MASAKI TANAKA 田中まさき
くらし・福祉を市政の主役に 日本共産党 水戸市議会議員 田中まさき
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北関東通商株式会社に関する本会議質問 その2 

小野寺グループ北関東通商株式会社に関する水戸市議会本会議の質問と答弁 その2

<小野寺グループ問題をとりあげた本会議 その2>
C平成13年3月 田中議員
D平成13年6月 田中議員
E平成13年9月 田中議員
F平成13年12月 田中議員
G平成14年12月 田中議員

平成13年3月 定例会(第1回)-03月14日
◆9番(田中真己君)
次に,小野寺グループ北関東通商株式会社の違法行為についてお伺いいたします。
 この問題は,昨年6月議会以来,4度目の質問となります。しかし,依然として違法状態が継続もしくは拡大しておりまして,市民からは厳しい批判の声が寄せられております。改めて市の厳正な対処を強く求めます。
 先日,私ども日本共産党水戸市議会議員団に対し,北関東通商株式会社に関する次のような情報が寄せられました。それは,大子町において,同社が大規模な造成工事を行っているというものであります。私は,2月11日,早速現地視察を行ってまいりました。現場は観光客でにぎわう袋田の滝の奥の県道沿いに位置しておりまして,同じく観光スポットである月待の滝の近所になっております。数台の重機が置かれ,広さ18万平米に及ぶ大規模な造成がされておりました。
 私が大子町に問い合わせますと,この北関東通商株式会社による森林伐採及び造成工事は全くの無届けであり,森林法及び国土利用計画法に違反した林地開発であるとのことでありました。大子町の生活環境課及び茨城県県北地方総合事務所の林務課と総務課企画振興室は,2月20日,北関東通商株式会社の社長に会い,是正指導を行うと同時に,開発の目的を厳しく問いただしましたが,社長は明らかにしなかったのであります。
 違法な林地開発の場所は,重要な観光地の滝の上流であるのみならず,周辺に水田も広がっております。周辺住民は不安を募らせ,反対運動も辞さない動きとなっております。町は住民向け説明会を行うほどの大問題となっているのであります。大子町当局は,袋田の滝の近辺で不法投棄などされたら大変だと非常な危機感を持って対処しております。この事実を水戸市当局は知っているのでしょうか。
 このように北関東通商株式会社は,水戸市にとどまらず,違法行為を拡大しております。他の自治体にとっても,同社の本拠地である水戸市の厳正な対処が強く求められていると思います。
 そこで,これまでの違法行為はどう是正されたのか,個々の問題についてお伺いをいたします。
 第1は,森戸町の違法建築物を撤去させることについてであります。
 昨年12月議会の私の一般質問に対し,都市計画部長は,「近日中に県とともに除却勧告を行う予定」と答弁し,その後,この勧告を行ったと聞いておりますが,その内容について答弁を求めます。
 また,依然として違法建築物は撤去されておらず,森戸町町内会の住民からは,1999年9月議会で不法建築物撤去に関する請願が市議会,県議会において全会一致で採択されて以来,既に1年半たつが,一体いつ撤去されるのかと訴えているわけであります。早急に除却命令を出し,撤去させることを求めますが,いかがでしょうか。
 第2に,国有地釜井戸ため池の不法占拠をやめさせることについてお伺いいたします。
 私は,現在の釜井戸ため池の上の写真をとってまいりました。これがその写真であります。さながら同社の作業場のようであります。いまだに不法占拠が続いております。私は,12月議会で,この国有地釜井戸ため池の境界にくいを打つなど具体的に提案し,市は,これも検討すると答弁をいたしました。また,これまでの撤去命令がすべて口頭であり,文書による撤去勧告を出すことを求めたのでありましたが,その後の県との協議及び同社に対する指導内容についてお伺いをいたします。
