日本共産党
日本共産党加須市議会議員
小坂とくぞう
HOME
プロフィール
議会だより
活動レポート
コーヒータイム
お知らせ
リンク
議会だより
<< 戻る

9月市議会を終えて

(コスモス・未来館周辺で5日)
(コスモス・未来館周辺で5日)

 会期33日間におよんだ9月市議会は、今月3日、最終日の本会議をひらき、全ての議案を可決し、閉会しました。審議した議案は、補正予算、総合基本計画基本構想の改訂、2015年度決算など、全部で27件でした。

 そのなかで、基本構想の改訂は、加須市のまちづくりの中・長期目標の策定であり、2015年度決算の審議は、市政全般にわたるチェックとなり、審議の内容が、10月から始まる新年度予算編成に影響をおよぼす、重要な審議となりました。

 会期が33日間という長丁場の市議会なので、私は、本会議で質疑を2時間10分(9月8日)と、論点が明確になるよう一問一答方式で1時間にわたり、質問しました(同14日)。

 さらに委員会審査(総務委員会15日、決算特別委員会20日・21日・23日・26日・28日)のなかで、市民の立場から、内容を相当に掘り下げて担当課長や部長、そして大橋良一市長と質疑・質問を展開できました。

 質疑や質問を通告すると、市長部局などの依頼に応じ、その都度ヒアリングに対応してきました。その日数は4日間で、担当課長延べ40人に対し、ヒアリング総計は19時間40分にのぼりました。





■市民のくらし・地域経済は大変です

 私は、決算審議のなかで、市民の暮らしの実態を明らかにしました。
市内には、年収200万円以下で、1か月16万円以下で暮らし、一生懸命働いても、普通の暮らしができない、ワーキングプア(働く貧困層)が1万2,000人にのぼります。納税者4人のうち1人がワーキングプアです。

 その原因は、賃金が低く、労働条件が悪い非正規労働者の増加にあります。
2015年度、市内の求職者は4,103人。仕事を探しいている、約7割の人は、正社員を希望しています。一方、求人は7,868人、正社員の割合は34・9%に過ぎません。
 
 非正規労働は、子育て中の世代に、大きな影響をおよぼしています。
教育委員会は、経済的に厳しい児童・生徒の保護者に対し、学校給食費や学用品などを、就学援助として、補助しています。

 その適用基準は、生活保護費の1・3倍です。
この基準は、実は生活保護家庭と殆ど同じ水準です。生活保護の受給者は、税金と社会保険料を免除され、医療費も無料です。しかし、就学援助の受給家庭は、税金と社会保険料を支払い、保護者の医療費は3割負担です。こうしたことから、就学援助の家庭と生活保護基準は、実際に使う生活費の額は、ほとんど同じ、ということです。

 就学援助の受給者は2015年度で1,150人。中学生は、平均で7人のうち1人が受給し、小学校では、受給者が多い学校は、5人のうち1人にのぼっています。それだけ、貧困と格差が拡大している、ということです。

◆消費税8%増税 地域経済が不況に

 地域経済も、長引く疲弊から脱却できないでいます。
法人税均等割の納税企業は2,419社。そのうち、6割は赤字経営です。これに、消費税8%増税が経営難に拍車をかけています。

 2015年度まで、法人市民税・均等割5万円を払えない企業は、81社にのぼります。
その業種は、卸売と小売業が36%を占めます。殆どは、家族従業員などで経営する零細企業ばかりです。消費税8%増税によって、商品に消費税増税分を転嫁できず、身銭を切っている苦境が伝わってきます。

 しかし、これは氷山の一角です。
市内の企業経営者は、赤字が累積しない前に、企業を閉鎖する、廃業する人が増加しています。市に提出された「廃業届」は、消費税増税前・2013年度は92件でした。ところが、消費税8%増税後、2015年度は114件にのぼり、何と24%も急増しています。消費税増税は、地方の企業を確実に押しつぶしています。
画像

◆米価大暴落 農業所得9億円も落ち込む
 
 加須市は、「埼玉一の米どころ」です。
しかし、一昨年の米価大暴落の影響を受けて、2015年度の農業所得は、何とマイナス9億円も、かつてないほど大幅に落ち込みました。

