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ジャガイモの皮むき

(「浮野の里」・今月1日撮影)
(「浮野の里」・今月1日撮影)
 いまの季節は晩秋。日ごとに、秋が深まっていく気配を感じます。そして、秋は実りの季節でもあります。

 スーパー店頭には、様々な秋の実り、今の時期は、蜜柑、林檎、柿などの果物が山積みとなって、かぐわしい香りを漂わせています。私は、果物が大好きです。

 最近は、柿が美味しくなっています。柿の皮をむいていると、私は、少年時代を思い出します。

 あれは、確か小学校4年生の頃でしょうか。私は当時、じゃがいもの皮をむくのが、とても下手でした。ある日、母から言いつけられ、夕食のおかずにする、ジャガイモの皮をむくことになりました。

 ところが私には、ごつごつしたジャガイモの皮を、よくむくことができません。皮むきが上手な人は、芋の皮を長い紐のようにむいていきます。ところが私の場合は、そんな器用なことはとてもできません。だいたい、右手にもった包丁が、芋の皮の下を滑らかにすべっていかないのです。ですから、とても皮むきにはならないのです。

 それを見ていた母は、「とくぞう、お前は、皮むきがどうしてそんなに下手なの。同じ年のいとこは上手に皮をむいていたよ」と、同級生のいとこ、Fの例を出し、母は嘆いていました。

 私の母は、感情の起伏が少ない女性でした。温厚で、いつも子どもの成長を温かく見守っている―と言う人でした。その母にとって、息子の不器用さにあきれはて、多分、よほど我慢ならなかったのでしょう。

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 母が、ジャガイモの皮をむく手本を示してくれるのですが、少年にとっては、皮むきがまるで神技のように見えるのですから…。

 包丁を持つ右手と、ジャガイモを持つ左手が、バランスよく、柔軟で繊細に動くことで、皮がむけていきます。

 ところが、私には、その微妙な動きが出来ないのです。そのように、私の頭脳が手を動かす神経系統に指示しないのです…。

 一歩間違うと、包丁で手を切るのでは、という怖さもあります。「左利きだから、うまく出来ないのでは…」という、少年なりの思いもありました。

 しかし、それから1年も経たない間に、試行錯誤を繰り返すなかで、突然、リンゴの皮を長い紐のようにむくことができたのです。このときは嬉しかった! このあと、試しにジャガイモの皮をむいたら、あのでこぼこがあるジャガイモでも、我ながら上手に出来たのです。

 要は、包丁を持つ右手の力を抜くことです。そして、イモを持った左手の親指で、イモを包丁の方に軽く押してやれば、皮は上手にむけていくのです。

 
 あのときから、数十年の歳月が流れました。皮むきが下手で、息子の行く末を心配した母親も、3年前に彼岸へと旅立ちました。去る9月、市議会開会中の合間を縫って、故郷で行われた母の三周忌法要に出かけてきました。そして、私を育んでくれた両親の墓参りをし、在りし日の2人を偲んできました。

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 私は、果物の皮をむくたびに、少年時代の出来事を思い出します。

 今でも、「ひょっとして手を切るのでは…」という心配もあります。しかし、当然のことですが、今では皮むきも、人並みには出来るようになっています。

 そして、あの皮むきが上手で器用だった、同級生のいとこ・Fは、故郷で大工の棟梁として活躍しています。
2013/11/03

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