 さらに,北関東通商株式会社による国有地の不法占拠は既に長期化し,かつ是正される見込みが全く立っておりません。したがって,私は,市が県と一体になり,同社に対し,国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律,いわゆる権限法に基づいて明け渡しを求める訴訟を起こすべきだと考えますが,いかがでしょうか。
 第3に,大串町の通学路における路上駐車禁止など交通安全について伺います。
 同社の大串町営業所は,稲荷第一小学校及び常澄中学校の通学路である水戸市道常澄6−0008号線を挟んで両側に位置しております。通学路の両側に作業場を持ち,坂道にもかかわらず,頻繁に大型ダンプカーやフォークリフトを出入りさせ,さながら道路が作業場のようであります。これについても写真をお持ちいたしました。これが通学路上に頻繁に駐車される大型トラックでございます。
 これについて大串町の住民や島田町の町内会は,3月13日,市長に対し,大型トラックの駐車をやめさせ,駐車禁止規制を行うことを求める陳情書,これを111名の署名を添えて提出いたしました。署名の取り組みの中では,まるで小野寺グループのために道路拡幅がされたようだ,大型トラックの間を車1台しか通れない状態で大変危険である,毎日の通学路であり,何とかしてほしいとの切実な声が出されております。JA水戸常澄支店わき交差点への信号機設置とあわせ,関係機関に早急な実施を強く迫ること,直ちに路上駐車をやめさせるよう求めるものでありますが,答弁をお願いいたします。
 最後に,一般廃棄物収集運搬業の許可についてお伺いいたします。
 私は,小野寺グループの諸問題を取り上げる中で,これだけの違法行為を重ねているにもかかわらず,市が業者に一般廃棄物収集運搬業の許可を与えていること,これについて大きな疑問を持たざるを得ませんでした。
 そこで,第1に,一般廃棄物収集運搬業の許可を与える際に,廃棄物処理法には許可を与えてはならないとする,いわゆる欠格要件,これが規定されておりますけれども,この審査はどのように行っているのか,お伺いをいたします。
 第2に,同社は数々の違法行為が既に累積しております。廃棄物処理法第7条の3及び水戸市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例第25条,それぞれ許可の取り消し等を規定しておりますけれども,この取り消し条項に既に該当しており,許可要件を欠いていると私は考えるものですが,市の見解をお伺いいたします。
◎都市計画部長(脇山芳和君) 田中議員の一般質問のうち,森戸町における違法建築物の撤去に関する御質問にお答えをいたします。
 御指摘の建築物につきましては,昨年の12月の本会議で答弁いたしましたとおり,県は昨年12月15日に,また水戸市も同月22日に,それぞれ建築主に対し是正勧告を行ったところであり,その内容につきましては,いずれも建築主に対し,速やかに違反建築物を除却する旨文書により通知したものであります。
 しかしながら,その後,現地においては依然として是正に向けた措置が講じられていない状況にあることから,現在,県に対し,除却命令に関する要請を行っているところであり,今後とも県と連携を図りつつ,適切な対応を講じてまいります。
 以上です。
◎常澄支所長(小野瀬茂雄君) 田中議員の一般質問のうち,国有地釜井戸ため池の不法占拠をやめさせることについてお答えいたします。
 現状までの指導経過につきましては,一部有価物古紙等の置き場として,一時使用が見受けられることから,県,市において,業者に対し占有物等の撤去を現地で継続的に指導を行っているところであります。さらに,県,市では,今月中に不法占有禁止の看板を設置し,国有地の明確化を図るとともに,周辺水路等の水質検査を定期的に実施し,監視を行っているところでもあります。
 次に,文書による撤去命令につきましては,ただいま申し上げました不法占有禁止の看板を設置することとしておりますので,その後の業者の遵守状況を監視しながら対応してまいりたいと考えております。次に,御質問の法務局への訴訟等につきましても,今後における原状回復の状況を見きわめながら,財産管理者である県と協議してまいりたいと思います。