 余りの減収で、農業法人が税金を納められないでいます。さらに、TPPによる米価の下落が懸念されます。


■市民のくらし・福祉を優先

 また私は、市民の暮らし・福祉優先の市政めざし、医療・介護・子育て支援について、本会議や委員会の質疑で問題を指摘し、改善を求めました。

◆医師の確保政策を 

 医療の問題では、市内の医師数が全国(人口10万人当たり233人)と比較し、2割台(同65人)の水準で、著しく劣っている事実を指摘。私は加須市が、医師の確保に取り組むよう提案。市長は、「医師の確保は、さらに内容を検討していきたい」(9月14日・本会議)と答えました。

 さらに私は、急性期医療の整備に関し、用地の開発等の具体的な手続きを提起。そして、財政支援について、地方財政法に基づく市債による対応を提案。市長は、「地方債の活用も当然考えられる。その時点で改めて提案を申し上げたい」(同)と答えました。

◆国民健康保険…世帯の4割が加入

 加入者1世帯の平均所得は111万1,192円(2016年度)となり、前年度比マイナス6,767円も減額です。私は、国保税を払えない世帯の子どもに、行政が6か月証国保証を交付する差別(10月1日時点で1世帯2人の子どもに短期証)をやめるよう、改めて求めました(10月21日・決算特別委)。

◆後期高齢者医療…75歳以上の高齢者が加入

 私は、安倍内閣が来年度から、保険料の大幅引き上げを検討していることについて、その影響を明らかにしました。

 加入者は12,678人(2015年度)。1人平均保険料は、年5万2,217円です。高齢者は低所得者が多いため、国は「特例減額」として、保険料7割軽減の人を8・5割に軽減。さらに、世帯の加入者全員が年金だけで、80万円以下の人は9割に軽減しています。

 いま安倍内閣は、この特例減額を来年度から廃止する検討をすすめています。
市内で特例減額の対象者6,732人(8・5割軽減2,325人・9割軽減4,407人)で、加入者全体の53・1%を占めています。減額の総額は2億5,223万円にのぼります。特例減額が廃止になれば、加入者の保険料は2倍から5倍に引き上げられ、3年目から10倍以上に跳ね上がる人も出てきます。

◆介護保険…保険外しと負担増

 介護保険では、安倍内閣の保険外しと負担増を、明らかにしました(9月14日・本会議)。

 施設の入所者に、居住費と食費を減額している「補足給付」を昨年8月以降、世帯分離しても住民税課税、貯金が1,000万円以上の人を制度から外し、203人が対象外になりました。

 この結果、補足給付から外れた入所者の負担増は、居住費(特養ホーム・ユニット型個室)と食費の合計で、月額6万4,200円増、年額77万円の負担増です。利用料を含めた1年間の負担額は、約149万円にのぼります(要介護3・同)。

 また、特養ホーム入所待ちが、7月で219人(要介護1〜5)。空き床対策によって、今年1月と比較し、61人の減少です。8月に、特養ホーム施設が100ベッド増床を県に申請中です。

 さらに私は、厚生労働省の社会保障審議会・介護保険部会で、◇要介護1と2を介護保険から外す、◇福祉用具貸与を介護保険から外す、◇利用料2割負担の拡大する、◇補足給付の縮小など―議論されていることを指摘。これでは、高齢者に「情けを受けたければ、丸裸になれ」という思想そのものだ、と厳しく批判しました。

 市長は、「仮に制度改正になったとした場合、介護保険の根幹に関わる大きな問題が発生する」と答えました。

◆公立学童保育…入所待ち解消を 

 決算特別委員会で私が、公立学童保育の入所待機者の解消を提案しました。
今年4月、公立学童保育の入所待機者が62人にのぼりました。市は、低学年を優先して入所させ、保護者34人の方には、夏休みなどの利用に変更してもらいました。それでも実質的な待機児童は、大桑や水深、三俣の小学校で28人にのぼっています。
画像

