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6.20 一般質問原稿
�ヽ愼献�ラブの民間委託等について
1、学童クラブ民間委託について
私は日本共産党杉並区議団の一員として区政一般について質問させていただきます。
5月22日、保育園の民間委託について父母が条例の改正と損害賠償を求めた裁判で横浜地裁は横浜市に損害賠償をさせる判決を下しました。判決は民営化の拙速さを断じるもので決して民間委託自体を否定したものではありませんでしたが、民間委託によって保育の質の低下が発生する可能性があることも指摘。これまで保育分野の民間委託では様々な問題が起きてきましたが、その責任をなかなか行政に問うことができませんでした。その点ではまさに画期的な判断となりました。
民間委託による保育の質の低下は、結局行政の責任によって回避しなければならない。それを怠れば行政に損害を賠償する責任が生じるとしたこの判決を見れば、今後民間委託というものが行政改革として本当に適切で効率的なものなのか、見直すことをせまられているのではないでしょうか。
<質問>
そこで質問します。
こうした判決の教訓を踏まえれば、やはり保育園や学童保育は行政が直接に責任を負うことがもっとも適しているということを示しているのではないか。区の見解を求めます。
さて、あらためて今回の学童クラブの民間委託はどうだったか、検証する必要があります。
前回の委託から続く父母の運動は大変なものでした。わが子の通う学童クラブやその職員が、現在どのような機能、技能を有しているのか区に突きつけ、保育の質の低下は許さないと迫りました。ただでさえ忙しいなか夜も集って委託の問題点を一つ一つ解決する努力が払われました。
こうした父母の努力やそれを基にしたわが党の議会での追及、委託の失敗などもあり、今回の委託はそうした教訓も汲み取ったものとなりました。
委託料でも前回が3108万円の委託料だったのにたいし、今回は4466万円です。児童数や障害児童数の増により、嘱託員一人、障害児対応一人、アルバイト二人の職員配置増があるものの、増員分以上の委託料の手厚さが加わったと聞き取りにたいし区は説明しています。
法人選定や契約書、仕様書の取り交わしについても、内容の詳しさなど前回の失敗から慎重さが認められます。
<質問>
そこでお聞きします。あらためて今回の委託に際して、この間の教訓を活かしてどのような努力が払われてきたのか、区の評価をうかがいたい。
さて、そうはいっても問題がなかったわけではなく、むしろ民間委託の意義というものの見直しを迫られる実態について指摘せざるを得ません。
平成17年度事業運営の報告をみると引継ぎ期間について法人から率直な意見が示されています。3ヶ月の引継ぎについて、とても有意義な期間であったという声が出される一方「各クラブで困った点」というところでは、子どもの呼び方、スキンシップの度合い、禁止事項などについて「事前に知る必要があった」と述べ、委託後にそれが問題となり困難が生じたことを示しています。
ただでさえ初めての学童運営にもかかわらず松ノ木小学童クラブは今年に入り、一年生が28人入ることとなり60人の大所帯となりました。一人のパート職員は、子どもとの距離感をまだ身に付けられなかったのか、のしかかる子どもにまともに対応した結果、持病の腰を悪化させ一ヶ月での退職となりました。報告書には規模の大きな施設での職員の動きなどを参考にしたかったとの声が書かれています。
今は改善されているようですが、当初は連絡帳の使い方がうまくいかず、子どもの帰る時間を間違ったり、欠席のはずなのに出席させるなど問題が発生していました。
これからは梅雨時。単独学童という狭い施設のなかで雨の中どのように指導していくのかは父母の不安の種となっています。
父母への聞き取りでは、「今回はすでに児童養護施設を運営し、学童運営に経験はなくとも意欲を持った団体が手を上げてくれたのでよかったが、もしレベルの低い団体が手を挙げていたらこうは行かなかった」という民間委託への不安が語られています。こうした父母からは“受託法人が学童保育について学び取れるような研修の場面をもっとこれからも用意してほしい”と声があがっています。
