫を
 他に、64歳以下の接種では年齢で予約時期を分ける工夫や、保育士・教員・児童ホーム指導員等への優先接種、視覚障害者へ点字での説明書付きの接種券発送、住民基本台帳に記載がない人々への接種対策などを求めました。今後も市民に寄り添った対応になるよう改善を求めます。

議員有志による決議に賛成

 自民・公明・大志が提案した「新型コロナウイルスワクチン接種への市民に寄り添った対応を求める決議」では、ワクチン接種会場への移動支援と運賃補助、予約電話をナビダイヤルから市民負担の少ないものに変更することなど市民要望にたった項目が入っていたので、賛成しました。

安心して接種できるよう十分な財政支援を

 今定例会では「新型コロナウイルス感染症ワクチン接種が広範囲に実施されるに当たり、接種者が安心して受けられるための十分な財政支援を国に求める意見書の提出を求める陳情」が全会一致で採択されました。ワクチン接種の副反応発生者に対し、予防接種健康被害救済制度を一層充実させるとともに、休業補償や生活保障、十分な医療体制の整備などを求めたものです。

写真
ワクチン接種デモンストレーションの様子(座間市提供)



党市議団提案の市民の願いに寄り添う意見書

◆核兵器禁止条約の批准を 採択

 2017年7月7日に核兵器禁止条約が国連で採択され、同年9月20日に調印・批准・参加の受付が始まって、2020年10月24日にホンジュラスが批准して合計50か国となったことで2021年1月22日に同条約が発効しました。しかし、日本政府は同条約に背を向けていることから日本政府に核兵器禁止条約の批准を求めた意見書です。反対は自民だけで賛成多数により採択となりました。

◆出入国管理や難民認定の見直しを 不採択

 入管行政による人権侵害を防止・是正、難民認定基準を国際基準に合わせて適正化、外国人労働者に移住者としての権利を保障せずに使い捨てる「ゲストワーカー政策」を改めて、在留特別許可等により適切に就業し得る制度を確立するよう求めた意見書です。賛成少数(賛成=共産・大志・無会3人、反対=自民・公明・無会1人)により、不採択となりました。




暑中お見舞い申し上げます

公職選挙法により議員個人の暑中見舞いは出せませんのでご了承ください。




日本共産党市議団

もりや浩一

もりや浩一(団長)

企画総務常任委員副委員長
議会運営委員
高座清掃施設組合議員
二ツ塚線建設協議会委員
星野くみ子

星野くみ子

民生教育常任委員
議会だより編集委員
議会報告会開催委員会副委員長
国民健康保険運営協議会委員
青少年相談室連絡協議会委員



第2回定例会概要
市民要求実現へ奮闘

 2021年第2回定例会は、5月28日から6月21日まで開かれました。議案は、専決2件、2021年度一般会計補正予算案3件、条例改正2件、報告案件4件と陳情4件を審議しました。
 日本共産党市議団は、議案に対する総括質疑と討論を星野議員が行い、一般質問には守谷、星野両議員が立って、意見書2本を提出し、市民要求実現のために奮闘しました。




都市公園条例の一部改正に反対
市民の負担を増やすな

 今定例会に提出された「座間市都市公園条例の一部改正」は、公園管理者である市以外の者が公園内に施設設置をした場合の設置、管理等に係る使用料を定めるものです。
 総括質疑で、この条例改正のメリットとデメリットを質しました。当局からは、「メリットは、適切な運営管理により、都市公園の質や魅力の向上が期待でき、来園者が滞在を楽しむことができること」、「デメリットは、公園施設、例えば駐車場が有料になる場合が考えられる」との答弁でした。そして、「公園駐車場の有料化は大きなデメリット、避けるべき」との再質疑に対し、「駐車場の話は例え話、今の時点で有料化を決めているわけではない」との答弁でした。
 ところが、都市環境常任委員会で「仮称キャンプ座間返還地公園の駐車場を有料にする考えがある」との言葉を聞き、有料化が進んでいることに驚きました。しかも当該駐車場を有料にする理由は「公園駐車場を無料にすると座間総合病院の利用者が使う可能性があるから」との驚くべきものでした。なんと狭い了見なのでしょうか。誰もが安心して使える公園とその駐車場の設置は行政の責任において行うべきと考えます。
 市民の負担を増やす条例改正は行うべきではありません。

写真
工事中の「仮称キャンプ座間返還地公園」


切実な陳情 すべて採択

地方財政の充実・強化を
 今定例会に提出された市民からの陳情@「地方財政の充実・強化を求める陳情」は、国に対し、2022年度の政府予算に地方一般財源総額の充実・強化を求めたもので、賛成19、反対2(無会)の賛成多数により採択されました。

再生可能エネルギーへの転換を
 陳情A「エネルギー政策についての陳情」は、気候危機にある今、人類存続のためにも再生可能エネルギーへの転換・推進を求めたもので、全会一致で採択されました。




一般質問

児童ホームの環境改善を

もりや浩一議員

 校庭に面した児童ホームでは、砂ぼこりでエアコンのフィルターが真っ黒になるとの切実な声を伝え、エアコンの清掃回数の増加や、感染対策のためテーブルに置くパーティションの改善を求めました。子ども未来部長から「現場の要望に応える」との答弁でした。他に児童ホームのコロナ対策マニュアルで、PCR検査を受けて結果待ちの家族がいる場合は入所を許可するかなどを盛り込む改善や、児童一人当たりの面積基準の拡大を求めました。
 また、コロナの影響で収入が前年比30%以上減少した人の国保税の減免制度について国が全額負担すべきであるということや、コロナの影響で仕事につけない方への傷病手当金を自営業者や個人事業主などにも支給することを求めました。



一般質問

「生理の貧困」問題の解決を!

星野久美子議員

 コロナ禍で、多くの格差が露呈しています。貧困とジェンダーの問題である「生理の貧困」もその一つです。経済的理由から生理用品を購入できない女性が増えているといわれている今、無償で生理用品を配布したり、学校トイレに誰でも使えるように設置している自治体が増えています。そこで本市でも、防災備蓄品の生理用品を入れ替える際に必要な人へ無償配布すること、また、小中学校のトイレに返却不要の生理用品を設置することを求めました。教育長からは養護教諭との関わりが重要なので保健室で配布する、との答弁でしたが、「生理用品を買ってもらえない」と言えない子どもの心に配慮し、いつでも使えるようにトイレに配置を、と強く求めました。