首都圏居住世帯に保障されるべき最低生計費はいくらか

生活実態+価格調査に基づく、9パターンの世帯モデルの最低生計費試算

2008年12月8日
労働運動総合研究所(労働総研)
首都圏最低生計費調査作業チーム
監修責任者 佛教大学教授 金澤誠一



 今の日本は「生活の最低保障の公的基準」があってなきがごとし、といった状況だ。生活保護は、申請を受けない“水際作戦”や保護辞退の強要で餓死者すら出している。しかし政府は、運用の改善もせず、それどころか老齢加算と母子加算を削減・廃止し、通院移送費を削減し、生活扶助基準の引き下げの検討すら進めてきた。最低賃金は法改正により生活保護とリンクされ、底上げが目指された。しかし、夏の金額改定はごくわずかで、最高額766円でもワーキング・プア根絶には程遠い水準にとどまった。低賃金構造の温存と、派遣法などの不安定雇用増大への政策的後押しと、生活保護の網の綻びが、貧困を拡大し、社会保障の担い手の喪失と内需の崩壊を招いている。

 政府は、あってはならない「貧困」を根絶し、誰もが安心して暮らせる社会をつくり、内需の喚起で不況の深刻化を防ぐ施策を実行しなければならない。そのためには、生活保護基準をはじめとする「最低生活の制度的岩盤」の再構築が必要だ。しかし、今は「健康で文化的な最低限度の生活」の水準を決定する権限は行政に握られている。しかも、昨年の生活扶助基準引き下げの検討にあたって、厚生労働省は、「基準よりも貧困な人々が増えているから、基準を下げる」という本末転倒の主張をした。生活の実態をつかもうともしない、その姿勢をみて、私たちは彼らに最低生活の水準決定をまかせるわけにはいかないと感じた。その算定作業を、当局の手から市民に取り戻し、具体的な消費生活の内容を品目別に積み上げ、納得しうる最低限の金額を算定することが重要だと考えた。

 そこで労働総研は、佛教大学・金澤誠一教授の指導・監修のもと、首都圏4地方(東京、埼玉、神奈川、千葉)の労働組合や生活保護受給者支援団体の協力をえて、「生活実態調査」、「持ち物財調査」、「消費財価格調査」を行い、それをもとに、(1)20代単身、(2)30代夫婦のみ、(3)30代夫婦と未婚子1人、(4)40代夫婦と未婚子2人、(5)50歳代夫婦と未婚子2人、(6)50代夫婦のみ、(7)30代母親と未婚子1人、(8)70歳代単身、(9)70歳代夫婦のみという、9パターンの世帯モデルの「最低生計費」を試算した。

 私たちが発表する「最低生計費」は、今の社会状況(経済、物価、社会保障制度)を前提として、最低限保障されるべき生活を支えるための生計費がいくらなのかを示すものであり、「企業が支払うべき賃金」をストレートに意味するものではない。賃金(最低賃金)、生活保護基準(住宅扶助や医療扶助)、就学援助、公的住宅、生活福祉資金、年金、課税最低限、保険料減免などの諸制度・給付を、総合的に駆使して守るべき生計費水準の目安という性格のものである。
 政府や財界・大企業はいうまでもなく、多くの人々に本試案の意義をご理解いただき、提示した水準を検討し、貧困と生活不安のない内需主導型の経済を構築するための、あるべき税・社会保障制度、あるべき賃金について、議論を開始していただくことを期待したい。

以上



「試算方法」=「最低生計費で保障される生活」…その内容について

2008年12月8日 労働総研

I 算定の方法

 算定の方法としては、マーケットバスケット方式(全物量積み上げ方式)を採用した。最低限必要な「生活の質」を満たすために、どれだけの財が必要かを測るためには、必要な物量を一つ一つ積み上げる方法が最も適している。また、その当不当を判断するのに理解しやすいと考えた。それがこの方式を採用した最大の理由である。

 ここで算定した「最低生計費」は一種の理論的生計費ではあるが、最低生活をありうべき一定の理想として現実の生活から遊離させて考えているわけではない。今日の労働者世帯の生活様式、慣習、社会活動を把握するために、「持ち物財調査」や「生活実態調査」「価格調査」を実施し、それを基礎資料として算定しているところに特徴がある。その算定の基本的な方法は、以下の通りである。

(注)マーケットバスケット方式で算定した例として、1974年に当時の総評が算定した「理論生計費」がある。これは、労働者の「あるべき生活像」を想定して算定している点に特徴がある。例えば、「より人間らしい生活」として次のように想定している。「労働時間短縮等を反映した能動型、主体的行動型の余暇を考慮すべきだ」として、「ハイキング、スキー、登山、家族旅行などの比重を高めたほか、単身世帯では語学研修、複数世帯では主婦のけいこごと、夫の趣味(釣り)、長男のサイクリング、長女のピアノのレッスンなどを配慮することにした。」と述べている。その結果、算定された「理論生計費」は、現実の賃金とは大きくかけ離れたものとなった。この例は、労働者の現実の生活様式や社会慣習、社会活動から遊離して理論的に生計費を算定したものといえる。

 それに対し、江口英一は、「持ち物財調査」など労働者・国民の生活の実態を調査し、それを基礎資料として「最低基準生活費」をマーケットバスケット方式で算定している(江口英一・松崎粂太郎著「第5章第1節生活再構築のための最低生活基準」、江口英一編著『生活分析から福祉へ』光生館、1987年、所収。江口英一・金澤誠一著「第5章第2節最低基準・最低標準生活費」、江口英一編著『改定新版生活分析から福祉へ』光生館、1998年、所収)。ここで算定した「最低生計費」も、江口英一の方法を用いたものである。

  1. 家具・家事用品、被服及び履物、教養娯楽耐久財、書籍・他の印刷物、教養娯楽用品、理美容用品、身の回り用品などは、「持ち物財調査」に基づいて、原則7割以上の保有率の物を「人前にでて恥をかかないでいられる」ために最低限必要な必需品と考え、それぞれの費目毎に積み上げて算定した。また、耐用年数については、国税庁「減価償却資産の耐用年数等に関する政令」を参考にした。
     購入先について、生活実態調査に基づき想定した。生活実態調査では、購入先についても聞いている。それによれば、世帯モデルによって多少の違いはあるにしても、最も多いのが、「大型スーパー」や「大型電気店」、「ホームセンター」であった。これらの購入先で価格調査を実施した。
     「価格調査」の方法としては、それぞれの品目のそのお店の最低価格、最多・標準価格、最高価格を調査した。外出用の品目については、「人前に出て恥をかかないように」最低価格は避けて、標準価格を用いた(*印をつけて表している)。それ以外については、最低価格を用いている。