民間委託されて先進的な保育をするどころか結局区の施設に研修に活かせて上げてほしいと父母から声が上がる…区長は、民間委託の現実とともに、杉並区が全国に誇るべき学童クラブの経験と技術の蓄積をもっとリアルに知るべきであります。
今から一年半前の2004年12月に杉並区学童クラブ運営委託検討会が出した「提言書」にはなんと書いてあるか。あらためて見直したいと思います。
そこでは「委託の意義」として「民間の特徴を十分に発揮し、自由で豊かな発想による、地域特性や地域のニーズに応えた特色ある学童クラブを創造することができる」とか「子どもの希望などを踏まえ、より創造性豊かな発想から子どもに喜ばれる運営プログラムの実施が可能であり…子どもにとってより魅力的で安心できる居場所の創出が図られる」などと書いています。
しかし今見てきたように、これまでの学童クラブに学ばなければ日常の運営に支障をきたし、職員の体にも影響を与えかねず、多様なニーズに対応するどころではないのが実態ではないですか。
ある父母はこういいました。民間委託について「創意工夫どころじゃない。ゼロからのスタートになっている」と。
<質問>
ここで質問します。あらためて提言書の示した「委託の意義」が現実とは乖離したものであることが、委託数ヶ月を経過した実態から明らかとなりました。民間なら何でもできるかのようにバラ色に描き、それを根拠として民間委託をすすめてきた区の姿勢はあらためざるを得ないのではないでしょうか。お答えください。
今年の二月に行われた「学童クラブについてのアンケート」というものがあります。そのなかに「登録制についての主な意見」と題する項目があります。これによると待機児解消が進んだという多くの積極的意見がある一方で、そうした登録制を歓迎する人の中に多数、登録制の弊害を訴える意見が出てくるのです。
それをみると「限られたスペースにあまりに多数受け入れてしまって大丈夫なのか」、「人数が多すぎて職員の目が行き届いているのか気になる」「子どもにゆとりがなくなったり…。心のケアまで行き届かないと思います」など学童の環境の悪化、とくに子どもの「荒れ」を心配する声が高まってきているのです。
登録制本格実施の今年度からは登録数が80名を超える施設が6施設あらわれています。そしてとうとう100人を超える施設も一つあらわれました。今杉並の学童保育に急激な変化が訪れているのです。
私は現場職員の聞き取りも行ってきましたが、子どもが荒れる現象はすでに起きているといいます。職員の力量によって大人数でも比較的落ち着いている学童もありますが、施設の大規模化による問題である、子ども同士の疎遠、父母同士の疎遠は避け難いといいます。
80名を超えるような人数では包丁を使った手作りおやつなどができないなど子どもにとって手応えのある活動を提供できません。食器を洗う指導もできなくなるのでおやつでは紙皿を使うようになるなど、生活指導の低下も生まれます。
なかでもリーダーづくりに支障をきたすのが問題となっています。学童では狭い施設に子どもたちが事実上押し込められるわけで、必然として混沌が生じるものです。この解決のためには高学年の子がリーダーとなり、自分たちで問題を解決する指導が必要ですが、それができなくなるわけです。
いくら人数に対応した職員配置があってもパートや嘱託員では意思疎通や連係プレーが難しく、単に児童数に合わせた職員配置というだけでは足りない面があるのです。
<質問>
そこでお聞きします。登録制が完全実施された今年度、登録制による大規模化した学童保育の質の低下は深刻な問題をはらんでいます。待機児解消だけに偏ることなく、第二学童の設置など大規模化した施設への早急な対策が必要であると考えるがいかがか。
答弁(子ども家庭担当部長)
私からは、原田議員のご質問のうち、学童クラブに関連するご質問にお答えいたします。
保育園や学童クラブの民営化についてのお尋ねですが、今回の横浜地裁の判決は、議員のご指摘にもありましたように、民営化そのものは違法とは言えないとしており、その進め方に裁量権の逸脱、乱用があったと判断したものと認識しております。
