MASAKI TANAKA 田中まさき
くらし・福祉を市政の主役に 日本共産党 水戸市議会議員 田中まさき
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市議会会議録
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2012年6月議会 一般質問

日本共産党水戸市議団の田中まさきです。通告に従い一般質問を行います。
1.通学路の安全対策について
 はじめに通学路の安全対策について質問します。登下校中の児童の列に車がつっこみ、命をおとす痛ましい事故が全国で相次いでいます。交通事故死者数全国3位の茨城県で、水戸市は死傷者数、発生件数とも県内1位であり、命を守る対策が緊急に求められます。
そこで通学路の総点検の結果と対策を伺います。今回指摘された38か所はあくまで重点箇所で、それ以外の危険個所に対策が必要です。私は4つの小学校で実情を伺い、すみやかな改善を要望された箇所を登下校時間に調査してみました。
■吉田小に向かう県道長岡水戸線は、幅50センチの側溝のふたの上が歩道で、段差が激しくガードレールもなく、歩行者と車の間は1メートル程度です。車道との境のパイプ状の柵は学校近辺だけであり、常陽銀行吉田支店脇や元吉田郵便局付近、50号パイパス南側などにも設置が切望されています。
■浜田小では、市道浜田5号線と浜田82号線の交差点、旅館の山城屋わきの歩道の樹木が繁茂して、止まれの標識が見えず、ただちに剪定するとともに、浜田82号線にも止まれ表示をつけることです。 
■城東小では、市営城東住宅前の幹線市道5号線のクランクで、長期間破損したままのガードレールの改修と、県営若宮団地に向かう城東24号線の狭いクランク部分に歩道がなく、路側帯をグリーンに塗装するなどの対策を求めます。
■酒門小では、酒門11号線が朝7:30から1時間は車両通行禁止ですが、酒門6差路の渋滞の抜け道として、国道6号および酒門郵便局側からの車両があり、規制の徹底および歩道設置や路側帯のグリーン塗装が必要です。それぞれどう対策をとるのか、また各学校やPTAの要望に対し、いつまでにどう改善するか個別に示すことを求めます。 
水戸市民1万人アンケートで満足度の低い1位が「歩道などの交通安全施設」であり、車優先から歩行者の安全第一の道路づくりへ切り替えが必要です。第一に、学校近辺など一部のスクールゾーン表示は、東海村のように通学路の歩道や路側帯の沿線すべてをグリーン塗装とし、色分けで車道を狭めることも検討を求めます。第二に、幹線道路を生活道路に格下げし、速度規制を厳しくする。第三に車道にたがい違いに植栽などを設置し、速度を抑制する。第四に対面通行の中央線をなくすなど、事故が半減した例に学んだ道路設計を求めます。
市の通学路調査は、毎年小学校3校、9年に1回のチェックにとどまり、中学校は実施されていません。すべての学校で毎年現場をチェックし、すみやかに安全対策を実行する体制確立を求めます。
<通学路の安全対策について 会沢教育次長>
田中議員の一般質問の通学路の安全対策についてのうち,通学路の総点検についてお答えいたします。
 本市におきましては,例年,5月と7月に通学路の現況調査等を実施しておりますが,今年度においては,4月23日に発生した京都府亀岡市での,通学途中の児童の痛ましい死傷事故を重く受け止め,同月25日に,各小中学校に対し通学路における改善要望箇所の緊急調査を実施いたしました。
 調査の結果,学校から38箇所の要望箇所の報告を受けるとともに現地状況の確認を行い,改善要望箇所を所管する関係各課や茨城県,水戸警察署など関係機関にも対応策の検討を依頼いたしました。そのうち,速やかな対応が可能である巡視や電柱幕の設置及び路面標示など14件については,要望に沿った対応を早急に実施してまいります。
 また,歩道の新設,道路改良,信号機設置など,対応に時間を要する箇所につきましては,各学校に対して,スクールガード活動の充実や,安全性を優先した通学路の見直し等の検討を指導しております。
 現在,国においても,取り組みが強化され,更なる通学環境の改善も期待されることから,本市におきましても,今後,より一層安全教育の徹底を図るとともに,学校,PTA,地域,関係機関との連携を図り,登下校時の児童生徒の安全確保に努めてまいります。
<通学路の安全対策の具体化について 三宅市民環境部長>
田中議員の一般質問の安全対策の早急な具体化についてのうち,市道浜田5号線ついてお答えいたします。
市道浜田5号線と浜田82号線交差点の現況は,市道浜田5号線には,「一時停止」の規制がされておりますが,主道路である市道浜田82号線には「一時停止」の規制はなく,横断歩道及び停止線が設置されております。全方向の一時停止規制につきましては,「出会い頭の交通事故」等の発生も懸念されることから,設置の是非を含め,当該交差点の安全対策について警察と協議をしながら対応してまいります。
また,浜田5号線の「止まれ」の標識につきましては,議員ご指摘のとおり,歩道に植樹された樹木が繁茂し,視認が困難であることから,速やかに樹木の剪定作業を実施してまいります。
次に,市道酒門11号線につきましては,「自転車及び歩行者専用道路」の規制時間帯における進入車両の情報が寄せられており,通学児童との交通事故が心配されるとのことから,即効性がある交通指導取締りを速やかに警察に要望するとともに,立哨・巡視活動についても関係機関・団体と連携を図りながら検討してまいります。
次に,市道城東24号線と酒門11号線のグリーンベルト及び歩行者の安全第一の道路づくりについてお答えいたします。
グリーンベルトは,幅員の狭い道路において,区画線を引いて舗装をグリーンに着色し,歩道として整備するものであります。このグリーンベルトの歩道は,道路交通法の駐停車禁止路側帯等に位置づけられ,道路は駐停車禁止等の法定指定規則が適用になります。
設置につきましては,地域住民の合意や設置基準に該当することが必要であることから,今後,基準等に該当した箇所につきましては,警察と協議をしてまいります。
交通事故抑止対策につきましては,交通事故が発生している現状を考慮するとともに,事故を防止するために地域住民の意見を反映しながら,その状況に応じた効果的な対策を実施しておりますが,引き続き,道路管理者,警察と緊密に連携して交通安全対策を講じてまいります。
また,通学路の安全対策としましては,平成8年度から,市の関係各課及び国,県,警察等の関係機関並びにPTAの参加のもと,毎年4校程度を対象に,「水戸市通学路安全点検調査」を実施しております。
この調査は,参加者が,実際に児童の目線に立って歩いて調査するもので,点検の結果,速やかな対応が可能な箇所については,要望に沿って実施し,対応に時間を要する箇所につきましては,学校等と安全性を優先した通学路の見直しなどを,検討しております。
今後も,調査を継続することにより,通学路の安全対策に努めてまいります。