  2. 食費については、2005年の総務庁「家計調査」の品目分類に基づいて、最も年間収入の低い第1五分位階層の100g当たりの消費単価を4つの食品群に分けてそれぞれ計算した。なお、2008年5月時点での食費の物価上昇率は、2005年に比べ2.6%増となっていることを考慮し、食費合計額に物価上昇分を加えている。次に、女子栄養大学出版部『2008年版五訂増補食品成分表資料編』に基づき、世帯モデル毎に、1日当たりの必要なカロリーを算出した。
     また、「4つの食品群の年齢別・性別・身体活動レベル別食品構成(1人1日当たりの重量=g)」(香川芳子:女子栄養大学教授案)に基づいて必要な栄養を満たすよう、食費を試算した。香川教授の試案に基づきエネルギー必要量の1割は嗜好品でまかなうようにした。なお、食べ残しなど廃棄率を5%とした。
     朝食については、生活実態調査の結果、世帯モデルごとに、それぞれどこでどのような食事の仕方をしているのかに基づいて算定している。
     また、昼食や夕食についても、同様に、生活実態調査の結果から、どこでどのような食事の仕方をし、その費用に基づいて算定した。
     また、仕事の帰りや休日にお酒や会食についても生活実態調査の結果から、その回数、費用に基づいて算定した。

  3. 住居費については、公営住宅は少なく、現実に入ることが困難なため、民間借家を想定した。居住面積については、国土交通省「住生活基本計画」(平成18年度から平成27年度)による「最低居住面積水準」に基づき、単身世帯25m2、2人世帯30m2、3人世帯40m2、4人世帯50m2とした。
     家賃については、住宅情報誌にもとづきさいたま市での家賃を調査し、その最低価格を採用している。また、更新期間及び更新料についても、生活実態調査に基づいて算定している。

  4. 教育費については、文科省平成18年度「子どもの学習費調査」に基づいて算定した。学校給食費は、食費の中に入れるために除外した。この調査の結果に基づき、支出率7割以上の費目について、その支出平均額を計上した。
     また、大学生の教育費については、日本学生支援機構による「平成16年度学生生活調査」結果を用い、自宅通いで、私立大学で学んでいることを前提に算定した。

  5. 教養娯楽サービスについては、「生活実態調査」の結果から、日帰り旅行の回数、費用、1泊以上の旅行の回数、費用に基づいて算定した。その他、余暇・休日の過ごし方を調査し、その結果に基づいて、算定した。

  6. 理美容サービス
     理髪料として、成人男性の場合、1回4,000円、中学男子 1回3,000円、小学女子 1回2,500円、ヘアーカット代 1回3,300円として計算した。2か月に1回利用とした。

  7. 交通・通信費については、「生活実態調査」の結果から、首都圏であり、公共交通機関が比較的利用しやすいことを前提に、自動車の所有はないものと想定した。自転車については、夫婦と未婚子世帯や夫婦のみ世帯、母子世帯では保有率が8割から9割と高かった。若年単身世帯及び高齢単身世帯では6割と低い。この結果から、前者は自転車の保有があるものとし、後者は保有がないものとした。
     東京への勤務を想定していることから、通勤はJR埼京線を利用して、武蔵浦和から新宿までの定期券の定期代を想定した。この場合、6ヶ月定期代54,440円の1ヶ月分として9,073円とした。基本的には、この定期を利用して休日の行楽や買物を行うものとした。また、共働きを想定しているが、世帯主だけが都心に通勤し、配偶者は、さいたま市近辺で働いているものとした。その通勤手段としては、先の自転車を想定した。また、世帯主以外の家族の場合、定期券をもたないため、買い物や行楽のための交通費として、1回500円を想定し、月6回とした。
     通信費については、総務省「平成16年全国消費実態調査」を用いた。2人以上世帯の場合には、「世帯類型別支出」を、単身世帯の場合には、「男女別、年齢階級別支出」を用いている。

  8. 水道・光熱費、医療費については、総務省「平成16年全国消費実態調査」を用いた。2人以上世帯の場合には、「世帯類型別支出」を、単身世帯の場合には、「男女別、年齢階級別支出」を用いている。

  9. 交際費・その他については、生活実態調査の結果から、第1に、親戚などの結婚式・お葬式などの参加の回数、費用を推計した。
     第2に、見舞金やお年玉・その他の贈り物についても、生活実態調査の結果から、その回数、費用を推計した。
     第3に、お中元やお歳暮についても、生活実態調査の結果から推計している。
     第4に、自治会費などの負担費や社会福祉協議会の会費、赤い羽根募金、祭りの寄付を想定した。ただし、世帯モデルによって、生活実態調査結果から近所つきあいの程度が異なり、それによって負担費を推計した。
     第5に、住宅関係費として、共益費は「生活実態調査」並びにさいたま市周辺の賃貸住宅情報誌による調査結果から算定した。
     第6に、新年会や忘年会、同窓会への参加を想定し、5,000円の参加費として算定した。
     第7に、現役の労働者・サラリーマンの場合には、労働組合費として月3,000円を想定した。
     第8に、その他会費として、年間3,000円を想定している。
     第9に、その他・信仰費として、中年・高齢者の場合には、お彼岸やお盆に際してのお墓参りを年3回想定した。お花代、お線香代、ロウソク代、お布施、行き帰りの交通費などを含め1回5,000円とした。

  10. こづかいについては、子どもについては、日銀金融広報委員会による平成18年「家計の金融資産に関する世論調査」の中の「こどものこづかい額」の調査結果を参考にして算定した。これによれば、小学4年生の場合で約1,000円、6年生の場合で約1,500円、中学生で約3,000円、高校生で約6,000円となっている。これは年間収入階級別に見てもほとんで変わらない。
     また、大人については、これまでの算定では計上しなかった教養娯楽費としての切り花代などやオーディオ関係など、また、飲食費としての喫茶店でのコーヒー代などを、こづかいとして一括してここに計上した。これは、「持ち物財調査」では保有率が分散していて7割には満たないが、個々人の趣味など、価値の多様性を考慮したものである。その額は、1人1日200円として月6,000円とした。

  11. その他、予備費として、消費支出の1割を計上している。これは、これまで計上してきた最低生計費は、いわば平均的な人間を想定したものである。しかし、実際には、個々人の多様性が存在し、例えば、身長や体重の違いにより熱エネルギー量は異なる。また、めがねを必要としたり補聴器を必要としたり、その人の健康状態によっても異なる。医療費や交通通信費、冠婚葬祭費などもその時々によって異なる可能性がある。そういった点を考慮して予備費を設けたのである。

II 費目別にみた最低生計費試算(20歳代単身モデル)

 若年単身世帯モデルの「最低生計費」は、月額23万3,801円(税込み)となった。その内訳は、消費支出が17万4,406円、非消費支出(税金・保険料)4万2,395円、予備費1万7,000円である。年額(税込み)にして2,805,612円となる。費目別の算定は以下のとおり(なお、算定に当たっては、小数点以下は四捨五入している)。

1.食費の算定

表1.4つの食品群別にみた、100g当たりの消費単価 

第1群 第2群
乳・乳製品 魚介・肉 豆・豆製品
26.60円 22.11円 129.41円 54.08円
第3群 第4群
野菜・海草 いも類 果物 穀類 砂糖 油脂
42.57円 24.33円 37.13円 45.48円 17.45円 34.28円
嗜好品(菓子、飲料、酒類)
57.13円(100カロリー当り68.23円)

 朝食については、生活実態調査結果によれば、「家でしっかり食べる」が最も多く40.1%、次いで「家で牛乳やコーヒーですます」の18.0%、「朝食はとらない」の16.7%、「通勤途上や職場でパンやそばなど」の10.4%と続いていた。この結果から、朝食は家でしっかりとるものと想定した。

