随想−鳥飼博志のつぶやき

サギにあい まわりを騒がせた わたし

 11月半ば朝6時過ぎ、清水口の調整池を横に見て車を走らせていた時、水面を舞うように飛んでいる「白鳥」を発見、カメラに納めました。その場で清水口3丁目のY氏に電話。「エッ、今年は少し早いな」といいながら望遠レンズ付カメラを肩にやってきたY氏とほぼ同時に八幡自治会のTさんが自転車で乗り付ける。
 毎年白鳥の世話をしているお二人は「さっき見にきた時はいなかったんだがナア」などといいながら、池をみるなり「あれはサギ」とのご託宣。
 うろたえる私に「よく間違えるんだよ」「あの飛び方は白鳥に間違えても仕様がないですよ」などやさしい心遣い。寒いところを呼び出した私としては、身の置きどころなく恐縮の極み。
 数日後、間違いなく白鳥を発見、Y氏に電話したところ「2日前に来たんだよなー」の返事にあえなく返り討ち。くれぐれもサギにはご注意を。

(ミニニュース「こんにちは」No.72/2002年12月23日付けより)


映画「郡上一揆」と舞台「郡上の立百姓」

 5月26日白井文化会館で映画「郡上一揆」が上映され、500名を超す人たちが観賞しました。私はこの映画上映実行委員の一人に加えてもらいました。
 というのは、映画の元の戯曲「郡上の立百姓」を、30年前に演出したことがあったからです。札幌のプロ・アマチュア劇団含めた合同公漬、舞台は札幌市民会館でした。
 芝居の内容は宝歴年間、厳しい年貢の取り立てに対し、起こした一揆が弾圧され処分を受けるが、藩主や幕府の役人も処分された史実に基づいている。まあ暗い話ではあります。
 舞台の幕切れは雪がしんしんと降り続くなか、一揆の首謀者、定次郎のさらし首の前で、みの笠をつけた農民たちが黙々と踊る姿をシルエット気味にみせて幕がおります。こういう場面は、敢えて農民一人ひとりの表情を見せない方が、逆に迫力を感じさせるものです。「最後は大吹雪にしよう」、テレビスタジオから大型扇風機を舞台袖に持ち込み、降る雪を巻き上げる戦術。北海道で暮した方はご存じでしょうが、「降る雪は途中から舞い上がり、横に流れたりするのです」。
 それにしても結束して闘った地味な農民の映画に、これほどの人たちが集まったことに大いに励まされ、「一味に加わって」よかったというのが今の感想です。

(ミニニュース「こんにちは」No.71/2002年8月23日付けより)