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2015年度決算 私が討論

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 会期33日間で審議してきた9月市議会は今日(10月3日)、最終日の本会議をひらき、委員会で審査してきた議案と請願の採決を行い、すべての審議を終了し、閉会しました。

 私が日本共産党議員団を代表し、決算特別委員会で5日間にわたって審査してきた、2015年度一般会計決算について、市民の立場から討論を行いました。その要旨は、以下のとおりです。





 決算特別員会、並びに総務常任員会に付託して審議した議案について、日本共産党議員団を代表し、討論を行います。


市民のくらしと地域経済は大変です

 今般、第79号議案・2015年度決算の審議をとおして、市民の暮らしと地域経済の実態が浮き彫りになっています。

 いまこの国では、貧困と格差が拡大し、地域経済は、疲弊から脱却できていないのが現実です。


◆ワーキングプア 12,000人

 労働者が一生懸命働いても、普通の暮らしが出来ない、働く貧困層=所謂・ワーキングプアの存在が、大きな社会問題となって久しくなります。ワーキングプアの年収は200万円以下で、1か月あたり、16万円以下で、暮らしている人たちです。

 市民の所得区分を分析すると、所得100万円以下で、収入換算200万円以下のワーキングプアは、加須市内で1万2,000人にのぼっています。この人たちが、納税者のなかで24%を超え、納税者4人のうち、1人にのぼっています。
 
 なぜ、ワーキングプアの人たちがいるのか。この原因は、労働者の中で非正規労働者が全体の4割にのぼっていることに起因します。非正規労働とは、賃金が安く、身分が不安定な労働です。

 加須市内における、2015年度の求職者は4千100人でした。その内訳をみると、求職者の約7割は、正社員を希望しています。しかし、求人の内訳をみると、正社員の割合は3割台前半に過ぎません。


◆就学援助基準は生活保護と同じ 5人のうち1人が受給

 非正規労働の弊害は、とりわけ子育て世代を直撃しています。
教育委員会は、経済的に厳しい児童生徒の保護者に対し、学校給食費や学用品などを、就学援助として、補助しています。

 その適用基準は、生活保護費の1・3倍です。この基準は、実は、生活保護家庭と全く同じ水準です。生活保護の受給者は、当然のことですが、税金と社会保険料を免除され、医療費も無料です。 

 しかし、就学援助の受給家庭は、税金と社会保険料を支払い、保護者の医療費は3割負担です。こうしたことから、就学援助の家庭と生活保護基準は、実際に使う生活費の額は、ほとんど同じ、ということです。

 その就学援助の受給者は1千150人です。中学生は、平均で7人のうち1人が受給し、小学校の多い学校では、5人のうち1人が受給しています。それだけ貧困と格差が拡大している、ということです。


◆地域経済 消費税8%増税で苦境に
 
 また、地域経済は、長引く疲弊から脱却できないでいます。法人税均等割を納税する企業は2千419社ですが、その6割は赤字経営を強いられています。

 企業経営が苦境に陥っているところに、消費税8%増税が経営難に拍車をかけています。2015年度まで、法人市民税・均等割り5万円を払えないでいる企業は、81社にのぼっています。

 その内訳をみると、卸売と小売業が36%を占めています。その殆どは、家族従業員などで経営する零細企業ばかりです。その原因は、消費税8%増税によって、商品に消費税増税分を転嫁できず、身銭を切っている苦境が伝わってきます。

 しかし、これはほんの氷山の一角です。
企業経営者は、赤字が累積しない前に、企業を閉鎖する、廃業する人が増加しています。
市に提出された廃業届は、消費税増税前・2013年度は92件でした。ところが、消費税8%増税後、2015年度は114件にのぼり、何と24%も急増しています。


◆米価大暴落で農業所得9億円の大幅落ち込み
 
 また、加須市は、「埼玉一の米どころ」です。しかし、一昨年の米価大暴落の影響を受けて、決算年度の農業所得は、何とマイナス9億円も、かつてないほど大幅に落ち込みました。余りの減収で、農業法人が税金を納められないでいます。さらに、TPPによる米価の下落が懸念されています。


