2020年1・2月 第253号 第3回定例会報告特集


平和で住みよい座間市を

―党市議団、予算要望書を提出

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2020年度予算要望書で市長に申し入れ

 みなさん、お元気で新年をお迎えになったことと思います。党市議団は、昨年12月25日に遠藤三紀夫座間市長に2020年度予算要望書を提出し、懇談しました。予算要望書は、党市議団に寄せられた市民の声をまとめたもので、住民福祉優先の市政を実現するために、福祉・教育優先、災害に強いまちづくり、基地の強化・恒久化に反対し、平和で安寧な市民の暮らしを守るという自治体本来の任務を果たす予算編成であることを求めたもので、要望項目は431項目に及んでいます。
 福祉・教育分野を第一に、介護保険事業の充実、国保料の子どもの均等割廃止、高齢者福祉の向上、子育て支援、障害者の社会参加促進、学校教育の充実、就学援助金の入学準備金の4月前の支給、教育施設・環境の整備充実、文化・スポーツの振興等の要望。地震・防災対策で避難所等の改善を要望。米軍ヘリコプターの低空飛行をやめること、オスプレイ配備に反対し、厚木基地の爆音被害を解消する、日米地位協定の抜本的見直しを国に求めるよう要望しました。




切実な願いの陳情と意見書

安全・安心の医療・介護の実現のため夜勤改善と大幅増員を

採択

 一人夜勤体制をなくし、医師・看護師・医療技術職・介護職の増員、患者・利用者の負担軽減、地域医療に必要な病床機能の確保などを求めた陳情が通り、意見書も全会一致で採択されました。

私学助成の拡充を

採択

 国と県に対して、公私の学費格差をさらに改善し、全ての子の学ぶ権利を保障するため、私学助成の一層の増額を求めた各陳情が通り、各意見書も全会一致で採択されました。

婚外子差別撤廃のための戸籍法改正を

採択

 婚外子の相続分を婚内子の2分の1とする民法の規定が廃止され、出生届に嫡出子か嫡出でない子の別の記載欄は全く必要なく、婚外子差別の要因となる戸籍の続柄欄の廃止などを求めた陳情が通り、意見書も自民党・いさまが反対するも賛成多数で採択されました。

介護施設の人員配置基準の引き上げを

不採択

 介護施設の人員配置基準について現行の利用者3人に対して1人以上を、利用者2人に対して1人以上にし、介護報酬の引き上げなどを求めた陳情でしたが、賛成8(共産・大志・無会)反対13(公明・自い・明進)で不採択となりました。

桜を見る会にかかる疑惑の徹底究明を

不採択

 桜を見る会に安倍晋三後援会関係者が多数招待され、前夜祭など公的行事と一体化した後援会行事が行われるなど公的行事の私物化疑惑の究明を求める意見書を党市議団は提案しましたが賛成8(共産・大志・無会)反対13(公明・自い・明進)で不採択となりました。




日本共産党市議団

中沢邦雄

中沢邦雄(団長)

都市環境常任委員
広域大和斎場組合議会議員
もりや浩一

もりや浩一

民生教育常任委員
議会運営委員
議会報告会開催委員
二ツ塚線建設協議会委員
星野くみ子

星野くみ子

企画総務常任委員
基地政策特別委員
議会だより編集委員



第4回定例会 概要

 第4回定例会は11月28日から12月20日までの会期で開催されました。議案は、専決処分1件、工事請負契約の締結1件、2019年度一般会計と特別会計の各補正予算7件、条例議案3件、財産の取得、市道の路線認定、監査委員の選任、報告案件4件、陳情5件を審議しました。党市議団は、議案に対する総括質疑と討論を星野議員が行い、一般質問には中沢、守谷、星野の各議員がそろって立ち、意見書を1本提出し、市民要求実現のために奮闘しました。




有効な施策が組まれている補正予算に賛成

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台風19号で被害を受けた相模川グラウンド

 党市議団は今定例会に上程された一般会計の補正予算に賛成しました。森林環境譲与税486万8千円は、森林経営管理法に基づき、森林環境税を森林環境譲与税として配分されるものです。各自治体への配分基準において、人口指標の割合が林業従事者数の割合よりも高く設定され、私有人工林が多い市町村よりも都市部に多額に配分される点や、本来は森林の公共的・多面的機能を踏まえ、森林整備のための安定的な財源は、国の一般会計における林業予算の拡充を求めるべきであるといった問題点がありますが、交付決定がされた新たな歳入を、使途にある「間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に関する費用にあてる」ことに期待するものです。また今回の補正は市民の利便性向上のための市税キャッスレス収納にかかる費用や、児童発達支援等事業費は必要な療育の提供を行うために扶助費を増額するなど全体的に有効で必要な施策が組まれていることから賛成をしました。




一般質問

災害対策・教育問題・保育園の民営化

中沢邦雄議員

一、台風被害の教訓を生かした災害対策ー19号の各地の被害の教訓から、水道施設の防災対策、老人ホームや保育園など社会福祉施設等の避難対策、避難所のペット対策や駐車場問題、大量の災害廃棄物処理対策を質した。二、教育問題ー教職員の働き方改革・市内の小・中学校の教職員の実態について、全国的に増加しているいじめ問題と不登校問題の座間市の実態と対処策、体育館へのエアコン設置、成人年齢が20才から18才に引き下げられる改正民法が22年4月施行に伴う成人式のあり方について質した。三、公共施設再整備計画に係わる保育園の民営化ー民間に移す場合の事業主、民営化で移転する市有地のメドは、公務員である保育士の身分について。



一般質問

市営住宅の削減中止を

もりや浩一議員

 現在、市営住宅は7箇所177戸と借上住宅10カ所136戸で合計313戸ありますが、市営住宅管理計画の見直し案によると将来人口の減少推計に伴い10年後は275戸、20年後は237戸、30年後は199戸に減らそうとしています。今でも市営住宅の入居待機者がいるので、市営住宅戸数を減らすべきでないと質問しました。都市部長から、計画通り削減しても将来の市営住宅の需要に十分対応可能との答弁でした。
 また、米軍ヘリコプターの低空飛行による民家ガラス破損事故や厚木基地周辺の爆音とオスプレイ整備拠点問題の対応、店舗リニューアル補助制度の改善、相武台前駅南口道路の安全対策や歩道整備、災害時の市営住宅の活用などを求めました。



一般質問

平和行政に対する当局の姿勢に疑問

星野くみ子議員

1.11月来日したローマ教皇のメッセージを受けての市長の核兵器廃絶に対する考えを質しました。市長は「核兵器廃絶は人類の願いではあるが、世界情勢を考えた時に、片方のみが廃棄をするということが果たして平和につながるのかということについては、見解の相違がある」と、核抑止論からの脱却はできないという、現政権の考え方そのもの答弁でした。
2.日米地位協定が本市に与える影響について質しました。日米地位協定は、日本側に不利な米兵犯罪の刑事裁判権の規定、爆音被害の賠償金の日本側の立て替え、税制の優遇等、たくさんの問題をかかえています。しかし市長室長の答弁は「市政運営上問題は無い」というものでした。