 今後とも,引き続き県と連絡調整を行いながら,適正な対応を講じてまいりたいと思いますので,御理解いただきたいと思います。
◎市民環境部長(平戸道雄君) 田中議員の一般質問のうち,大串町の通学路における路上駐車禁止などの交通安全についてお答えいたします。
 御指摘の路上駐車につきましては,当該道路が駐車禁止規制になっていないところから,市といたしましても対応に苦慮しているところであり,児童の通学路ともなっているところから,過日,水戸警察署に駐車禁止規制の実施方について要望したところでありますが,今後も引き続き要望してまいりたいと思います。
 また,御指摘の交差点の信号につきましても,交通量などの実態を調査した上,地元住民の意向を踏まえ,水戸警察署に要望をしてまいります。
 次に,一般廃棄物収集運搬業の許可についてお答えいたします。
 議員御指摘の北関東通商株式会社の行為は,廃棄物処理法に規定する,いわゆる一般廃棄物収集運搬業の許可要件に違反する行為に抵触するものではないと考えております。
 また,許可を与える際には,廃棄物処理法に定める資格要件とあわせ,水戸市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例に定める項目について許可申請関係書類を審査しており,この中で,特に申請者からは,法律で定める欠格要件に関して,いずれにも該当しない旨の申立書を添付させております。
◆9番(田中真己君) それぞれ答弁をいただきましたが,最後の市民環境部長の答弁につきまして,2点再質問いたします。
 一般廃棄物収集運搬業の許可について質問をいたしました。それについて,まず1点目は,許可事務について,その仕組みについて再度質問をしたいと思います。
 現在,許可を与える際に,欠格要件の確認は何によってなされているのかと私が質問したところに対しまして,先ほどの答弁では,欠格要件に該当しないという申立書を向こう側から提出をさせていると,こういう部長答弁でありました。
 私は,一般廃棄物収集運搬業の許可申請に係る書類一式を−−北関東通商株式会社の分ですけれども,情報公開センターを通じていただきました。先ほど部長が答弁した申立書がこれであります。これは,読み上げますと,左肩に様式8と書いてありまして,「申立書 私は,廃棄物の処理及び清掃に関する法律第7条第3項第4号のいずれにも該当しないことを申し立てます」と。平成12年2月22日,住所,氏名は北関東通商株式会社代表取締役社長,小野寺和喜代と,こうなっております。水戸市長,岡田広様ということで提出をされているわけであります。
 それで,この申立書にある廃棄物処理法第7条第3項第4号とは何かといいますと,具体的には,刑法及び暴力行為等処罰ニ関スル法律における罪を犯して公訴を提起されたり,または逮捕などの処分を受けた者と,こういうことになっておりまして,これに該当するものには一般廃棄物処理業は許可できないと,こういうことになっているわけでありますが,さて,岡田市長は,この申立書だけをもって,いわば紳士的にこれを信用して,小野寺グループ北関東通商株式会社に許可を与えているわけであります。
 私は,こうしたやり方が果たして一般的なのかどうかということについて,県を初め各地の自治体を調査いたしました。そうしますと,県のやり方は水戸市と違っておりました。県の廃棄物対策課に詳しく聞きましたが,どこが違うかといいますと,水戸市は,今も言いましたけれども,この相手の提出した申立書だけをもって信用し,収集運搬業を許可しているわけでありますけれども,県やほかの自治体では,申立書を出してもらうと同時に,刑罰台帳を照会して,申し立てが果たして事実かどうか確認を行っているという点であります。刑罰台帳というのは,個人の犯歴情報が記載されているものであります。つまり県は,欠格要件の審査の際に,申立書の提出とあわせて,必ず刑罰台帳に照会をして事実かどうかの確認をしているわけであります。その理由は,相手が,私は欠格要件に該当しないと申し立てたとしても,これが事実かどうかを確認する義務が許可権者である県知事,水戸市で言えば岡田市長にその責任があるからであります。