 また、昼食については、「弁当やパンなどを買う」の34.2%が最も多く、次いで「職場の給食」の21.6%、「食堂や喫茶店や出前を利用」の15.3%、「家から弁当」の13.5%、「職場の食堂」の11.3%と続いていた。この結果から、昼食は弁当を購入するものとした。その費用については、調査の結果では最も多いのが「500円台」で27.3%、次いで「600円台」の10.4%、「400円台」の9.3%、「700円台」の8.7%と続いていた。ほぼ500円台を中心とした正規分布を示している。また、500円台以下を合計すると50.8%に上る。また、無回答を除いて計算すると500円台以下は59.6%となる。この結果から、弁当代を500円とした。

 なお、夕食については、家で食べるが75.2%に上り、食堂の利用は17.1%と意外に少なかった(ただし、男性の場合には27.3%とやや多い)。この結果から、夕食は家で食べるものとした。

 仕事の後や休日にお酒や会食をする回数は、実態調査では、最もい多いのが「月数回程度」で69.8%、次いで「週2〜3回」の18.5%、「ほとんどない」の9.9%と続いている。このことから友人などとの会食を月3回とした。その費用は、最も多いのが3,000円台で32.0%、次いで5,000円台の22.0%、4,000円台の15.0%、2,000円台の11.5%と続いていた。2,000円台から5,000円台に集中しているが、その最低費用として1回の費用を2,500円とした。

食費の算定

25歳男性  1日当たり2,650kカロリー

表2−1.25歳、男性、身体活動レベルII、4つの栄養群別、必要な食品構成と金額

第1群 第2群
乳・乳製品 魚介・肉 豆・豆製品
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
300g 79.8円 50g 11.1円 140g 181.2 80g 43.3円
第3群
野菜・海草 いも類 果物
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
350g 149円 100g 24.3円 200g 74.3円
第4群
穀類 砂糖 油脂
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
400g 181.9円 10g 1.7円 30g 10.3円

 1日エネルギー必要量の90%とその他の栄養必要量を満たし、それに嗜好品を加えた金額は、

2,385kカロリー 756.9円
嗜好品・265kカロリー 180.8円
合計 937.7円

 従って、1ヶ月、すべて家で食事をする場合には、937.7円*30日=28,131円となる。

 昼食の弁当と友人などとの会食は、次の通り算定した。

弁当 1食 730kカロリー、500円
1ヶ月 20食 14,600kカロリー 10,000円
会食 1回 定食(刺身天ぷら膳)とビール中びん2本
986kカロリー+390kカロリー=1,376kカロリー
月3回 4,128kカロリー 7,500円

 従って、家での食事、昼食・外食、会食の内訳は次のようになる。

家での食事 56,797kカロリー 20,098円×1.026=20,621円
昼食 14,600kカロリー 10,000円
会食 4,128kカロリー 7,500円
廃棄率(5%) 3,975kカロリー 1,443円
合計 79,500kカロリー 39,564円

2.住居費の算定

 生活実態調査では、家賃で最も多かったのが6万円台で28.5%、次いで5万円台の24.8%、7万円台の17.0%などと続いていた。ほぼ5万円台から7万円台に集中しているのが分かる。これを参考にしながら、さいたま市内及びその周辺での民間賃貸アパートについて住宅情報誌を用いて調査を行った。調査の結果では、単身用住宅として、25m2前後の民間賃貸アパート・マンションで、京浜東北線および埼京線沿線では家賃が5万円台から7万円台に多くみられ、平均6.1万円であった。これらの事実から、家賃は調査した中で最低価格であった5.2万円とした。
 また、更新期間については、生活実態調査によると、「ない」と答えた人は6.1%、2年ごとの更新は84.8%に上り、1年更新は2.4%過ぎなかった。このことから、2年ごとの更新とした。その額は、ばらつきがあるが、最も多いのが5〜7万円台で45.6%集中していた。また、10〜15万円未満に15.0%集中する傾向がみられた。これは、更新料が、家賃の1ヶ月分と2ヶ月分に分かれていることを意味するのであろう。しかしまた、家賃の1ヶ月分が多いことをも示している。そこで、最低1ヶ月分の家賃に相当する更新料があるものとした。

合計 54,167円
家賃 52,000円
更新料 月当たり 2,167円

3.水道・光熱費の算定

 水道・光熱費の算定は、総務省「平成16年全国消費実態調査」を用いた。2人以上世帯の場合には、「世帯類型別支出」を、単身世帯の場合には、「男女別、年齢階級別支出」を用いている。

合計 6,552円
電気代 3,070円
ガス代 2,125円
他の光熱 80円
上下水道代 1,277円

4.家具・家事用品の算定

 家具・家事用品については、持ち物財調査によって算定したが、2人以上の世帯については、居住空間も2Kから3K程度と比較的広くなり、その持ち物は同じであるとした。ただし、その数量は世帯人員によって異なる。したがって、2人以上の世帯については、その持ち物の保有率は2人以上世帯として集計した結果を用いている。
 単身世帯については、若年の場合には、まだ所帯をもたず、1Kといった狭いアパートであるため、持ち物は実際にも少ないのが現状である。そのため、若年単身の場合には、それだけで集計しその結果を用いた。他方、高齢単身の場合には、同じく1Kの狭いアパートを想定しているが、若年者とは異なり、長年の生活の積み重ねの結果として、大型の持ち物は居住空間の狭さのため制限されるが、その他の持ち物の量は比較的多くなっているものと考え、それ独自に集計しその結果に基づいて算定した。

合計 3,881円

a.家庭用耐久消費財  月額 1,941円

 家事用耐久財

品目 価格 耐用年数 消費量 月価格 備考
自動炊飯器
電気冷蔵庫
電気掃除機
電気洗濯機
電子レンジ
ガステーブル
3,500
17,000
10,000
25,000
8,000
20,000
6年
6年
6年
6年
6年
6年






49
236
139
347
111
278
3.5合炊
100〜250リットル
小計 1,160

冷暖房用機器

品目 価格 耐用年数 消費量 月価格 備考

ルームエアコン
電気こたつ

46,000
8,000

6年
6年


639
111

6畳用
小計 750

一般家具

品目 価格 耐用年数 消費量 月価格 備考

スチール棚
食卓用テーブル

3,000
2,500

15年
15年


17
14

小計 31

b.室内装備品  月額 177円

品目 価格 耐用年数 消費量 月価格 備考

目覚まし時計
照明器具
カーテン
こたつ布団・カバー

810
2,780
3,400
4,980

8年
8年
5年
5年




8
29
57
83



1.8m×1.8m
小計 177

c.寝具類    月額 593円

品目 価格 耐用年数 消費量 月価格 備考

敷きふとん
掛けふとん
タオルケット
毛布
まくら
シーツ
ふとんカバー
まくらカバー

4,900
3,000
1,900
3,000
1,500
1,000
1,900
500

5年
5年
3年
3年
3年
2年
2年
2年








82
50
53
83
42
83
58
42

小計 593

d.家事雑貨  月額 627円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
飯茶碗
湯飲み茶碗
コーヒー・紅茶茶碗
どんぶり
吸い物茶碗
盛り皿・盛り鉢
小皿
コップ
スプーン
フォーク
中鍋
フライパン
やかん
包丁
まな板
たわし・スポンジ
はし
しゃもじ
ふきん
フライ返し
干し物さお
タオル
バスタオル
電球
蛍光灯
ドライバー
390
390
390
590
390
790
380
300
240
240
1,380
980
1,780
1,000
480
100
190
290
120
100
780
90
580
80
480
148
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
1年
5年
5年
1年
1年
5年
1年
1年
1年
2年
15年
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
1
1
1
1
1
1
2
1
1
1
1
5
2
1
1
1
33
33
33
49
33
66
32
25
8
8
23
16
30
17
8
8
6
5
10
8
13
38
97
7
20
1
60W
30型

