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【消費税増税の中止について】2013年9月議会の中庭次男議員の代表質問B

〈中庭議員質問〉
 次に消費税の来年4月から8%への増税に高橋市長は反対を表明する考えはないのか質問いたします。
 安倍首相は来年4月から消費税を予定どおり増税するかどうか、10月1日に最終判断するとしています。
 消費税を10%に増税すると全国で13兆5,000億円の史上最大の増税となります。国民一人あたり年間の増税額は10万5,000円、水戸市で年間282億円の増税となります。これは水戸市民が納める1年間の固定資産税の2倍にもなる大増税であり、実施されると市民の消費は大きく落ち込み、市内の中小零細企業の倒産が相次ぎ、水戸市の税収も大きく落ち込んでしまいます。
 1997年の橋本内閣の時にも3%の消費税を5%に増税したため、不況となり、税収も大きく落ち込んだことは歴史の事実です。今年8月に行われた世論調査でも増税に賛成は日経新聞で17%、毎日新聞で21%、共同通信でも22%と2割台にとどまっています。一方、毎日新聞は増税先送りと段階的引き上げが51%、現状維持が25%と予定通り実施に76%が反対しています。日経新聞でも予定通り実施反対が79%、共同通信74%と国民の圧倒的多数は増税反対を主張しています。
 安倍内閣の内閣官房参与の浜田宏一氏は増税したら「デフレ脱却を阻害する」と主張、また内閣官房参与の本田悦郎氏も「予定どおり増税すべきではない」とも主張しています。 
 国民の所得は厚生労働省が最近発表した「毎月勤労統計調査」によっても今年7月までの賃金は14カ月連続して下がりつづけています。アベノミクスで利益をあげているのは一部の富裕層で、労働者の賃金は下がり続けていることは、政府の統計からも明らかであります。
またこの15年間、労働者の賃金は減り続け、1997年と比べても年間70万円も下がっています。消費税は低所得ほど税金が重い、最悪の不公平税制であり、弱いものいじめの福祉破壊税であります。
国の財源を確保するためには、大企業や一部の大金持ちにたいする特権的な減税をやめ、無駄な公共事業を中止し、大企業がもっている260兆円を活用して労働者の賃金を引き上げ、ひいては税収をふやすことであります。
 高橋市長は、政府に対し市民の暮らしを守る立場から消費税増税はやめることを強く申し入れる考えはないのかお伺いいたします。

〈市長答弁〉
 次に,来年4月からの消費税増税についてお答えいたします。
 消費税増税の実施につきましては,経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から経済状況等を総合的に勘案したうえで,決定されることとなっております。
国内の経済状況について,2013年4月から6月期の実質国内総生産の成長率は0.9パーセント,年率換算で3.8パーセントとなり,昨年12月の安倍政権誕生以降プラス成長を続け,内閣府は,「景気が改善の局面にある」との判断を発表しました。  
一方,一部の企業では,「賃金を引き上げた」と報じられていますが,日常生活において経済の回復を実感できるまでには至っていないという声が多く聞かれる状況にあります。
さらに,消費税の増税により,景気の腰折れも懸念されております。
 国際社会においては,日本の財政再建,経済の安定化のために,消費税増税は不可欠との意見もあり,増税の実施が先送りされた場合,日本は,国際的信用を損なう可能性があると考えられております。
 また,年金,医療,介護,少子化などの社会保障サービスについて,将来にわたって安心で希望が持てる持続可能な制度の構築も待ったなしの状況であり,将来世代に負担を先送りするわけには参りません。そのためにも,今,財源を確保する必要があります。
このような状況を踏まえ,私は,消費税増税に伴う景気下支え策と徹底した行財政改革を行うこととしたうえで,社会保障経費に充当する消費税の増税は,必要であると考えております。しかし,その実施時期及び方法については,国民の視点に立ち,説明責任を果たしながら,慎重かつ適正に判断されるものと考えております。

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