 私が申立書の提出だけで許可することはあり得るかと県の担当者に聞きましたらば,県の廃棄物対策課は,常識的に考えて申立書だけでいいとは考えられない,廃棄物処理法の規定から言っても刑罰台帳に照会をするのが当然であると,こういう明快な見解を述べておりました。ちなみに,県は産業廃棄物の収集運搬業の許可をいたしまして,市は一般廃棄物の収集運搬業の許可ですけれども,産業廃棄物と一般廃棄物で差があるかと聞きましたら,これについては同じであると明快な見解でありました。
 ほかの市の事例がどうかということで,またこれも調べましたけれども,私は,埼玉県狭山市に資料を送ってもらいまして中身を聞きました。狭山市でも申立書を提出させております。しかし,違うのは,水戸市はこの社長1人だけなのに対しまして,狭山市は全役員から提出をさせております。その理由は,廃棄物処理法の欠格要件の対象が社長のみならず,役員までとされているからであるということでありまして,当然,全役員について刑罰台帳の照会もしているということでありました。欠格要件の該当,非該当の確認は刑罰台帳以外にやりようがないということでありまして,極めて明快な答えでありました。
 私は,旧厚生省生活衛生局が昨年9月29日に出しました廃棄物処理業の許可事務の取り扱いについての通知,これを入手いたしまして検討いたしました。これに,刑罰に関する欠格要件の事由の有無については,「申請者の本籍地がある市町村あて照会を行うこと」とはっきり書かれております。すなわち,刑罰台帳がどこにあるかといいますと,これは検察庁から該当者の本籍地の役場,市役所に来ているわけであります。つまり水戸市役所で言えば市民課が保管しているものであります。
 市の一般廃棄物収集運搬業の許可事務において,刑罰台帳の照会をしない欠格要件の審査は極めてずさんである,法律違反ではないかと私は考えるものであります。まして,同じ市役所内でありながら照会をしないことが私は全く理解できませんが,答弁をいただきたいと思います。
 そこで,許可事務に際し,なぜ刑罰台帳を照会しないのか,その理由について明らかにしていただきたいと思います。
 第2の質問は,許可取り消しについてでありますけれども,答弁は,現在のさまざまな違法行為は,収集運搬業許可要件に違反する行為には抵触しないと,こういう答弁だったかと思います。
 私は,先ほど大子町での森林法,国土利用計画法違反の例を紹介いたしましたけれども,もう1例,皆さんに御紹介をしたいことがございます。
 ここに,1999年,平成11年9月3日の北海道新聞,この写しがございます。この記事を読みますと,こういうふうに掲載をされております。「不法就労で2人逮捕,インド人と使用者,苫小牧」,「苫小牧署は2日までに,入管法違反(不法就労助長)の疑いで,茨城県水戸市東前3,会社社長小野寺和喜代容疑者(51歳)を逮捕,同法違反(不法残留)の現行犯でインド人男性(37歳)を逮捕した。調べによると,製紙原料問屋を経営する小野寺容疑者は,8月5日から16日までの間,苫小牧市内の同社営業所で,在留期間を超えて不法に滞在していたインド人男性に古紙の分別作業などの仕事をさせていた疑い」と,こういう記事でございます。まず,市はこの事実を把握しているのでしょうか。
 私が先に示した旧厚生省生活衛生局の通知には,欠格要件の解釈についても詳しく記されております。その中で,これには廃棄物処理法第7条第3項第4号のホに定めました欠格要件のおそれ条項,こういうものがあります。ここに「申請者の資質及び社会的信用の面から業務の適切な運営を期待できないことが明らかである場合には,許可をしないことができる」とあります。さらに,刑法犯の記載の後に,「その他上記に掲げる場合と同程度以上に的確な業の遂行を期待し得ないと認められる場合」について許可を取り消すと書いてあるわけであります。私は,この入管法違反による逮捕は,明らかにここに該当するのではないかと考えるものであります。