<通学路の安全対策の具体化について 岡部建設部長>
田中議員の質問のうち,安全対策の早急な具体化についてお答えいたします。
まず,県道長岡水戸線のガードレールにつきましては,現在の歩道幅員が狭いことから,設置するためのスペースを確保する必要がありますが,沿道は家屋等が密集して建ち並んでいるなど,拡幅においても課題がございます。
しかしながら,市といたしましても,歩行者の安全確保が必要なことは十分認識しておりますので,引き続き,道路管理者である茨城県と協議,検討を進め,改善が図られるよう働きかけてまいります。
次に,幹線市道5号線の市営城東住宅前のクランク部に設置されているガードレールにつきましては,議員ご指摘のとおり,一部損傷も見受けられることから,順次修繕してまいります。

2.城東小学校の改修計画について
 次に昭和56年に建築され、築31年と老朽化している城東小学校の改修について質問します。見学したところ、いたるところですみやかな改修が必要でした。廊下の床材や壁のはがれが目立ち、トイレは老朽化でにおいもひどく、保護者から強い改善要望が出されています。給食室は雨漏りがあり、給食を運ぶリフトも故障が相次ぎ、プールはかなりの水漏れで常に水を足している状態です。体育館も屋根がさび、廊下も雨漏りがして床の一部がくさっています。また職員駐車場もほとんどなく、保護者の送迎も含め体育館東側の未利用地への増設要望も出されています。快適な学習環境のため、来年度予定の耐震化だけでなく、大規模改修がどうしても必要ですがいかがでしょうか。

