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暮らし・福祉優先 2016年度決算に討論

(コスモス・未来館周辺で3日)
(コスモス・未来館周辺で3日)

 会期32日間で審議してきた9月市議会は一昨日(2日)、最終日の本会議をひらき、委員会で審査した議案について可決し、全ての会期日程を終えて閉会しました。

採決に先立ち私は、決算特別委員会で5日間、集中的・詳細に審査してきた2016年度一般会計決算に対し、日本共産党議員団を代表し、市民の立場から討論を行いました。
 以下は、討論の要旨です。





 第83号議案、2016年度一般会計決算について、日本共産党議員団を代表し、討論を行います。

 2016年度一般会計決算の全体をみると、歳入決算額は445億円、歳出決算額は414億円となり、形式収支から翌年度に繰り越す財源を差し引いた、実質収支は24億7,580万円となり、これが今年度への繰越金となっています。

貧困と格差が拡大

 決算の審議を通じて、市民の暮らしの実態が明らかになっています。
それは貧困と格差が拡大し、地域経済が長引く景気低迷によって疲弊し、とりわけ消費税8%増税が中小零細企業の経営に大きな影響を及ぼし、その苦境から脱却できないでいます。

 いま、この国には、一生懸命働いても普通の暮らしが出来ない、若い人が収入が少なく結婚できない、年収200万円以下の働く貧困層と言われる=ワーキングプアが社会問題となっています。

 国税庁が先月28日、2016年分の民間給与実態統計調査を発表しています。これによれば、年収200万円以下のワーキングプアは、前年よりも増加して1,132万人となり、ワーキングプアが1,100万人を超えるのは4年連続となっています。

 加須市の所得区分でみるならば、年収200万円以下の人たちは、所得100万円以下から10万円以上の人が、ワーキングプアに相当します。この区分の人は17,237人におよび、納税者の34%を占めています。

 さらに、所得200万円以下の人は納税者全体の70%を占め、加須市の財政は、低所得者によって支えられている――このように言って過言ではありません。

地域経済が疲弊 消費税8%増税が苦境に

 消費税8%増税後における加須市経済は疲弊の一途をたどっています。
加須市が決算年度に実施した「市内中小企業実態調査」(2016年度)の売上業況をみると、経営者は「横ばい47.2%」、「減少33.7%」と回答し、売り上げが横ばい・減少の企業が80.9%にのぼっています。市内経済は長期低迷、厳しい経営状況が続いています。

 こうした状況を反映し、市内の企業2,440社のなかで、53.3%の企業は赤字経営を余儀なくされています。長期の景気低迷によって、法人市民税均等割5万円が払えないでいます。その理由の殆どが事業不振、中には「夜逃げ」、倒産も含まれます。
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 昨年、法人税を滞納した企業は48社です。
業種別では、卸売・小売業が半分以上を占めて25社、次いで製造業9社、建設業とサービス業が各4社などです。

 従業員規模では、卸売・小売業は全て10人以下の零細企業が占めています。製造業では100人以上、サービス業で51人〜100人の中堅企業も含まれています。

 これとは別に、廃業した企業が94社あります。こうした実態を分析すると、消費税8%増税が、零細企業の卸売・小売業に、多大な悪影響を及ぼしています。

 もしも消費税を10%に大増税すれば、中小零細企業の存続が危ぶまれ、経営が立ち行かなくなることは必至でしょう。

 いま指摘したように、貧困と格差が拡大する社会、景気低迷に喘ぐ中小零細業者の状況をよく理解したうえで、市政の執行が強く求められる――そのことを、私は特に強調するものです。

市民の願いに応えて

 さて、2016年度の事業をみると、
◇市民のいのちと健康を守るため、本日オープンした救急科クリニックの開設に市が支援し、済生会病院を誘致するため、病院用地を取得し、医療体制確保基金に30億円を積立てています。
◇未来を担う子どもたちが学ぶ教育施設では、水深小学校の校舎・体育館を整備し、昭和中学校の大規模改造工事を実施する実施設計を行い、今年度にその工事を実施中です。
◇子育て支援では、老朽化した公立保育所を移転新築し、「こすもす保育所」を今年4月から開園し、ゼロ歳児保育も実施しています。

公立学童保育の待機児童解消を早急に

 しかし、公立学童保育に、待機児童が今もって100人を超えている現実は、早急な解消が強く求められます。その解決策に関し、私はこれまで、1つ、指導員の処遇を改善して確保する、2つ、新たな予算措置を行って学童保育室を確保する――この2点につきることを、改めて強調するものです。

■市政の基本的な問題を指摘する

 ところで、2016年度事業を全体的に見た場合、市民の切実な願いが放置されている、市政の著しい立ち遅れ、税金のムダ遣いなど、市民との関係でどうしても容認できない基本的な問題が含まれています。以下、その問題と内容を例示します。

1.小・中学校にエアコンが設置されない

 先ず、第1、子どもと保護者が心から願っている、小・中学校へのエアコン設置が行われなかったことです。

 この年、夏の猛暑を、小学校3年生の女の子が汗びっしょりで帰宅し、「市長さんに学校にエアコンつけて、と手紙書こうか、と友達と話しているんだよ」と話す少女。中学校では、「先生エアコンつけてよ」――という生徒に、「エアコン欲しいなら、加須市から転校しろ」と答えるしかなかった教師の嘆き。こうした子どもの切実な声に応えていくことは、為政者の責務です。