 これまでわかっているだけで,小野寺グループ北関東通商株式会社は,廃棄物処理法違反,都市計画法違反,建築基準法違反,国有財産法違反,消防法違反,森林法違反,国土利用計画法違反,そして入国管理法違反であります。市長は,今議会の所信表明演説で「「環境を大切にするまち」としてのイメージを水戸市の個性として育(ハグク)んでいきたい」と述べております。しかし,北関東通商株式会社は大子町の環境を破壊し,北海道でも違法行為を行っております。こうした業者への指導を徹底せずに環境を守ると言っても市民は納得しないのであります。
 先にも述べたように,直ちに刑罰台帳を照会して,欠格要件に該当するかどうか確認することを求めますが,いかがでしょうか。そこで欠格要件に該当事項があれば,直ちに許可取り消しなどの法に基づく厳正な対処を行うことを求めるものでございます。
 明快なる答弁を再度求めまして,私の再質問を終わりにさせていただきます。
◎市民環境部長(平戸道雄君) 田中議員の一般廃棄物収集運搬業の許可についての再度の御質問にお答えいたします。
 一般廃棄物収集運搬業の許可要件に違反する行為については,抵触するものではないと現在考えておりますが,法律的に違反する行為があるとすれば,法律の基準に従い適正に対処してまいります。
 なお,欠格要件に関しましては,いずれも該当しない旨の申立書を現在添付させておりますが,プライバシー等の関係もございます。他市の状況等も調べまして,対応してまいりたいと考えております。

平成13年6月 定例会(第2回)-06月19日
◆9番(田中真己君)  
次に,市のごみ収集運搬許可業者である小野寺グループ北関東通商株式会社の違法行為について質問いたします。
 特に,岡田市長は,99年12月,小野寺グループ社長の家族の結婚式に主賓として出席し,祝辞を述べたとのことであります。このことは,同社の被害をこうむっている市民に広く知られており,違法行為を全く反省しない業者に対し,市長を先頭に甘い対応をしているのではないか,こういう厳しい声が出されていることを御存じでしょうか。
 私は,改めて市が同社に対し厳しく対処することを求めて,以下4点にわたり質問いたします。
 第1に,森戸町における違法建築物の撤去について,その後の進捗状況を伺います。
 同社に対する撤去勧告を県が12月15日,市が12月22日に出しました。それ以降,違法建築物の屋根の一部が取り外されました。小野寺社長は,屋根をとれば建築物ではないなどと詭弁を弄して全く反省がないとのことであります。
 この状況に地元住民は,行政への不信感をあらわにしています。大体,建築物の撤去となれば,屋根はもちろん,土台の基礎からすべて撤去するのが当然であります。現状は撤去未了であり,あくまで全面撤去させるよう再度指導することを求めます。
 第2に,消防法違反の軽油スタンドへの期限を切った指導の結果についてお伺いいたします。
 大串町の同社軽油スタンドは,上屋の建築及び油水分離槽へのポンプ注入などが消防法違反だと認められました。消防長は,昨年9月議会の本会議で,期限を明示させ,法令に適合するよう厳正なる是正措置をすると答弁いたしました。しかし,いまだに放置されたままであります。
 したがって,消防法12条に基づく許可取り消し処分が相当と考えます。近隣住民は,軽油スタンドのすぐわきに燃えやすい紙の塊が常時無造作に積み上げられており,不安を訴えています。
 第3に,国有地釜井戸ため池の不法占拠の継続についてお伺いいたします。
 私は,現在のため池の状態を写真に撮ってまいりました。皆さんにお見せをしたいと思います。これが今の国有地ため池の状態であります。
 ここにあります看板は,水戸市と水戸土木事務所名で「この土地は国有地ですのでゴミや物をおかないで下さい」,こういう看板の中身であります。しかし,この写真で一目瞭然のように,この看板を小野寺グループは全く無視をして不法占拠を継続しているのであります。
 本会議で指摘されて既に1年が経過をしております。一体,市は,この違法占拠をいつまで許しておくのでしょうか。私は,前回,権限法に基づく明け渡し訴訟の提起を求めましたが,この点の県との協議について伺います。
 特に,私がこの不法占拠について問い合わせた際,水戸地検では,刑法235条の2,すなわち「他人の不動産を侵奪した者は,10年以下の懲役に処する」と定めた不動産侵奪罪に該当するのではないか,こういう見解を述べておりました。