小計 627

e.家庭用消耗品  月額 543円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ポリ袋
ラップ
ティッシュペーパー
トイレットペーパー
台所用洗剤
トイレ用洗剤
洗濯用洗剤
298
68
298
278
145
198
198
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
48
6
36
18
6
6
6
24
34
179
35
73
99
99
50枚

5個
12ロール
400CC

粉末 1.1K
小計

543

6.被服および履物の算定

 被服および履物については、持ち物財調査に基づいてい算定した。現役労働者2人以上世帯の場合、成人については、子どもを除いて、基本的には持ち物は同じであると考えた。したがって、2人以上世帯で集計してその結果を用いて算定している。子どもや学生については、夫婦と子ども世帯の集計結果に基づいて算定した。
 若年単身世帯と退職後の高齢単身世帯、高齢夫婦のみ世帯の場合には、被服や履物にやや違いがみられるものとして、それぞれ独自に集計しその結果に基づいて算定した。
 数量については、少ない方から数えて合計3割の人が保有する数を算定基準とした。

被服 6,235円
履物 846円
洗濯代 467円
合計 7,548円
被服 6,235円

洋服

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
礼服*
背広*
オーバーコート*
ジャケット*
替ズボン
ジャンパー*
29,000
29,000
24,150
16,000
2,950
10,000
10年
4年
4年
4年
4年
 4年
1
3
1
2
3
2
242
1,812
503
667
184
417






小計

3,825

シャツ・セーター類

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ワイシャツ
長袖シャツ
半袖シャツ
ポロシャツ
セーター・カーデガン
3,200
1,000
1,000
1,000
3,990
2年
2年
2年
2年
2年
4
3
3
2
2
533
125
125
83
333





小計

1,199

下着

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
シャツ(合・冬)
シャツ(夏)
Tシャツ
ジャージ
トレーナー
パンツ・ブリーフ
400
400
500
1,500
1,000
500
2年
2年
2年
2年
2年
2年
5
5
10
1
2
10
83
83
208
63
83
208






小計

728

他の被服

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
靴下
ネクタイ*
マフラー*
ベルト・バンド
250
3,000
2,990
1,900
2年
4年
4年
5年
12
3
1
2
125
233
62
63




小計

483

履物 846円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
靴*
運動靴・スニーカー
サンダル
7,000
2,900
500
2年
2年
2年
2
2
1
583
242
21



小計

846

洗濯代

 スーツ3着分とオーバーコート1着分を想定した。
 1着1,400円*4/12=月額 467円

7.保健医療費の算定

 算定方法は、前記の通りである。

合計 2,465円
医薬品 603円
健康保持用摂取品 141円
保健医療用品・器具 792円
保健医療サービス 929円

8.交通・通信費の算定

 算定方法は、前記の通りである。

合計 18,214円
交通 9,073円
通信 9,141円

9.教養娯楽費の算定

 娯楽用耐久財及び書籍・他の印刷物については、持ち物財調査による若年単身世帯の保有率を用いて算定した。
 教養娯楽サービスについては、生活実態調査による若年単身世帯の集計結果に基づいて算定した。それによると、日帰り旅行については、7割弱の人が、「なし」と答えていた。しかし、後でみる休日や余暇の過ごし方では、第3位に「日帰り旅行」が入っていた。このことから推測されるのは、月何回かという問に対して「なし」と答えたが、年にすれば何回かの日帰り旅行をしている可能性が高いことになる。したがって、日帰り旅行を、年2回と想定した。また、その費用としては、最も多かったのが「1万〜1万5,000未満」の41.3%、次いで「5,000〜1万円未満」の25.4%、「5,000円未満」の12.7%であった。その費用としては最低に近い、1回5,000円とした。
 1泊以上の旅行については、年に「なし」の26.6%が最も多いのであるが、それ以外では、2回が20.3%、1回が17.6%、3回が14.9%、4回が6.8%の順になっていた。また、5回以上が12.8%である。半数以上が1回から3回に集中していた。この結果から、年2回の1泊旅行を想定した。その費用については、最も多いのが「2万5,000円から5万円未満」で40.6%、次いで「1万〜2万5,000円未満」の24.4%、「5万〜7万5,000円未満」の19.4%と続いていた。この結果から、1回の費用として、3万円を想定した。
 また、休日や余暇の過ごし方(複数回答)として、最も多いのが「自宅での休養」で77.9%、次いで「友人や知人との交際」の50.9%、「ショッピング」34.2%、「日帰り旅行」の20.7%、「映画などの鑑賞」の18.5%、「読書」の16.2%、「スポーツなど体力づくり」の15.8%、「社会活動」の8.6%などと続いていた。その他、園芸・野菜づくり、けいこ事、その他趣味を合計すると16.3%となる。これらのことから、上記の旅行を除いて、映画・観劇・音楽・絵画やスポーツなどの鑑賞を恋人や友人などと一緒に月2回とし、その費用を1回2,000円とした。

合計 18,273円

a.娯楽用耐久財

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
カラーテレビ
パソコン
59,700
80,000
5年
4年
1
1
995
1,667
20インチ

小計

2,662

b.書籍・他の印刷物

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
日刊新聞
単行本
3,850
1,000


月1紙
年6冊
3,850
500


小計

4,350

c.教養娯楽用品

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
USBフラッシュメモリー 1,000

年1本 83

小計

83

d.教養娯楽サービス

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
1泊以上旅行
日帰り旅行
レジャー・スポーツ
NHK受信料
30,000
5,000
2,000
1,345




年2回
年2回
月2回

5,000
833
4,000
1,345




小計

11,178

10.理美容費の算定

合計 2,706円

a.理美容用品 706円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ヘアードライヤー
歯ブラシ
ヘアブラシ
かみそり
化粧石鹸
シャンプー
ヘアリンス
ボディシャンプー
歯磨き
980
98
300
50
66
298
298
285
141
 6年
1年
3年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1
3
1
36
6
6
6
6
3
14
25
8
150
33
149
149
143
35




1個



100g
小計

706

b.理美容サービス  月 2,000円

11.身の回り用品の算定

身の回り用品 合計 569円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考

旅行用カバン
ショルダーバック
リュックサック
財布*
腕時計*
帽子
ハンカチ
1,000
2,900
3,000
1,500
2,990
6,800
1,500
315
  2年
  5年
  5年
  5年
  5年
 10年
  2年
  1年
2
1
1
1
1
1
2
5
83
48
50
25
50
57
125
131