 エアコン設置の初期経費は約10億円です。
それでは、財政はどうか? 今年3月末の基金残高は113億円にのぼります。要は、未来を担う、子どもと保護者の声にしっかり応える――この1点につきます。
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2.税金の使い方を間違った

第2は、税金の使い方が間違っていることです。
決算年度、身の丈超える野中土地開発は、事業を開始して15年目になるのに、「雨水を流す側溝がない」という口実で、事業費を一挙に17億4,600万円も増額しました。

 先ほど、同僚の佐伯議員が指摘しましたが、この結果、総事業費は水道管敷設を含め77億3,600万円に引き上げられ、事業費の約7割は税金投入です。これは、市民1世帯当たり11万5千円の負担増です。

 市民の税金投入が、来年度以降、10年にわたって延々と続くことになり、大失敗の事業であることは明白です。

 市民の税金は、住民の暮らしと福祉、子育て支援にこそ、使うべきです。税金の使い方を間違った――それが「野中」開発の根本的な問題です。

3.地震から圧死防ぐ対策が最低

第3は、地震災害による減災対策が極めて不十分なことです。
地震の家屋倒壊による死因の殆どが窒息・圧死です。地震災害から、市民のいのちを守るには、「木造住宅の耐震化補助」を実施し、木造住宅の耐震化を推進することです。

 ところが、「木造住宅の耐震化補助」は、県内40市のなかで、加須市が最低の水準であり、まったく話になりません。

4.住民票1枚 6万円――功を焦った

第4は、個人番号カードによる「住民票等のコンビニ交付」は、関係者が功績を焦って、政策の選択を誤ったことです。

 先ず、「住民票等のコンビニ交付」を予算化したのは、情報セキュリテイに重大な脆弱性が見つかった時期でした。本来なら、予算をいったん減額するべきでした。しかし、繰越明許で対応し、この年度からコンビニ交付をスタートしました。

 しかし、利用は極めて低調です。
初期投資に4,647万円が必要でした。先月下旬まで、住民票等の発行枚数は775枚に過ぎません。つまり、1枚の発行に、約6万円の経費が掛かる計算です。

 さらに、住民票等の1枚当たりの手数料は150円です。しかし、そのうち115円は、「地方公共団体情報システム機構」に手数料として支払います。その結果、市に残るのは1枚あたり僅か35円に過ぎません。

 「住民票等のコンビニ交付」の初期投資は4,600万円余りです。
一方、「住民票等をコンビニ交付」して、市に残った手数料は僅か27,000円余りです。そして今後、この維持管理に毎年約1千万円の経費が掛かります。こうした状況を鑑みるに、関係者が手柄を焦りすぎた、政策の選択を誤ったことは明白でしょう。


 また、「住民票等のコンビニ交付」の元になる、12ケタの個人番号制度は、12桁番号が漏えいすれば、その番号をもとにした名寄せによって、個人情報の収集が可能となり、「成りすまし」など犯罪に巻き込まれるリスクが一挙に高まります。

 個人番号制度の導入に要した経費は、情報セキュリテイ対策を含め、総額5億6,572万円にのぼります。そもそも、個人番号制度は法定受託事務であり、その経費は全額を国が負担するべきものです。ところが、国が負担したのは1億8,551万円、全体の33%にすぎません。何と法定受託事務に加須市が7割も負担させられる――これほど理不尽、おかしな話はありません。

5.部落問題は基本的に解消――同和事業必要なし

第5は、同和事業と同和教育を継続している問題です。
 この決算年度に、同和事業と同和教育につぎ込んだ税金は、5,092万円にのぼっています。

 ところで、加須市内では、部落差別の問題は基本的に解消しています。
部落差別の歴史的要因だった生活環境は大きく改善され、何の問題もありません。従って、市民として同じ扱いをすることが、差別の克服となります。つまり、行政が特別扱いしないこと――これが差別解消の確かな道となります。

 さらに、市民の間で、「差別はいけないことだ」――これが社会通念となっています。仮に、差別発言があっても、周りの人が「それはよくないことだ」と諭しています。そういうなかで、行政の同和事業継続が、「何かある」という意識を醸成し、部落差別を助長する役割を果たしています。

 市の団体補助を受けて、「解同」などが毎年、血税の大ムダ遣いを繰り返しています。

◇税金を使って新年会の会費に充てる、
◇鬼怒川温泉で1人当たり2万2千円、総額53万円の血税をつかって大盤振る舞いする、
◇「解同」は、わら細工と甲斐・武田神社への奉納で100万円近くを使う、
◇「解同」県連に税金を交付しても決算書の提出は一切なく、税金が闇の中に消えている問題、
◇研修を口実に、「解同」などの会合に、市職員を年間11回・35人も参加させており、「解同」言いなりの同和事業は必然でしょう。
◇「解同」が予算と人事を握る「解同」言いなりの人権保育に保育士が保育を怠って毎回参加する異常な事態、
◇同和問題相談員という利権等々――到底、容認できないものです。

市民と共同、市民の暮らしに奉仕する市政に

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 市民の税金は、暮らしと福祉に使え――、私は声を大にして強く求めるものです。

 以上、市民の立場から、容認できない基本的な問題を指摘しました。市長に改善を求め、本案に反対するものです。

 わが議員団は、広範な市民のみなさんと協力・協同の輪を広げ、加須市政が、市民の暮らしと利益に奉仕する自治体になるよう、引き続いて全力をつくすことを表明し、討論を終わります。
2017/10/04

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