 第4に,一般廃棄物処理業の許可取り消しにかかわる件についてお伺いいたします。
 私は,先日,小野寺グループが,市が許可した一般廃棄物収集運搬業の許可,具体的には,許可番号を市が与えたパッカー車を無許可の業者に貸して営業させる,いわゆる名義貸し行為をしているとの情報を受け,その調査を執行部に求めました。その調査結果はどうだったのか,答弁を求めます。
 名義貸し行為は,無許可営業を助長し,不法投棄にもつながるもので,廃棄物処理法25条違反であります。即刻収集運搬業の許可取り消しが求められます。
 また,名義貸し行為のチェック体制はどのようになっているのか,許可事務の方法についてもあわせて答弁を願います。
◎消防長(谷田部昭君) 田中議員の代表質問のうち,小野寺グループの違法行為に係る消防法違反についてお答えいたします。
 当施設につきましては,無許可変更により基準に適合していない状況にありますので,是正指導に当たっては,関係機関などの助言をいただきながら,危険物の規制に関する政令に定める取扱所の構造の基準に適合するよう改修に向け現在協議中であります。
 今後におきましても,関係者に対し強く是正指導を行ってまいりたいと考えております。
◎市民環境部長(平戸道雄君) 田中議員の代表質問のうち,小野寺グループの違法行為についての一般廃棄物処理業の許可取り消しにかかわる名義貸しにつきましては,当該事業者に対して,関係帳簿等の提出を求め,事情聴取などの調査を行いましたところ,雇用関係に基づくものであることが判明いたしました。
 したがいまして,いわゆる事業者間における名義貸しの行為ではありませんでしたので,許可取り消しに至るものではございません。
 なお,これら許可条件等のチェックの方法につきましては,小吹清掃工場への搬入時を初めとするごみ処理全般を通じて行っておりますが,今後とも,随時,文書により条件遵守について指導するとともに,廃棄物処理法並びに市条例等により適切に指導,対応してまいります。

平成13年9月 定例会(第3回)-09月11日
◆9番(田中真己君)
次に,小野寺グループ北関東通商株式会社の問題についてお伺いをいたします。
 先日,水戸地検は,昨年6月に同社社長同席のもとで起きた私に対する暴行事件について,これを行った従業員に対し暴行及び器物損壊罪で起訴し,罰金刑を科しました。その後,社長から私に直接電話がありましたが,暴行事件への謝罪は一切ないばかりか,国有地釜井戸ため池の使用は不法占拠ではない,違法建築物など存在しない,違法行為など行っていないなど,これまで市及び県より指摘されてきた違法行為を全く反省せず,抗議するといったものでありました。北関東通商株式会社は市の許可業者であり,既に明らかとなっている違法行為について市が厳正に対処することを改めて求めるものであります。
 その上で,同社前市道常澄6−0008号線の安全確保について質問いたします。
 第1は,この路線は稲荷第一小学校の通学路ですが,同社の大型トラックが頻繁に路上駐車し,フォークリフトが市道上を行き来しております。また,四方2メートル大の紙の塊を市道上に高さ6メートル以上も積み上げて作業をしており,もし崩れて歩行者や通行車両に当たったら大きな事故になりかねません。3月13日,地元住民は111名の署名を添えて,市長に,路上の駐車禁止と交差点への信号の設置を求めましたけれども,その後の進捗状況についてお伺いをいたします。
 第2に,先ごろ市道上に設置された看板についてお伺いいたします。
 「この道路は一部北関東通商株式会社の道路でありますので徐行して通行してください」との表記がされている看板であります。これは水戸市道の一部が同社の所有地であると主張するものであります。実態は,この看板によって水戸市道を我が物顔に駐車場や作業場がわりにしていることを合理化するものとなっております。地元住民からも批判の声が出されております。
 そもそも水戸市道と民間の会社の共有地などあり得るはずもないと思います。直ちに撤去させるとともに,駐車場や作業場がわりの利用を直ちにやめさせることを求めるものであります。