◆消費税に頼らない「別の道」が

 ところで、安倍内閣は、消費税増税の口実に、「社会保障のため」と言ってきました。しかし、その社会保障は、先ほど同僚の及川議員が討論で述べたように、軒並み改悪されています。それどころか、安倍内閣は、来年度以降のさらなる改悪を、政府部内で検討しています。

 消費税増税は、社会保障を改悪し、地域経済をさらに疲弊させる何物でもありません。私たちは、消費税増税に頼らない「別の道」がある―そのことを、改めて提起するものです。

 これまで指摘したように、市民のくらし、地域経済は大変な状況に置かれています。それでは、加須市政の目的はどこにあるのでしょうか。それは、市民のいのちと暮らし・安全を守る―この一点につきます。そのために力をつくすことを、先ず求めておきます。


市政に重大な立ち遅れが
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 さて、2015年度は、子ども・子育て新制度が始まり、社会保障に係わる特別会計に対する繰出しを措置、学校の大規模改修や総合支所の耐震改修などが行われました。
 
 しかし、加須市政を市民の立場から、全般的に分析すると、市民の利益に係わる問題について、とうてい容認できない基本的な問題があることを、指摘せざるを得ません。以下、列挙します。


■学校にエアコン 子どもと父母が待ち望む

 先ず、その第1は、加須市政に重大な立ち遅れがあることです。
その気弔、学校にエアコンが設置されていないことです。

 決算年度のはじめ、市長に対して、PTAが「学校へのエアコン設置」を陳情しています。

また、子どもと保護者が、エアコンの設置を待ち望んでいます。そして、保護者と市民が、エアコン設置を、市長に手紙を書いているでは、ありませんか。
 
 今年の夏、小学校3年の女子が、汗びっしょりで帰宅し、家族に、「エアコンつけてもらうよう、市長さんに手紙書こうか、友達と話しているんだよ」、という話が伝わってきました。

 そもそも、小中学校のエアコン設置率が1ケタ台というのは、埼玉県内40市のなかで、加須市を含め、僅か7市、17・5%に過ぎません。

一方、設置率100%を含め、90%以上の市は29市・全体の72・5%にのぼっています。今や、学校へのエアコン設置は時代の大きな流れとなっているのです。
 
 さらに、加須市は人口の中・長期目標を定めています。ところが、加須市の合計特殊出生率は1・04で、国や県より著しく低下しています。そして、近隣の市と比較しても、加須市が低下しています。

 違いは何か。
学校にエアコンを設置している市の方が、軒並み加須市より合計特殊出生率が高くなっています。行政が、子どもを大事に思っているのか、どうかの、違いでしょうか?

 子どもですから、市長が「我慢しろ」といえば、それに従うでしょう。しかし、市が人口の中期目標とする25年後に、成長して子育てするのは、今の子どもたちです。その子たちが、エアコンがない学校に、わが子を通学させるでしょうか?

 つまり、加須市が将来的にさびれる要因を、今の市政が作っていることを、市長は否定できるでしょうか?

 市長は、学校にエアコンを設置できない理由として、「学校の大規模改修がある」と答えています。しかし、エアコン設置の経費は10億円、その後、電気料も年間3千万円余りです。ですから、問題の本質は、決して、あれか、これか、の問題ではありません。「大規模改修もエアコン設置も同時にできる」―この点が、求められているのです。
 
 加須市は、今年3月末時点で、基金残高を110億円も保有しています。一般会計も予算に未計上の留保財源を12・6億円も保有しています。

 あるいは、済生会栗橋病院の一部機能移転に対する支援措置が心配かもしれません。しかし、これも心配ご無用です。地方財政法に基づいて、起債を活用することです。このように分析してくるならば、エアコンを設置できない理由など、考えられないではありませんか。

 子どもは、加須市にとって、「かけがえのない宝」です。子どもへの投資は、未来への投資です。大人は食べるものを少し我慢しても、未来への宝、子どもに予算を使っていこうではありませんか。


■木造住宅耐震化補助が県内最低水準

 2つ目は、震災の災害から、市民の安全を守る施策である、木造住宅耐震化補助が、県内40市のなかで、最低の水準であることです。

 しかも重要なことは、県内最低水準なのに、木造住宅に居住している市民を、震災の災害から守ることについて、何ら対策を講じる意思がないことです。

 さらに重大なことは、耐震化補助経費の2分の1は国庫補助なのに、その補助を有効に活用できないことです。市単独事業ならいざ知らず、国庫補助すら活用できない―市政としていかがなものか、と言わざるを得ません。