 待機児童を解消するうえで市は、指導員の確保に、「大変苦慮している」状況です。

 そこで私は、時給引き上げなど、処遇の改善を提案しています(9月28日・決算委の総括質疑)。


■子どもの願いに応える教育行政を

 教育の問題では、学校にエアコン設置、教師の多忙化解消、就学援助等について、質疑と質問を展開しました。

◆学校にエアコンを

 猛暑の夏、子どもと保護者が学校にエアコン設置を待ち望んでいます。今年の夏、小学校3年生の女子が、「エアコンつけて―市長さんに手紙書こうか、と友達と話している」、と家族に話しています。

 加須市の周辺都市は、すべて猛暑にエアコンが稼働しています。

 市長は、設置しない理由に、「学校の大規模改修がある」ことを指摘。市内30校に、エアコン設置の経費は約10億円。市は、基金を110億円(今年3月末)も保有しています。

 そこで私は、「大規模改修もエアコン設置も同時に行う―それが事の本質」と強調し、「市長が考えを改める時期にきている」と強くせまりました(決算委の総括質疑)。

◆教師の多忙解消し、子どもと触れ合う時間を 

 小中学校の教師は約600人。勤務状態は、1か月の残業45時間以上の「過労死警戒ライン」が約40%、残業80時間以上の「過労死ライン」が約20%にのぼります(2014年7月市教委調査)。

 私は、教師の多忙化を解消し、本来業務である子どもとの触れ合う時間を確保し、誇りをもって教育活動に専念できるよう、系統的に改善を提案しています。

 今回は、◇業務改善目標を定めて教員の業務を見直す、◇教師の部活動の負担を軽減する、◇勤務時間の管理適正化の推進など―を提案。教育長は、「さらなる業務改善の仕組みづくりを推進してまいります」(9月14日・本会議)と答えました。また、部活動の休養日について、「9月の教育委員会で議論を始めています」(決算委の総括質疑)と答弁。

◆就学援助…生保引き下げに連動させない

 貧困と格差社会のもとで、就学援助の受給者が多くなっています。
適用基準は生活保護基準の1・3倍で、受給者の生活費は生活保護と殆ど変わりありません。しかし、生活保護基準が約10%も引き下げられ、これに連動させると受給者112人が受給から外されます(市教委の調査)。

 そこで私は、生活保護減額の影響を、新年度の適用基準にリンクさせないよう提案。教育長は、「平成29年度の基準が、教育委員会として影響が出ないよう、最大限の努力を行ってまいります」(決算委の総括質疑)と答えました。

■合計特殊出生率1・04を分析し、目標に接近を 

 市は、総合振興計画基本構想(まちづくり10年計画)の改訂に、中・長期の人口目標を定めました。

 ◇中期目標は25年後の2040年―95,400人
 ◇長期目標は40年後の2060年―80,000人

 それでは、目標にどのように接近していくのか、それは不明です。
加須市の「合計特殊出生率」は、国と県、周辺都市より著しく低い1・04。それなのに、根拠のない「希望出生率」2・08を持ち出し、目標人口に合わせた計画。もともと、都内のコンサルタント会社に約1千万円で委託し、作成したものです。

 私は、なぜ1・04なのか? その原因を科学的に分析し、その原因を一つひとつ取り除きながら、目標に接近するよう具体的に提案しました。


■市民の立場で、行政全般をチェック

 この他に私は、決算特別委の総括質疑で、市民の立場から31項目について、部長・教育長・市長に質疑し、市政の事務内容をチェックして改善を求めました。

 そのなかで、身の丈を超える開発=野中土地区画整理事業に対して質疑。開発面積63.5ヘクタール・事業費55.5億円の計画で、進捗率は約50%(2015年度)。すでに、税金の投入は26.5億円にのぼります。

 人口は、目標3,800人に対し、居住者は393人でやっと1割。税金を1世帯当たり1,730万円も投入しています。

 さらに、乱脈ズサン・税金大ムダ遣いの同和事業に、税金5,000万円もつぎ込んでいます。身の丈超える開発や同和事業をやめれば、その財源を市民の願い実現、暮らしと福祉にまわせることを指摘。市民の利益を守る立場から、市政のあり方を批判しました(10月3日・本会議)。
2016/10/10

(未来館とコスモス)
(未来館とコスモス)


<< 戻る

埼玉県加須市東栄2-11-14 電話(FAX兼用)0480-65-3706
Copyright(c)2003,TOKUZO KOSAKA
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。