◎市民環境部長(平戸道雄君) 田中議員の一般質問のうち,小野寺グループ北関東通商株式会社前市道の安全確保についてお答えいたします。
 同社地先市道の駐車禁止規制につきましては,昨年6月に水戸警察署に文書要望いたしましたが,その後の水戸署の回答によれば,当該市道の一部に同社の関係者が所有する私有地が存在するとの申し立てがあるので,その実態が明らかになるのを待って駐車禁止規制について検討したいとのことでありました。
 また,水戸市大串町のJA常澄支店地先交差点の信号機設置につきましては,本年4月に水戸警察署に文書要望したところでありますが,今後とも設置に向けて要望してまいりたいと考えております。
◎建設部長(植竹治郎君) 田中議員の一般質問のうち,小野寺グループ北関東通商前の市道の安全確保についてお答えいたします。
 議員御指摘のとおり,看板が市道常澄6−0008号線の電柱に設置されていることは認識しております。その看板の内容につきまして,相手方は市道の一部に私有地が存在しているというものであります。しかし,公図を確認すると道路用地であります。
 なお,看板撤去につきましては,道路法に抵触しておりますので,撤去するよう指導してまいりたいと考えております。

平成13年12月 定例会(第4回)-12月12日
◆9番(田中真己君)  
小野寺グループ北関東通商株式会社の例をとれば,国有地を不法占拠して,トラックやパッカー車を置き,ストックヤードとして利用した上,消防法違反の軽油スタンドで給油し,建築基準法違反の作業場で業務を行っています。これは,収集運搬業と密接不可分の違法行為です。
 先日は,笠原町卸団地内の会社の産業廃棄物をマニフェストもなく不正に処分した疑いで県の廃棄物対策課が調査に入っております。さらに,小野寺和喜代社長は,9月17日,美浦村の印刷会社に対する威力業務妨害罪で逮捕され,2カ月の入札参加指名停止処分となったところであります。違法行為を反省しない態度は一貫しており,こうした業者が簡単に許可が更新されてよいはずはないと思います。
 したがって,国有地の不法占拠などの違法行為が継続している間は,更新申請を受理しないなどの断固たる態度をとるべきと考えますが,いかがでしょうか。
 廃棄物処理法は,許可取り消しの対象について,第16条の不法投棄などの収集運搬上の不正行為を行った場合,また,第7条3項で,傷害,暴行,凶器準備集合などの刑法犯罪を犯した場合,さらに「その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者」,こう規定しております。
 昨今,不法投棄の多発や不適格業者が存在する中で,許可審査は厳しくなる傾向にあります。一般廃棄物収集運搬業の許可に産廃業並みの許可要件を課す自治体もふえてきております。その背景には,暴力団のフロント企業,いわゆる企業舎弟と呼ばれる関係にある産廃業者がおり,暴力団の資金源の役割も果たしている事例が見られるという事実がございます。そこで,役員全員が暴力団と無関係であることの証明を許可手続で添付させ,みずから調査する自治体もあります。
 まじめに業を営む健全な業者育成の観点からも,違法業者は排除することが必要であります。水戸市においても,これらの動向を踏まえ,厳正な更新事務を求めるものです。
◎市民環境部長(平戸道雄君) 次に,一般廃棄物収集運搬業の許可更新につきましては,廃棄物処理法及び市条例の定めにより,許可申請書類を提出させ,審査を行い,許可を与えているところでございます。
 御案内のとおり,一般廃棄物処理業者のごみ処理事業は,市町村固有事務を補完するものとして,その信頼性などが求められることから,廃棄物処理法に定める産業廃棄物処理業の許可要件と同様であり,これに準拠して許可しております。
 今後とも,一般廃棄物の収集運搬が適切に行われるよう,引き続き厳正な審査事務の確立に努めてまいります。

平成14年12月 定例会(第4回)-12月12日
 ◆ 9番(田中真己君)  最後に,小野寺グループ北関東通商株式会社の未解決の問題についてお伺いいたします。