小計

569

12.交際費・その他の算定

(1)「20歳代単身世帯モデル」

 生活実態調査の結果をみると、第1に、親戚などの結婚式・お葬式などに参加しているかとの問に対し、最も多いのが「ほとんど参加」の61.7%、次いで「最近ほとんどよばれない」の16.2%、「他の費目を節約して参加」の12.6%と続いていた。その回数は、最も多いのが年2回で33.9%、次いで1回の26.1%、3回の17.6%、4回の9.7%、5回以上の7.3%と続いている。この結果から、年2回の結婚式やお葬式・法事などへの参加を想定した。その費用は、1回3万円とした。
 第2に、見舞金やお年玉・その他の贈り物をあげているか、という問に対しては、最も多いのが「機会があるごとにあげている」で54.5%、次いで「最近上げる機会がない」の15.8%、「あげないことにしている」の13.1%と続いている。この結果から、お見舞い金やお年玉などを年4回として1回5,000円と想定した。
 第3に、お中元やお歳暮については、最も多い回答は「贈らないことにしている」の59.9%で、次いで「経済的に無理」の12.2%、「毎年決まって贈っている」の7.7%と続いていた。このことから、若年単身の場合には、お中元やお歳暮を贈る習慣がないものと判断される。調査の結果は、年齢階層によってかなりの差がみられた。
 第4に、自治会費などの負担費として、年間3,600円を想定した。生活実態調査では、近所づきあいがほとんどないことが分かる。ほとんど顔を合わせないかあいさつ程度である。実際には、自治会費も払っていない可能性が高いが、地域のお祭りや運動会などへの参加はないものとしても、自治会費を負担するのは、地域住民の義務であろうと考えた。
 第5に、住宅関係費として、共益費は、さいたま市周辺の賃貸住宅情報誌による調査では、3,000円が最も多かった。このことから、共益費を月3,000円とした。
 第6に、同窓会、新年会、忘年会を年3回とし、1回5,000円の参加費として算定した。
 第7に、労働組合費として月3,000円を想定した。
 第8に、その他会費として、年間3,000円を想定している。

交際費・その他 月額 14,467円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
冠婚葬祭贈与金
見舞金・お年玉など贈与金
住宅関係負担費
自治会費等
労働組合費
新年会・忘年会等参加費
その他会費
30,000
5,000
3,000
3,600
3,000
5,000
3,000







年2回
 年4軒
  月
   年
 月1回
 年3回
  年
5,000
1,667
3,000
300
3,000
1,250
250







小計

14,467

13.こづかいの算定

(1)「20歳代単身世帯モデル」

 月  6,000円

以上

III 費目別にみた最低生計費試算「30歳代母親と未婚子1人世帯モデル」

 30歳代母親と未婚子1人世帯モデルの「最低生計費」は、月額35万512円(税込み)となった。その内訳は、消費支出が27万2,044円、非消費支出(税金・保険料)5万1,468円、予備費2万7,000円である。年額(税込み)にして4,206,144円となる(小数点以下は四捨五入)。
 以下、費目別に算定の内容をみていく。

1.食費の算定

38歳女性  1日当たり 2,300kカロリー  月当たり 69,000kカロリー
13歳女性 2,300kカロリー  月当たり 69,000kカロリー
4,600kカロリー  月当たり 138,000kカロリー

* 母親については、常勤の仕事と家事・育児を両立させていることを考慮して、活動レベルIIIとした。

表8−1.38歳、女性、身体活動レベルIII、4つの栄養群別、必要な食品構成と金額

第1群 第2群
乳・乳製品 魚介・肉 豆・豆製品
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
250g 66.5円 50g 11.1円 100g 181.2 100g 54.1円
第3群
野菜・海草 いも類 果物
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
350g 149円 100g 24.3円 200g 74.3円
第4群
穀類 砂糖 油脂
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
320g 145.5円 10g 1.7円 25g 8.6円

 1日エネルギー必要量の90%とその他の栄養必要量を満たし、それに嗜好品を加えた金額は、 

2,070kカロリー 716.3円
嗜好品・230kカロリー 156.9円
合計 873.2円

 従って、1ヶ月、すべて家で食事をする場合には、873.2円*30日=26,196円となる。

 友人などとの会食は、次の通り算定した。

会食 1回 定食(刺身天ぷら膳)とビール中びん2本
 986kカロリー+390kカロリー=1,376kカロリー
月2回 2,752kカロリー 5,000円

 従って、家での食事、昼食・外食、会食の内訳は次のようになる。

家での食事 66,248kカロリー 25,151円×1.026=25,805円
会食 2,752kカロリー 5,000円
廃棄率(5%) 3,450kカロリー 1,344円
合計 79,500kカロリー 32,149円

表8−2.13歳、女性、身体活動レベルII、4つの栄養群別、必要な食品構成と金額 

第1群 第2群
乳・乳製品 魚介・肉 豆・豆製品
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
400g 106.4円 50g 11.1円 120g 155.3円 80g 43.3円
第3群
野菜・海草 いも類 果物
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
350g 149.0円 100g 24.3円 200g 74.3円
第4群
穀類 砂糖 油脂
必要量 金額 必要量 金額 必要量 金額
320g 145.5円 10g 1.7円 20g 6.9円

 1日エネルギー必要量の90%とその他の栄養必要量を満たし、それに嗜好品を加えた金額は、
 

2,070kカロリー 717.8円
嗜好品・230kカロリー 156.9円
合計 874.7円

 従って、1ヶ月、すべて家で食事とした場合
 874.7円*30日=26,241円×1.026=26,923円

ただし、学校給食と会食を次のように想定した。

  学校給食費

    年間197日 月額 4,000円
    年間カロリー 650kカロリー×197日=128,050kカロリー
    月平均カロリー 128,050/12か月=10,671kカロリー

  会食 1回 ハンバーグステーキランチ
    712kカロリー 829円

 従って、家での食事、外食、会食の内訳は次のようになる。

家での食事 57,617kカロリー 22,481円
給食 10,671kカロリー 4,000円
会食 712kカロリー 829円
廃棄率(5%) 3,450kカロリー 1,346円
合計 72,450kカロリー 28,656円

以上、家族2人それぞれの食費を算定したが、それを合計した世帯全体の食費は、以下の通りである。

家での食事 123,865kカロリー 48,286円
給食 10,671kカロリー 4,000円
会食 3,464kカロリー 5,829円
廃棄率(5%) 6,900kカロリー 2,690円
合計 144,900kカロリー 60,805円

2.住居費の算定

 生活実態調査では、母子世帯での家賃で最も多かったのが7万円台で21.9%、次いで6万円台の9.4%、8万円台の9.4%、10万〜15万円未満の9.4%などと続いていた。7万円台を中心とした分布していることが分かる。これを参考にしながら、さいたま市内及びその周辺での民間賃貸アパートについて住宅情報誌を用いて調査を行った。調査の結果では、ファミリー用住宅として、30m2前後の民間賃貸アパート・マンションで、京浜東北線および埼京線沿線では家賃が5.8万円から6.8万円に分布し、平均6.2万円であった。これらの事実から、家賃は調査した中で最低価格であった5.8万円とした。
 また、更新期間については、生活実態調査によると、「ない」と答えた人は25.4%、2年ごとの更新は55.6%、1年ごとは1.6%に過ぎなかった。ないと答えた人も比較的多かったが、2年ごとの更新が最も多いことから、2年ごとの更新があるものとした。その額は、1ヶ月分の家賃に相当する更新料があるものとした。