<城東小学校の改修について 会沢教育次長>
次に,城東小学校の改修についてお答えいたします。
城東小学校につきましては,昨年の東日本大震災に伴い,各施設が被害に見舞われたことから,災害復旧工事を優先して進めているところであります。このうち,校舎や屋内運動場につきましては,既に復旧が完了し,現在,校舎廻りの土間や舗装の復旧を進めており,引き続いて体育倉庫に着手する予定としており,早期の災害復旧を目指しております。
また,施設の不具合などがあった場合の修繕につきましては,その内容と緊急性の把握に努め,学校現場との連絡を密にし,学校で直接対処していただく場合も含め,迅速な対応を図っているところであります。
現在,小・中学校におきましては,安全性を優先し,早期の耐震化を集中的に進めているところであります。このため,来年度予定しております,城東小学校の耐震化工事におきましても,塗装工事などについては部分的な実施となりますが,今後,老朽化した学校施設の教育環境の改善に向けた大規模な改修計画について,国の補助制度の動向にも注視しながら検討してまいります。

3.地域防災計画「原子力災害対策編」の見直しについて
 次に、地域防災計画の原子力災害対策編について、今年9月までに見直しができるのか伺います。その際今年3月9日、国の原子力安全委員会が発表した「原子力施設等の防災計画見直しの中間とりまとめ」を重要な指針とすべきですが、見解を伺います。問題は野田政権が、中間とりまとめの指摘すら実行せず原発を再稼働させようとしており、橋本知事も「東海第2原発も大飯原発と同じ手順だ」と表明していることです。住民の安全ないがしろの再稼働は到底認められません。
中間とりまとめは「過酷事故は起こりえないとの前提が深刻な事故を招き、放射線防護も国際的知見を反映していなかった」として「自治体関係者は原発の大きな危険性を認識し防災業務にあたることが必要」と強調しました。自治体が最低準備しておくべき責務として以下の点を列挙しており、市はどう具体化するか伺います。
第一に、避難計画はどう定めるのか。住民の避難先、入院患者や施設入所者はどこが受け入れるのか。第二に、ヨウ素剤の各戸事前配布が必要ですが、必要数や服用指示の方法、第三に、3・11で機能しなかったオフサイトセンターが司令塔のままですが、情報伝達体制はどうするのか。第四に、放射線量や風向き測定を行う市内3か所のモニタリングポストは増設が必要ではないのか。明快な答弁を求めます。

<原子力災害対策の見直しについて 三宅市民環境部長>
次に,防災行政についてお答えいたします。
 はじめに,原子力災害対策の地域防災計画につきましては,原子力災害対策特別措置法や防災指針を尊重した国の防災基本計画,茨城県地域防災計画を踏まえて,見直しをすることとしておりました。しかしながら,いまだに国の基本方針や方向性が示されておりませんので,避難想定に基づく避難計画など本市の地域防災計画の重要項目に係る見直しの検討が困難な状況にあります。
 次に,国の原子力安全委員会が3月に発表した「原子力施設等の防災対策についての見直しに関する考え方について 中間とりまとめ」は,防災指針見直しに関する考え方をまとめたものであり,効率的な避難計画の策定,安定ヨウ素剤の配布,オフサイトセンターのあり方や,広域的なモニタリングポストの配置などさまざまな課題の見直しが必要とされておりますが,これらに対する国の具体的な方針についてもいまだに明らかになっておりません。
避難計画の策定や安定ヨウ素剤の配布については,これまでの原子力施設から8km圏内のEPZ(緊急時計画区域)に,30km圏内のUPZ(緊急防護措置計画範囲)の概念が加わる中で,関係自治体が広域的に統一的な対応を図ることが有効であることから,国の具体的な方針を踏まえる必要があると考えております。
 オフサイトセンターにつきましては,原子力災害時の現地における重要な拠点施設であり,東日本大震災の教訓や国の方針を踏まえ,県において適正なあり方に向けた見直しが図られると考えておりますが,本市においても非常時の情報伝達体制の確保に向けて,県との連携に努めてまいります。
モニタリングポストにつきましては,市内4箇所に設置され,常時,空間放射線量を測定し,測定値は,県環境放射線監視センターのホームページなどで公表されております。
県では,現在,東海・大洗地区から30km圏内のエリアに,モニタリングポストの増設を進めているところで,本市におきましても内原地区への設置を検討しているところです。
いずれにいたしましても,本市の地域防災計画原子力災害対策編につきましては,市民の安全確保を基本とし,国の基本方針や方向性を踏まえ,できる限り早期に見直しを図ってまいります。
 また,東海第二発電所の再稼動についてでありますが,原子力発電所は安全が最優先であり,二重三重の安全対策が講じられ,地震や津波に対して万全であると確認されることが大前提となりますので,今後の国や事業者が講じる安全対策を総合的に勘案し,安全確保を基本とした対応をすべきものと考えております。