 小野寺グループ北関東通商株式会社は,水戸市の一般廃棄物収集運搬業の許可業者であります。にもかかわらず,廃棄物処理法違反,国有財産法違反,建築基準法違反など,数々の違法行為を重ねてきました。私は,この問題について2000年の6月議会から2001年9月議会まで6回にわたって本会議で取り上げ,一貫して改善を求めてきたところでございます。しかしながら,依然として未解決の問題が残されたままであり,改めて市の厳正な対処を求めて質問するものです。
 第1は,大串町の同社営業所隣接地の国有地釜井戸ため池について,不法投棄の調査並びに不法占拠の解消をすることです。
 国有地でありながら,いまだに不法に占拠を続けて,ごみ収集車を置いたり,機材を置いたり,倒した煙突が放置をされております。これも写真を撮ってまいりましたので,ごらんいただきたいと思います。これがちょうど池のあった上でございます。そこにドラム缶や紙の塊のごみをですね,たくさん置きっ放しにしている,こういう実態でございます。
 そもそもため池だったものを,住民の証言によれば,ごみが不法投棄され,池が埋められて,公園にする計画があったのに中止となってしまったということであります。不法投棄について調査をして,事実が明らかになれば許可取り消しをすべきであります。また,不法占拠状態を一刻も早く解消することを求めるものであります。
 第2は,通学路の安全確保です。
 同社の接する市道常澄8−0006号線は,稲荷第一小学校や常澄中学校の通学路でもあります。しかしながら現状は,これも写真を撮ってまいりましたが,大型トレーラーが両側を占拠して,紙の塊がですね,積み上げられて作業をされている,こういう実態であります。このわきを小学生が通行していく,こういうことになっております。トラックとかフォークリフトが路上を頻繁に行き来しておりまして,さながら水戸の市道が同社の作業場のようであります。通学路の安全上,大きな問題となっております。内原塩崎線との交差点では事故も頻発をしております。昨年3月13日には,地元住民が111名の署名を添えて,市長に路上の駐車禁止と交差点への信号設置を求める要望書を提出いたしました。しかし,依然として実行されておりません。早急に駐車禁止路線とするとともに,毎日の通学路でもあり,占拠状態を直ちに解消することを求めます。
◎市民環境部長(遠西松美君) 田中議員の一般質問のうち,通学路の安全確保についてお答えいたします。
 小野寺グループ北関東通商株式会社前市道の通学路の安全確保につきましては,その後,新たに住民から出されております周辺道路の速度規制や一時停止の交通規制の要望とあわせ,水戸警察署で一体的に検討していただいております。
 なお,交通規制の実現に至るまでは,交通安全協会,交通安全母の会等関係団体による立哨や交通事故防止の広報等を通して,児童の安全確保に努めてまいりますので,御理解をお願いいたします。
◆9番(田中真己君) それぞれ答弁をいただきましたが,再質問をさせていただきます。
それから,小野寺グループの問題ですけれども,先ほどの国有地の占拠問題について,私は,過去にもですね,不動産侵奪罪にも当たるというようなことも指摘もしました。また,埋められたものというのは不法投棄であります。廃棄物処理業者にとって不法投棄というのはまさに命取りで,即刻許可取り消しという問題に発展をするわけであります。そこに全く手をつけないでですね,許可をし続けて,実際,小吹の清掃工場から相当な委託を受けて,この業者は数億円単位の仕事を水戸市から請け負っているわけであります。こういう不正がいつまでも許されるのかということが問われると思います。
 その点で市民環境部長にお伺いしたいんですけれども,許可業者がこのような不法占拠や不法行為をずっと繰り返している,こういった事態についてどう考えているのか。許可取り消しについてですね,検討する考えがないか,再度お答えをいただきたいというふうに思います。
◎市民環境部長(遠西松美君) 田中議員の御質問にお答えいたします。
 今回の事案につきましては,廃棄物処理法に基づく許可取り消しの直接の要件にはならないと考えておりますので,御了解いただきたいと思います。


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