合計 60,417円
家賃 58,000円
更新料 月当たり 2,417円

3.水道・光熱費の算定

 水道・光熱費の算定は、総務省「平成16年全国消費実態調査」を用いた。2人以上世帯の場合には、「世帯類型別支出」を、単身世帯の場合には、「男女別、年齢階級別支出」を用いている。

合計 11,113円
電気代 4,255円
ガス代 3,741円
他の光熱 250円
上下水道代 2,867円

4.家具・家事用品の算定

 家具・家事用品については、持ち物財調査によって算定したが、2人以上の世帯については、居住空間も2Kから3K程度と比較的広くなり、その持ち物は同じであるとした。ただし、その数量は世帯人員によって異なる。したがって、2人以上の世帯については、その持ち物の保有率は2人以上世帯として集計した結果を用いている。

合計 9,327円

a.家庭用耐久消費財  月額 3,009円

家事用耐久財

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
自動炊飯器
電気冷蔵庫
電気掃除機
電気洗濯機
電子レンジ
ガステーブル
トースター
電気アイロン
ホットプレート
3,500
48,000
10,000
38,000
8,000
20,000
2,780
3,200
2,880
  6年
  6年
  6年
  6年
  6年
  6年
  6年
  6年
  6年
1
1
1
1
1
1
1
1
1
49
667
139
528
111
278
39
44
40
3.5合炊き








小計

1,895

冷暖房用機器

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ルームエアコン
電気こたつ
扇風機
46,000
8,000
1,800
6年
6年
6年
1
1
1
639
111
25
6畳用


小計

775

一般家具

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
整理ダンス
洋服ダンス
腰掛け机
本箱・本棚
食卓用テーブル
食器戸棚
10,000
19,800
7,800
4,200
2,500
16,800
 15年
 15年
 15年
 15年
 15年
 15年
1
1
1
1
1
1
56
110
43
23
14
93





小計

339

b.室内装備品  月額 397

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
掛け時計
目覚まし時計
照明器具
カーテン
こたつ布団・カバー
座布団
花瓶
780
810
2,780
3,400
4,980
2,000
800
8年
8年
8年
5年
5年
5年
5年
1
1
2
2
1
3
2
8
8
58
113
83
100
27



1.8m×1.8m



小計

397

c.寝具類    月額 1,435円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
敷きふとん
掛けふとん
タオルケット
毛布
まくら
シーツ
ふとんカバー
まくらカバー
4,900
3,000
1,900
3,000
1,500
1,000
1,900
500
5年
5年
3年
3年
3年
2年
2年
2年
3
3
3
3
3
5
3
3
245
150
158
250
125
208
237
62








小計

1,435

d.家事雑貨  月額 2,751円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
飯茶碗
湯飲み茶碗
コーヒー・紅茶茶碗
どんぶり
吸い物茶碗
盛り皿・盛り鉢
スープ皿
パン・ケーキ皿
果物用ガラス皿
グラタン皿
盛り皿(和皿)
中皿
小皿
さしみ皿
大鉢
中鉢
小鉢
角皿
コップ
とっくり
さかずき
スプーン
フォーク
ナイフ
水筒
魔法瓶
菓子ばち
重箱
茶筒
急須
砂糖入れ
しょうゆ差し
弁当箱
タッパー

大鍋
中鍋
小鍋
フライパン
土なべ
やかん
米びつ
洗いおけ
水切りざる・かご
ボール
台所用はかり
包丁
まな板
すり鉢・すりこぎ
たわし・スポンジ
おろし器
ふきん掛け
はし
しゃもじ
ふきん
フライ返し
あわたてき
干し物さお
ポリバケツ
くずかご
洗濯用バケツ・かご
ホース
タオル
バスタオル
電球
蛍光灯
裁縫箱
裁ちばさみ
アイロン台
スパナ
ドライバー
金づち
ペンチ
空気入れ
じょうろ
鉢・プランタン
玄関マット
表札
懐中電灯
傘だて
バスマット
洗面器
390
390
390
590
390
790
480
280
800
180
790
390
380
390
560
380
280
160
300
420
300
240
240
350
480
2,580
980
3,000
500
750
200
100
200
100
600
2,100
1,380
1,100
980
480
1,780
1,300
400
680
680
980
1,000
480
830
100
480
600
190
290
120
100
380
780
780
480
480
400
90
580
80
480
880
700
2,000
400
148
200
400
900
580
420
2,800
400
280
1,200
900
200
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
 2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
2年
5年
5年
5年
5年
5年
 5年
5年
5年
5年
2年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
1年
5年
5年
5年
5年
1年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
5年
1年
1年
1年
2年
5年
5年
5年
15年
15年
15年
15年
 5年
 5年
 5年
 5年
 5年
 5年
 5年
 5年
 5年
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
6
2
4
4
4
4
1
1
1
1
1
1
1
1
2
5
2
1
1
1
1
2
1
1
1
4
2
1
2
1
1
1
1
1
6
1
4
1
1
1
1
2
1
1
8
4
1
2
1
1
1
1
1
1
1
1
1
4
1
1
2
1
1
1
65
65
65
98
65
132
80
47
133
30
132
65
63
65
93
63
47
27
75
35
50
16
16
23
8
43
16
50
8
31
3
2
7
8
20
35
23
18
16
40
30
22
7
45
23
16
33
8
14
8
8
10
19
5
40
2
6
13
13
16
8
7
60
193
7
40
15
12
33
2
1
1
2
15
10
28
47
7
9
20
15
3
































































60W
30型
















小計

2,751

e.家庭用消耗品  月額 1,735円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ポリ袋
ラップ
ティッシュペーパー
トイレットペーパー
台所用洗剤
住宅用洗剤
トイレ用洗剤
洗濯用洗剤
漂白剤
トイレ芳香剤
298
68
298
278
145
200
198
198
380
198
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
96
24
48
48
12
12
12
12
12
6
48
136
238
93
145
200
198
198
380
99
50枚

5個
12ロール
400CC


粉末 1.1K


小計

1,735

6.被服および履物の算定

 被服および履物については、持ち物財調査に基づいてい算定した。現役労働者2人以上世帯の場合、成人については、子どもを除いて、基本的には持ち物は同じであると考えた。したがって、2人以上世帯で集計してその結果を用いて算定している。子どもや学生については、夫婦と子ども世帯の集計結果に基づいて算定した。

被服 10,916円
履物 1,230円
洗濯代 817円
合計 12,963円

女性・被服 計 7,545円

女性・和服

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ゆかた*
25,000
4年
1
521

小計

521

女性・洋服

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
アンサンブル*
礼服*
ワンピース*
オーバーコート*
ジャケット*
スカート
スラックス
ジャンパー
30,000
40,000
7,000
25,000
15,000
2,900
1,900
3,000
4年
 8年
4年
 5年
5年
3年
 3年
 4年
2
1
2
2
3
5
5
2
1,250
417
292
417
750
403
264
125