■小学校机の引き出し 保護者負担に

 3つ目は、合併後に、小学校の机の引き出しを、一方的に保護者に購入させている問題です。

 合併前までの加須市は、机の引き出しは学校備品であることから、すべて公費負担していました。行政として当然のことです。しかるに、合併によって、何らの検討を行うことなく、一部の職員が独断で保護者負担を決め、合併で内容を悪くしたことは、絶対に容認できないものです。


12桁個人番号…狙いは徴税強化と社会保障の削減

 第2は、昨年10月から導入された、個人番号制度の問題です。
市民一人ひとりに12桁の個人番号を付番し、生涯にわたって国と行政が市民を管理する制度です。12桁の番号が第3者にわかれば、その番号を紐づけにして、各種の個人情報について、名寄せが容易に可能となります。

 制度の狙いは、庶民に対する徴税を強化し、さらに社会保障を削減することにあります。
社会保障の削減は、いま介護保険において、前倒し的に行われていることは、極めて重大だ、と言わなければなりません。
 
 また、制度を導入する準備の過程で、加須市の情報セキュリテイ対策に、基幹系と情報系のネッワークシステムが、相互につながっている、深刻な脆弱性の存在が発覚しました。

 その結果、加須市がサイバー攻撃を受けると、年金機構による大量の個人情報の漏えいと同じように、市民の個人情報が大量に漏えいするリスクを、抱えていることが明らかになっています。その対策が、今に引き継がれています。


身の丈超える開発 1世帯1,700万円税金投入

 第3は.身の丈を超える開発事業に対する税金投入の問題です。
決算年度に、野中土地区画整理事業に対する繰出しは9千300万円です。事業費の総額は55億5千万円で、いま道路と家屋移転の進捗率は、約50%という到達です。

 およそ半分の事業費を投じた時点で、市の税金投入と市債償還の見込み額の合計は、26億5,000万円にのぼっています。一方、人口の方は、計画人口3千800人に対し、今年8月時点で僅か393人、目標に対し僅か10%の水準です。

 ちなみに、1世帯当たりに対し、市民の税金を何と1千700万円もつぎ込んだことになります。これを称して、「身の丈を超える」と言わずして、どのような表現があるでしょうか?


乱脈ズサンな同和事業

 第4は.乱脈ズサンな同和事業の問題です。
「同和」団体と称される団体への補助金や同和教育など、2015年度の同和事業費は、総額5,079万円にのぼります。

 市は補助金を交付する「同和」団体として、失効している同和対策事業特別措置法に基づく「対象地域」の住民による構成を根拠としています。このことが、行政が同和問題を引きずり、弊害をつくっている要因となっています。

 さらに、「解同」県連に対し、「解同」支部をトンネルにして負担金を交付しています。ところが、これまで「解同」は、決算書を市に提出したことは一度もありません。つまり、市民の血税が毎年、闇の中に消えているわけです。

 それならば、市が負担金を支出しなければ、問題はすぐに解決できるものです。
この件に関しては、決算特別委員会で、私の指摘に市長は、答弁すらできませんでした。
「情けない」―と言わざるを得ません。

 市は毎年の夏、「解同」と行政交渉なるものを行って、市長が「解同」に同和事業の継続を約束する文書を提出しています。これが同和事業継続の根源となっており、私は、中止を強く要求するものです。

 また、同和住宅融資の回収事務を行っている、第80号議案の特別会計は、融資を受けても住宅を建設しない、詐欺まがいの行為を容認していること。
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また、融資を受けて、1円も返済しないため、回収の焦げ付きとなっている等々、乱脈・ズサンそのものであり、反対するものです。

 以上、市民の立場から、到底容認できない基本的な問題を列挙しました。市長に改善を強く求め、本案に反対するものです。


市民のくらし守る市政を
 
 わが議員団は、広範な市民のみなさんと協力・協同の輪を広げ、加須市政が、市民の暮らしと利益に奉仕する自治体になるよう、引き続いて全力をつくすことを表明し、討論を終わります。
2016/10/03

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