11年度第4回定例(12月)市議会は11月24日に開会され、12月19日までの26日間の会期で開かれました。議案は、10年度決算の認定、11年度一般会計補正予算、職員給与削減条例、暴力団排除条例、指定管理者の指定など35件となっています。 10年度決算に対する反対討論に守谷議員、議案に対する総括質疑に柏木議員、市政全般について市長に質問する一般質問は12月1日、2日、5日の3日間に亘って行われ、中沢、守谷両市議を含む15人が質問を行いました。 党市議の総括質疑と一般質問の一部を報告します。 ☆柏木育子議員 ○一般会計補正予算や条例など提案された議案に対する総括質疑 ☆中沢邦雄議員 1.基地対策について ☆守谷浩一議員 1.放射線被害から市民を守る取り組みについて |
今年度より特定防衛施設周辺整備交付金の交付対象市に |
第4回定例議会は11月24日開会し12月19日に閉会を迎えます。この定例議会に提出された議案に対し、一般会計補正予算を中心に総括質疑を行いました。 *特定防衛施設周辺整備費交付金について5850万2千円国から交付されます。これは、基地の所在地に対し、「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」の第9条1項の1にキャンプ座間のヘリポートが対象となるとして座間市が適用されたことによるものです。今までは8条の適用でしかなく基地があるために住民生活などが阻害されると認められたときのみ、その障害を緩和するために必要な整備をそのたびごとに申請し、交付されていました。そのため、その交付金は使途が限定されていて、申請したもの以外には使えませんでした。今回の交付金は9条適用となったため、その使途の範囲は広がりこれからは毎年交付されることになります。 このことについて、米軍再編の最終報告(平成18年5月1日)で自衛隊のヘリポートを米軍が共同使用するとしたことを念頭に指定したものと考えられるがそれでよいのかと質疑したところ、答弁では「今までの基地そのものの存在から特定防衛施設としての指定を受けたものであり、施行令が変わり対象範囲が拡大されたことによるものであるとして、ヘリポートの共同使用による基地強化とは受け止めていない」との答弁があり、さらに、自衛隊のヘリポートの共同使用による、想定されるヘリコプター離発着の利用度、頻度について質したところ、「軍の運用のことであって、市では把握できないこと、騒音については住民の生活を脅かすこととして、引き続き対応をして行く」との答弁でした。この交付金については基金に積み立て、来年度以降の予算に反映させるとのことでした。 さらに、障がい者福祉費の補正増について、第四次総合計画に掲載されている指標値は、当初予算計上時には当然参考となりますが、総合計画と当初予算の数値が大きくかけ離れています。例えば知的障がい者など地域生活支援事業では、第四次総合計画では58の指標に対して当初予算では1354となっています。さらに補正予算では1620に増えていること指摘。しかし当局はその指摘についての答弁をさけ、各年度により、障害者の人数の伸び率には大きな差があり、予測することは非常に困難と答弁をしました。今後この答弁に対しさらに掘り下げた説明を求めていきます。 また障がいが重いほど負担が重くなる応益負担を廃止し、利用料は自己負担0を目指すことが望まれると指摘をしました。 このほか子育て支援事業市町村交付金について質疑しました(柏木いく子記)。 |
《一般質問の要旨》 |
1.基地対策について 座間市はキャンプ座間の5.4ヘクタールの返還合意された跡地の利用計画について、陸上自衛隊の中央即応集団司令部の家族宿舎250世帯の建設を前提にしている。自衛隊の家族宿舎は国家公務員宿舎である。野田政権は国家公務員宿舎朝霞住宅の建設中止を決めた。そして、国家公務員宿舎は今後5年間で26、000戸(25.5%)削減していく、また、本当に必要な宿舎を除いて、建設を行わないと方針を明らかにした。キャンプ座間に計画されている自衛隊の家族宿舎が建設を行わないという政府方針に該当するのかどうか。該当するとすれば座間市の跡地利用計画の根本的見直しが必要になる。結果として、自衛隊宿舎建設を容認したために、基地の負担軽減のために返還されるべき用地が遅れてしまうのではないか。 2.公契約条例の制定について 公共工事は本来、地域住民の生活・福祉・防災などに寄与し、地域経済振興、雇用創出に役立つ事業です。そして、「住民の納めた税金」を使って、施工された建築物は品質や安全が充分確保された社会資本でなくてはなりません。まして、公共工事によって「貧困な労働者」を生み出すということなどあってはならないことです。特に、公共工事の分野からルールをつくり、賃金・労働条件を改善していく上で「公契約法・条例」を制定していくことは大きな意味を持っています。現実に公共工事設計労務単価と実体賃金との間に大きな乖離があるのが問題なのです。公契約条例は公契約のもとで働く労働者の賃金・労働条件、最低規制を行うものです。 3.さがみ野地域への交番誘致について さがみ野駅が昭和50年8月17日に現在地に開駅して以来、駅付近に交番設置の要望が住民から出されていました。平成9年には東原さがみ野地区22自治会が5、007人の連署をもって座間警察に陳情。平成13年東原さがみ野地区連合自治会の自治会長21名の連名で座間警察と座間市長に要請した。 |
放射線量測定結果の広報・給食食材の放射線量測定を |
放射線被害から市民を守る取り組みについて、11月14日(月)、16日(水)、17日(木)に座間市は、空間放射線量を測定しました。また、座間市では浄水と原水の放射性物質測定を実施しています。市民の不安の声にこたえるためにも、これらの測定結果を広く市民に知らせる方策をとるよう求めました。環境経済部長から「コミセンに測定結果を印刷したものを貼りだす」という答弁がありましだ。 また、市民の方が依頼した検査で、放射性セシウムが暫定基準値を下回るとはいえ、市内でとれたハチミツから6ベクレル、柚子からも33べクレル検出されました。放射性セシウムが少量でも検出されたものを身内の子どもや妊婦さんに食べさせられるでしょうか、頭を悩ませる方が多いと思います。同じことを座間市の保育園や学校の子どもたちが食べる給食の食材で考えれば、測定しないわけにはいかないはずです。対策として一番いいのは口にする前までに食材の測定をすることですが、冷凍保存された給食1食分をミキサーにかけてゲルマニウム半導体検出器による核種分析ができますので、この測定を求めました。市長と教育長の答弁では、「給食は年間の食事数の6分の1。放射能検査等については国の責任で実施されるべき」というものでした。今後も放射線被害から市民を守るよう求めていきます。 |
相武台前駅北口の鳥の糞対策を |
常習的に鳥の糞がひどい状況です。ここを通る市民の方々から、傘をさして通りたいくらい、と言われています。海老名では小鳥の糞がひどい所の対策として、鳥の習性をうまくつかってこなくなるようにできたとのことです。同じことを座間市でも神奈川県や東京電力と協議をするなど対応を求めました。都市部長の答弁で「東京電力に鳥の糞対策をするようにした」とのことでした。 今後も地域環境改善を求めていきます。(守谷浩一 記) |