小計

3,918

女性・シャツ・セーター類

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ブラウス
Tシャツ・ポロシャツ
長袖・半袖シャツ
セーター・カーデガン
1,500
1,000
1,990
1,990
2年
2年
2年
3年
4
10
5
5
250
417
415
276




小計

1,358

女性・下着

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
スリップ・キャミソール
パンティー
ブラジャー
ガードル
シャツ・肌着
パジャマ
ジャージ
トレーナー
1,700
300
700
1,540
300
1,900
1,500
1,000
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
2年
3
10
5
3
5
3
2
2
212
125
146
192
63
237
125
83








小計

1,183

女性・他の被服

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
パンティストッキング
ソックス
スカーフ*
手袋
ベルト
エプロン
160
300
1,990
1,000
1,990
1,000
1年
2年
5年
2年
5年
2年
5
10
3
2
2
3
67
125
99
83
66
125






小計

565

女性・履物 981円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
靴・ブーツ*
運動靴・スニーカー
サンダル
スリッパ
3,990
2,990
500
300
2年
2年
2年
1年
4
2
2
1
665
249
42
25




小計

981

子ども・被服 計 3,371円
子ども・洋服

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
オーバーコート*
ジャンパー*
パーカー
Tシャツ
スカート*
ズボン・Gパン*
ショートパンツ
29,800
2,900
1,900
750
2,000
2,900
1,000
 2年
 2年
 2年
 2年
 2年
 2年
 2年
1
2
2
5
2
4
2
1,242
242
158
156
167
483
83







小計

2,531

子ども・シャツ・セーター類

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
セーター・カーディガン
1,900
2年
3
237

小計

237

子ども・下着

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
シャツ・肌着
パンツ
パジャマ(夏用)
パジャマ(冬用)
ジャージ
トレーナー
250
250
1,000
980
1,500
1,000
2年
2年
2年
2年
2年
2年
5
8
2
2
2
2
52
83
83
82
125
83






小計

508

子ども・他の被服

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ソックス
ベルト
250
710
2年
5年
8
1
83
12


小計

95

子ども・履物 249円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
運動靴・スニーカー* 1,990 2年 249
小計

249

洗濯代

オーバーコート、アンサンブル、ワンピース7着分を想定した。

1着1,400円*7/12=月額 817円

7.保健医療費の算定

 算定方法は、前記の通りである。

合計 4,090円
医薬品 963円
健康保持用摂取品 209円
保健医療用品・器具 1,142円
保健医療サービス 1,776円

8.交通・通信費の算定

 算定方法は、前記の通りである。

合計 21,957円
交通 12,073円
通信 9,884円

9.教育費

 子どもの教育費については、文科省平成18年度「子どもの学習費調査」に基づいて、試算した。この調査の結果、支出率が7割を超える費目について、その支出者平均額を計上した。それは、小学生の場合には、学校教育費、学校外活動費として家庭内学習費、スポーツ・リクリエーション活動、教養・その他が含まれる。中学1年の場合には、学校教育費、学校外教育費として家庭内学習費が含まれる。

表9−1.公立小学校4年生「子どもの学習費調査」による学習費総額とその内訳、

 ただし、支出額は支出者平均額

学習費総額 320,000円
内訳 学校教育費 42,000円 最低生計費に計上する
学校外活動費 238,000円
補助学習費 107,000円
家庭内学習費 19,000円 最低生計費に計上する
家庭教師費等 36,000円 同 計上せず
学習塾費 152,000円 同 計上せず
その他 5,000円 同 計上せず
その他の学校外活動費 147,000円
体験・地域活動 18,000円 同 計上せず
芸術文化活動 84,000円 同 計上せず
スポ・レク活動 67,000円 同 計上する
教養・その他 42,000円 同 計上する
学校給食費 41,000円 食費に計上

最低生計費の計上する小学校4年生の 教育費 170,000円 月当たり 14,167円
 学校教育費 42,000円 月当たり  3,500円
学校外教育費 128,000円 月当たり 10,667円

表9−2.公立中学校2年生「子どもの学習費調査」による学習費総額とその内訳

 ただし、支出額は支出者平均額

学習費総額 479,000円
内訳 学校教育費 188,000円 最低生計費に計上する
学校外活動費 258,000円
補助学習費 183,000円
家庭内学習費 34,000円 最低生計費に計上する
家庭教師費等 66,000円 同 計上せず
学習塾費 180,000円
(120,000円) 同 計上する
その他 8,000円 同 計上せず
その他の学校外活動費 94,000円
体験・地域活動 16,000円 同 計上せず
芸術文化活動 82,000円 同 計上せず
スポ・レク活動 54,000円 同 計上せず
教養・その他 26,000円 同 計上せず
学校給食費 42,000円 食費に計上

最低生計費の計上する中学校1年生の 教育費 342,000円 月当たり 28,500円
 学校教育費 188,000円 月当たり 15,667円
学校外教育費 154,000円 月当たり 12,833円

表9−3.公立高学校1年生「子どもの学習費調査」による学習費総額とその内訳

 ただし、支出額は支出者平均額

学習費総額 592,000円
内訳 学校教育費 444,000円 最低生計費に計上する
学校外活動費 162,000円
補助学習費 129,000円
家庭内学習費 37,000円 最低生計費に計上する
家庭教師費等 100,000円 同 計上せず
学習塾費 172,000円 同 計上せず
その他 10,000円 同 計上せず
その他の学校外活動費 53,000円
体験・地域活動 25,000円 同 計上せず
芸術文化活動 42,000円 同 計上せず
スポ・レク活動 25,000円 同 計上せず
教養・その他 24,000円 同 計上せず

最低生計費の計上する高学校1年生の 教育費 481,000円 月当たり 40,083円
  学校教育費 444,000円 月当たり 37,000円
学校外教育費 37,000円 月当たり  3,083円

表9−4.日本学生支援機構「学生生活費調査」による教育費総額とその内訳

 ただし、自宅通いで、私立大学の学生

教育費総額 1,203,100円
内訳 授業料 887,400円
その他学校納付金 218,300円
修学費 52,800円
課外活動費 44,600円

最低生計費に計上する大学生の教育費 教育費総額 1,203,100円 月当たり 100,258円
  学校納付金 1,105,700円 月当たり  92,142円
修学・課外活動費 97,400円 月当たり   8,116円