4.乗り合いタクシーの導入とバス代補助について
 最後に乗り合いタクシーの導入とバス代補助について伺います。5月15日、農水省は生鮮品を販売するスーパーなどまで500メートル以上離れ、車を持たない買い物弱者が茨城県に19万人いると発表し、水戸市でも支援が必要ですが、市の認識を伺います。
先日共産党水戸市議団でつくば市を視察した際、つくば市がはじめた「つくバス」というバス路線と「つくタク」という乗り合いタクシーを組み合わせたシステムを知り調査しました。つくタクは、市内を6ブロックに分け、ブロック内300円、ブロックをまたぐと1300円。つくバスは200円から400円の低料金で、高齢者・障害者はその半額で、1年間で65万人も利用しています。バスは関鉄バスに、タクシーは市が借り上げ、商工会が受付窓口をしています。水戸市でも地域をブロックにわける手法も検討し、乗り合いタクシーを導入してはどうか。また高齢者のバスについて、1か月6500円の茨交漫遊パス(65歳以上)、3か月9000円の関鉄ふれ愛パス(70歳以上)がありますが、市がバス代補助も併せて行ってはどうか見解を伺います。
以上で質問といたします。
<公共交通 乗り合いタクシーとバス代補助について 秋葉市長公室長>
田中議員の一般質問のうち,公共交通に関するご質問にお答えいたします。
ご指摘のありましたとおり,つくば市では,路線バスに加えて,「つくバス」というコミュニティバスを運行することで,市内各地から鉄道駅や市の中心部への移動手段を確保し,また,福祉的な観点から,「つくタク」という乗合タクシーにより,主に高齢者等のニーズに対応したサービスを提供していると伺っております。
本市におきましては,公共交通が比較的充実しており,特に,路線バスにつきましては,水戸駅を中心として,放射状にネットワークが形成され,長年にわたり,地域の生活に密着した移動手段として,重要な役割を果たしております。
また,その果たす役割は益々大きくなることから,市民の皆様に路線バスの重要性をご認識いただき,ご利用いただけるよう周知に努めるとともに,事業者と連携し,その活性化に向けて取り組んでいるところでございます。
しかしながら,郊外部においては,鉄道や路線バスを利用できない地域や利用しにくい地域もあることから,これらの地域における移動手段の確保が課題となっております。また,本格的な高齢社会を迎える中で,高齢者が住みなれた地域において,安心して自立した生活を送るためには,高齢者の移動手段を確保していかなければなりません。
そのためには,本市独自の福祉施策として,現在取り組んでおります「通院等支援サービス」を拡充することのほか,新たな移動手段の導入などが考えられますが,対象となる高齢者等のご意見などを伺うとともに,他市の事例を参考にしながら,高齢者等の移動手段の確保策について,全庁的に検討してまいりたいと考えております。


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