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《随想》 議員の役割とは何か

(決算特別委・野中区画整理の現地調査・9月28日)
(決算特別委・野中区画整理の現地調査・9月28日)
 会期35日間におよんだ9月〜10月市議会は、昨日(5日)、最終日の本会議を開会。全ての議案について審議を終え、閉会した。

そこで行われた討論を聞いて、私は議員の役割とは、いったい何か―その根本を考える契機に直面した。

 市議会の議員は、地方自治制度における二元代表制のもとで、住民から直接選挙で選出され、行政のチェックを最大の任務とする審議機関である。

今回、市議会の焦点は、2009年度の旧1市3町決算と合併後の新加須市の決算を審議することであった。そのなかで、合併後の新市にとって、市政上の大きな問題は、大利根町から引き継いだ、身の丈をはるかに超える開発事業=野中土地区画整理事業である。

合併の直前、大利根町は、「他市町から疑われる」という思いから、事業を縮小した。それでも、今年度から10数年にわたって、税金を最低でも20億円、もし保留地が売却できなければ、さらに10億円程度の税金投入、合計で30億円程度の税金投入が見込まれている。

 大利根町政は、これまで「土木行政」が最優先であった。それを裏付ける証拠として、一般会計の借金残高のなかで、土木関係が35%を占めている。土木など公共工事に、予算の3割以上をつぎ込んできた。

このため、大利根町の財政は事実上破たんした。そのことは、決算書添付の「書類」(2頁)で、大利根町自身が認めている。このため、大利根町は、合併によって生き残りに活路を託した。

結局、二元代表制のもとで、町政を監視することが任務だった町議会は、日本共産党議員を除いて、オール与党体制で町長の提案を全て容認してきた。つまり、議会として、本来の役割であるチェック機能を放棄してきた。こうした事態について、関係者にはきびしい反省が求められている。

(野中区画整理:失政の現場)
(野中区画整理:失政の現場)

 私は、合併後、2回の定例市議会で、身の丈を超える開発事業=野中区画整理の問題を浮き彫りにし、計画の更なる抜本的見直しを、市長につよく要求している。

私の質疑を聞いて、大利根地区の他党派議員から、「大利根地区の議員は、みな頭を下げていなければならない」という声がある。また、「当時の町長にモノを言える議員はいなかった」という“恨み節”も聞こえてくる。

 しかし、昨日の本会議で、大利根地区議員が、野中区画整理事業の決算に賛成討論を行った。その要旨は、事業を早く完成させろ―という趣旨である。

この議員の弱点は、野中区画整理だけに夢中で、新市全体の行財政運営と市民生活のことが、まったく脳裏にないことである。

新市の財政は合併によって、旧加須市当時と比較し、のきなみ悪化している。さらに、歳入予算のなかで、市税に次ぐ地方交付税が、5年後から「合併算定替え」の仕組みによって、毎年度、数億円規模で削減される事態に直面する。

そのときに、野中区画整理は毎年度、3億円を超える規模の資金(保留地の売却金含む)が必要になってくる。そうなれば、必然的に財源不足に陥る。それを埋め合わせるため、暮らしと福祉・教育などの予算を削る事態になる。

失政が明白な開発事業のため、住民のくらしと福祉を犠牲にしてよいのか―これがするどく問われてくる。それでは、野中区画整理の賛成派議員は、開発のためならば、住民が犠牲になるのは当然と考えているのか。こうした議員は、そのことを市民にはっきりと説明する責任がある。

 また、大利根地区のもう一人の議員は、「議会が議決した予算をそのとおりに支出したのだから、何も問題はない」と賛成の討論を行った。

この発言を聞いて、自分がいったい何を言っているのか―当の議員に、その意味がわかっているのか。私は即座に疑念をもった。

そもそも、「予算を使ったことに問題ない」というなら、市議会で決算審議を行う必要があるのか―という根本が問われることになる。つまり、議会・議員が必要なのか、ということである。

(量販店付近の野中区画整理:唯一の整備箇所)
(量販店付近の野中区画整理:唯一の整備箇所)

もっと端的に指摘すれば、自己を否定する発言であることを、本人が全く気づいていないことである。この程度の水準では、二元代表制に対する無知を公言したもの、と言って過言ではない。

こうした議員の水準が、大利根町を財政破綻させた、という事実に早く気づいて、真摯に反省することをつよく求めたい。こうしたことを痛感した、定例市議会の最終日・本会議であった(2010/10/06)。

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