 *修学・課外活動費については、自分のアルバイト代より賄うものとした。

「30歳代母親と子ども1人世帯モデル」

学校教育費 15,667円
学校外教育費 12,833円
教育費 合計 月 28,500円

10.教養娯楽費の算定

 娯楽用耐久財及び書籍・他の印刷物については、持ち物財調査による、2人以上世帯の集計結果に基づいて算定した。
 教養娯楽サービスについては、生活実態調査による母親と子ども世帯の集計結果に基づいている。日帰り旅行については、76.3%の人が、「なし」と答えていた。しかし、後でみる休日や余暇の過ごし方では、第4位に「日帰り旅行」が入っていた。上記と同様の理由で、年にすれば何回かの日帰り旅行をしている可能性が高いことになる。したがって、日帰り旅行を、年2回と想定した。また、その費用としては、最も多かったのが「1万〜1万5,000未満」の64.7%、次いで、「5,000〜1万円未満」の23.5%であった。問題は、日帰り旅行を何人で行くかということである。1人で団体に参加する場合もあるだろうし、家族揃ってで行く場合考えられる。それによって費用も異なってくる。ここでは、家族揃って行楽に行くこととして、その費用を1回1人5,000円とした。
 1泊以上の旅行については、年に「なし」の46.3%が最も多いのであるが、それ以外では、1回が20.0%、2回が18.8%、3回以上が12.6%である。この結果から、年2回の1泊旅行を想定した。その費用については、最も多いのが「2万5,000円から5万円未満」で41.5%、次いで「1万〜2万5,000円未満」の22.0%、「5万〜7万5,000円未満」の14.6%と続いていた。また、10万円以上を合計すると12.2%であった。前記の日帰り旅行と同様に、何人で行くかによって費用は異なるが、家族揃っての旅行を想定すると、その費用は、大人は1回1人3万円とした。
 また、休日や余暇の過ごし方(複数回答)として、最も多いのが「自宅での休養」で67.7%、次いで「友人や知人との交際」の27.5%、「家事・育児」の25.0%、「日帰り旅行」の18.8%、「ショッピング」18.8%、「社会活動」の17.5%、「スポーツなど体力づくり」の15.0%、「園芸・野菜作り」の11.3%、「映画などの鑑賞」の11.3%、「読書」10.0などと続いていた。その他、けいこ事、その他の趣味・啓発を合計すると8.8%となる。これらのことから、上記の旅行を除いて、映画・観劇・音楽・絵画やスポーツなどの鑑賞を月1回とし、その費用を1回1人2,000円とした。

合計 25,785円

a.娯楽用耐久財

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
カラーテレビ
ラジカセ
ビデオデッキ
カメラ
プリンター
パソコン
90,000
3,980
15,400
27,000
21,000
80,000
5年
 5年
 5年
 5年
 5年
 4年
1
1
1
1
1
1
1,500
66
257
450
350
1,667
26インチ





小計



4,290

b.書籍・他の印刷物

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
日刊新聞
単行本
3,850
1,000


月1紙
年6冊
3,850
500


小計



4,350

c.教養娯楽用品

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ビデオカセット
USBフラッシュメモリー
200
1,000


年3本
年1本
50
83


小計



133

d.教養娯楽サービス

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
1泊以上旅行
日帰り旅行
レジャー・スポーツ
NHK受信料
60,000
10,000
4,000
1,345




年2回
年2回
月1回

10,000
1,667
4,000
1,345




小計



17,012

11.理美容費の算定

合計 6,884円

a.理美容用品 3,584円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
ヘアードライヤー
歯ブラシ
ヘアブラシ
かみそり
化粧石鹸
シャンプー
ヘアリンス
ボディシャンプー
歯磨き
化粧クリーム
化粧水
乳液
ファンデーション
口べき
980
98
300
50
66
298
298
285
141
1,000
700
700
500
700
 6年
1年
3年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1年
1
3
1
6
12
12
12
12
12
12
6
6
6
6
14
24
8
150
66
298
298
285
141
1,000
350
350
250
350




1個



100g





小計



3,584

b.理美容サービス  月 3,300円

11.身の回り用品の算定

身の回り用品合計 合計 1,136円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考

旅行用カバン
ショルダーバック(女性)
ハンドバック
ショッピングバック
リュックサック
財布(女性)*
腕時計(女性)*
指輪*
ブローチ
ネックレス*
イヤリング*
帽子
ハンカチ
1,000
2,900
3,000
3,990
1,900
1,500
2,990
6,800
5,000
1,800
2,000
1,500
1,500
315
  2年
5年
  5年
  5年
  5年
  5年
  5年
 10年
 10年
 10年
 10年
 10年
  2年
  1年
3
2
1
1
1
2
2
1
2
3
1
2
2
10
125
97
50
67
32
50
100
57
83
45
17
25
125
263














小計



1,136

13.交際費・その他の算定

 生活実態調査の母親と子ども1人世帯の集計結果をみると、第1に、親戚などの結婚式・お葬式などに参加しているかとの問に対し、最も多いのが「ほとんど参加」の61.3%、次いで「最近ほとんどよばれない」の22.6%、「他の費目を節約して参加」の9.7%と続いていた。その回数は、最も多いのが年1回で27.3%、次いで3回の22.7%、2回の18.2%、5回以上の13.6%と続いている。この結果から、年2回の結婚式やお葬式・法事などへの参加を想定した。その費用は、1回3万円とした。貸し衣装代、着付け代、パーマ代、旅費等を考慮すると、3万円では足りないであろうが、3回の内1回はお葬式への出席としてその費用を1万円程度とした。
 第2に、見舞金やお年玉・その他の贈り物をあげているか、という問に対しては、最も多いのが「機会があるごとにあげている」で54.8%、次いで「無理して上げている」の29.0%などと続いている。この結果から、お見舞い金やお年玉などを年4回として1回5,000円を想定した。
 第3に、お中元やお歳暮については、最も多い回答は「毎年決まって贈っている」の41.9%で、次いで「贈らないことにしている」の25.8%などと続いていた。贈ってくれる人だけや減らしている人も含め贈っている人の割合が、61.3%と6割を超えていた。このことから、贈ることを想定した。その軒数は、最も多いのが2軒の26.3%、次いで3軒の21.1%、1軒の10.5%、5軒の10.5%などと続いていた。また、6軒以上を合計すると26.4%であった。このことから、年間2軒にお中元とお歳暮を贈ることにした。その費用は、最も多いのが3、000円台で31.6%、次いで4,000円台の31.6%、5,000円台の15.8%、2,000円台の15.8%と続いていた。この結果から、1軒3,000円とした。
 第4に、自治会費などの負担費として、年間7,800円を想定した。自治会費、お祭りの寄付、赤い羽根の寄付、社会福祉協議会会費などをこれに含めた。
 第5に、住宅関係費として、共益費は、さいたま市周辺の賃貸住宅情報誌による調査では、3,000円が最も多かった。このことから、共益費を月3,000円とした。
 第6に、同窓会、新年会、忘年会を年3回、5,000円の参加費として算定した。
 第7に、労働組合費として月3,000円を想定した。
 第8に、その他会費として、年間3,000円を想定している。
 第9に、その他・信仰費として、お彼岸やお盆に際してのお墓参りを年3回想定した。お花代、お線香代、ロウソク代、お布施、行き帰りの交通費などを含め1回5,000円とした。

交際費・その他 月額 20,067円

品目
価格
耐用年数
消費量
月価格
備考
冠婚葬祭贈与金
お中元・お歳暮贈与金
見舞金・お年玉など贈与金
住宅関係負担費
自治会費等
労働組合費
新年会・忘年会等参加費
その他会費
お寺参り
30,000
3,000
5,000
3,000
7,800
3,000
5,000
3,000
5,000









年2回
 年4軒
 年4軒
  月
   年
 月1回
 年3回
  年
 年3回
5,000
1,000
1,667
3,000
650
3,000
1,250
250
1,250









小計



17,067

14.こづかいの算定

9,000円

以上