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生活保護改悪について 2013年6月議会の中庭次男議員の一般質問と答弁 

〔中庭議員の質問〕
 生活保護の改悪についてお伺いいたします。
安倍内閣は今度の国会に生活保護法改悪法案を提出しました。63年ぶりの大改悪であり、憲法第25条で保障された,文化的で最低限度の生活を保障する生存権を奪うものであります。今回の改悪の特徴は
 第1にこれまでは口頭でも生活保護の申請ができたのを今後は申請書に書類の添付を義務付け、必要な書類が添付されなければ申請書を受け付けないとしました。これは窓口で申請を受け付けない「水際作戦」を合法化するものであります。「特別な事情がある場合は、この限りではない」との修正が付け加えられましたが、特別な事情かどうかを判断するのは市町村であり、なんの歯止めにもなりません。今回の改悪は申請権の侵害となります。市の見解をお伺いいたします。
 第2に生活保護の捕捉率、すなわち生活保護を利用できる状況であっても実際、利用している人は日本では約2割であり、5人に1人にすぎません。ドイツ、フランス、イギリスでは捕捉率が90%近くになっております。
 大阪市北区で今年5月24日、28歳の女性と3歳の子どもが餓死しているのが発見されました。女性の通帳には数十円しかなく、部屋には「食べさせられずにごめんね」と書いたメモが残されておりました。今回の法改悪で申請が困難になり、餓死者、孤独死、自殺をさらに増やすことになると考えないのかお伺いいたします。
 第3に生活保護利用者の親、兄弟、子どもなど扶養義務者の資産、収入を調査する権限を福祉事務所に与え、本人の同意なしに、銀行、信託会社、雇用主に調査できるようにします。本人が知らない間に貯金、給料などが調べられ、扶養が強要されます。応じないと家庭裁判所に訴えられることもあります。これは親族関係を悪化させ、貧困の連鎖を広げることになり、保護申請をためらわせことになりますが見解をお伺いいたします。
 第4に水戸市では昨年4月から警察官OBを含む職員を2名採用し、市内在住の親、兄弟に仕送りできなかと訪問しています。そのための扶養台帳も作成しています。今年4月中旬に突然、市内の30歳代の女性の嫁ぎ先に水戸市の職員が訪問し、「生活保護受給者の父親に仕送りができないか」とせまりました。今回の訪問は実家の父親の同意もなく、嫁ぎ先の家族関係を悪化させました。現在行っている扶養義務の強要は中止する考えはないのか。また市が作成した扶養台帳の件数と訪問した件数は何件なのかお答えください。
 第5に水戸市では2011年度、1,850件の生活保護の相談がありましたが、申請できたのはその4割の784件でした。なぜ4割しか申請できなかったのか、昨年度の相談件数と申請件数についてお答えください。
 第6に70歳代の夫婦が市に生活保護の相談にいきましたが、車を保有しているから、生命保険に加入しているから、持ち家だからだめと言われ、保護申請ができませんでした。厚生労働省は車の保有は1年間認めており、持ち家でもあっても、資産価値が少ない家であれば認めています。今年6月に生活保護の申請窓口の対応について改善の要望書を提出しましたが、どのような改善がされたのかお伺いいたします。

(保健福祉部長の答弁)
 中庭議員の一般質問のうち,福祉行政についてお答えいたします。
 初めに,生活保護制度の改正につきましては,社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会において,生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しに関する具体的な制度設計について審議が重ねられ,平成25年1月に報告書が取りまとめられました。その内容を盛り込んだ法案が今国会に提出され,現在,審議されているところでございますので,その動向を見守ってまいります。
 次に,水戸市における生活保護の状況といたしまして,平成25年5月末現在,被保護世帯数3,923世帯,被保護人員5,595人となっております。また,本年5月末の扶養義務者台帳作成件数は2,044件,そのうち訪問件数は204件でございます。
 扶養義務調査につきましては,今後も生活保護法の扶養義務取扱いに基づき,市内に居住されている扶養義務者に対しましては,実地調査を行い,扶養の可能性のほか,定期的な訪問,電話での連絡等交流の促進や精神的な支援について,御協力をお願いしたいと考えております。
 次に,生活保護の相談・申請につきましては,昨年度の相談件数は1,462件で,そのうち申請件数は684件でありました。申請に至らなかった主な理由といたしましては,預貯金,生命保険,その他の資産の活用や扶養義務者からの援助及び各種施策の活用によって,収入資力が国の定める最低生活費の基準を上回ることが明らかとなり,保護要件に該当しないためでございます。
 今後も,生活保護行政の推進にあたりましては,生活保護法に基づき,適正実施に努めてまいります。


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