2022年10月25日発行 第270号


女性差別撤廃条約選択議定書の批准を早急に求める意見書、賛成多数で採択

 9月28日に閉会した2022年座間市第3回定例会で、党市議団が提案した「女性差別撤廃条約選択議定書の批准を早急に求める意見書」が賛成多数で採択されました。内容は以下のとおりです。
『1979年に国連で女性が性に基づく差別を受けない権利と平等の権利を保障する女性差別撤廃条約が採択され、日本がこの条約を1985年に批准してから、36年余りが経過した。しかし、2022年発表の日本のジェンダーギャップ指数は、世界146か国中116位、G7では変わらずの最下位である。性暴力、性犯罪、セクシャルハラスメントや男女賃金格差など、日本社会での男女間の不平等に対し、法整備や改善を求め、女性たちが今も声を上げ続けている。条約の実効性を高めるため、1999年に女性差別撤廃条約選択議定書が国連で採択され、締約国のうち114か国が批准しているが、日本は批准していないままである。選択議定書を批准することにより、女性差別撤廃条約上の権利を侵害された個人や団体が女性差別撤廃委員会に通報できるという道が開かれる。また、現在、日本の裁判所は、女性差別撤廃条約を判決の判断基準にしていないが、個人通報制度が使えるようになれば、国際基準が尊重され、日本の裁判所が女性差別撤廃条約を裁判に適用するようになる。しかし、国は個人通報制度が女性差別撤廃条約の実施に効果的な担保を図るものとしながらも、20年以上も検討し続けているだけである。
 よって、本市議会は、国会及び政府に対し、男女格差をなくし、全ての人の人権が尊重される社会をつくるため、一刻も早く選択議定書を批准するよう強く求めるものである。』

全国的な取組み

 女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書は全国で取り組まれています。2022年9月末時点で163自治体で可決されており、79の自治体議会で全会一致の採択になっています。座間市では全会一致にはなりませんでしたが、賛成12(共産2,自民いさま7,立憲1,ネット1,無所属1)、反対8(公明4、大志4)、退席1(無所属)で賛成多数により、採択となりました。

日本政府が議定書の批准をするまでは

 女性差別撤廃条約制定から20年を経て、条約の実効性を強化し、一人ひとりの女性が抱える問題を解決するために選択議定書が採択されました。しかし日本はこれを批准していないため、条約実現のために前に進むことができません。男女間の賃金格差是正や選択的夫婦別姓など、ジェンダー平等の社会を作るためにも、政府が選択議定書の批准をするまで声をあげていきます。【星野久美子 記】

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〜発熱外来・検査拡充・もっとコロナ対策を〜

 本年8月3日、日本共産党座間市議団は、佐藤弥斗市長にコロナ対策の強化を申し入れました。9月の一般質問では、現在の変異株に対する根拠のない過小評価にくみすることなく、変異株の特性を踏まえた感染症対策を講じ、PCR検査やワクチン接種などの体制を強化することを求めました。特に厚生労働省の通知で「抗原検査で陽性なら発熱外来へのアクセスは必要なく、コロナの医療や物資の支援を受けられるようになっていること」をもとに、医師会と協力して運用を改善し、通知内容の周知を求めました。
 また、岸田首相が感染したときは検査から結果判明まで1日もかからなかったのに、一般の人は発熱外来に列をなしていると指摘。また、佐藤市長が感染の際の検査から判明までの時間を伺い、本来は誰もが早期検査で早期対策ができるようにすべきと質問しました。市長からは「8月15日の夕方から喉の痛みと発熱があり、翌日に自宅で抗原検査をして陽性が判明、検査結果を基にオンラインで医療機関を受診して自宅療養となりました。同感染症に係る検査については当初、早期発見と隔離の観点から実施されましたが、第7波においては単に体調不良者の感染を判定する検査へと移行しています。神奈川県においては自主療養制度や抗原検査キット無料配布を実施、本市は市HPや公式LINEなどでの情報提供に努めます」との答弁でした。厚労省の通知どおりの運用を求めていきます。




◆核兵器廃絶平和都市宣言から40周年・被爆ハマユウの植樹を◇

 座間市では、市長を会長とする原水爆禁止協議会が今年で65周年、核兵器廃絶平和都市宣言から40周年です。座間市原水協50周年の2007年当時、平和のシンボルマークをシールにして家々の軒先に貼りましたが今年はどうするのか、また爆心地から約2km離れた比治山で育てられた被爆ハマユウを反核平和のシンボルとして各地で植樹しているので座間市にも植樹するよう質問。市民部長からシールは作らないが「平和講演会を来年1月実施、被爆者の方の戦争に関する証言をまとめたDVDを作成予定。ハマユウの栽培方法などを調査して市原水協に提案したい」との答弁でした。

[被爆ハマユウ]



〜憲法いかせデモに参加・来年6月に憲法集会〜

 10月2日、新宿駅アルタ前で集会を行い、同駅周辺をデモしました。「入・学・金、なくせ」「軍事費けずって暮らしにまわせ」「消・費・税・下げろ」「9条まもれ」「憲法変えるな・憲法いかせ」などのコールをしました。2023年6月には東京で「若者憲法集会2023」が行われます。憲法13条:個人の尊重と幸福追求権、憲法24条:両性の本質的平等、憲法25条:健康で文化的な最低限度の生活を営む権利などから、社会保障の拡充やジェンダー平等社会の実現を求めていきます。ぜひ集会への参加をお広げください。【守谷浩一 記】



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