保育園や学童クラブの運営については、民間の創意工夫が幅広く活用でき、区民の多様なニーズに対して、より柔軟で効果的な対応が期待できると考えており、今後とも、保護者や関係者への丁寧な説明、情報交換を旨として進めてまいる考えでございます。
次に、学童クラブの委託の進め方についてのお尋ねですが、区は、平成十五年度の取り組みの検証を踏まえ、昨年二月に委託方針を策定し、委託の必要性や目的等について、対象クラブの保護者を中心に丁寧な説明を重ねてまいりました。さらに、委託法人の選定期間や引き継ぎ期間においても、今どの段階にあるかなどにつきまして、きめ細かい積極的な情報提供と意見交換に努め、また、委託開始後も、保護者代表、法人、区のほか、主任児童委員や学校長等も加えた運営協議会を設置し、意見交換を行っております。
次に、学童クラブの委託の現状についてのお尋ねですが、新泉及び松ノ木小学童クラブについては、委託開始から二カ月余りが経過いたしましたが、順調に運営を行っております。既に保護者との意見交換ノートの導入や誕生会の充実など、民間ならではの創意工夫による取り組みも行われております。また、保護者代表などから成る運営協議会が設置され、協働による地域ぐるみの運営体制も構築されてきております。先ほどご指摘にありました雨の日の育成内容など、日常生活上の保護者の疑問やご意見にお答えするニュースの発行も始めております。
今後期間の経過とともに、さらに保護者のニーズを踏まえた柔軟な対応や、地域との協働による運営が進んでいくものと考えております。
私からの最後に、学童クラブの登録制の実施についてのお尋ねですが、区は昨年度から、入会要件を満たす児童をできる限り受け入れる登録制を完全実施いたしましたが、実施に当たっては、受け入れ児童数に応じて新たに非常勤職員を配置したほか、必要に応じて育成室を拡張し、保育環境の整備に努めております。
こうした取り組みにより、ご指摘のありました学童クラブの一つの保護者からも、待機することなく入会できてよかった、子ども同士のかかわりが多様になったなどの評価もいただいており、保育の質が低下しているとは考えておりません。今後とも工夫を重ねてまいりたいと存じます。
私からは以上でございます。
再質問
再質問をさせていただきます。
まず、民間委託の横浜地裁での判決なんですが、要は、さまざまな問題が起きている、民間委託によって生じるということが判決の中で確かに言われていて、それを要は区が結局保証しなきゃいけない。質の低下を許してはいけないと。その責任は区にあるんですよということも示されたわけですよ。そういう中で、民間委託というのが果たして本当に行政改革として効率的なのかということを聞いているんです。そこをお答えください。
委託の意義についてですけれども、民間ならではの施策が展開されているというふうな答えだったんですが、私の聞き取りでは、先ほども示しましたが、父母の声では、民間ならではの、今までよりもさらに一段上にいった保育なんていうふうにとらえている人はなかなかいませんよ。ゼロからのスタートだと、父母は私の聞き取りに答えました。こうした声と矛盾しているんじゃないですか、答弁が。それについて、もう一度お答えください。
登録制については、子ども同士の関係が多様になったという評価がされているという声がありますけれども、区のアンケートに数々の心配の声が上がっているんです。これもやはり答弁と矛盾しているんじゃないですか。これについてもお答えください。
再答弁(子ども家庭担当部長)
原田議員の再度のご質問にお答えいたします。
まず、保育園や学童クラブの民営化につきまして、真の行革になるのかというお尋ねでございますけれども、これにつきましては、既に杉並区におきましては民営化の先例がございます。また、先ほど申し上げたように、保護者や関係者への丁寧な説明、情報交換を行うことによって、ご指摘のあるようなことはないようにしてまいるということが考え方でございます。
それから、民間ならではの工夫が今の学童クラブで行われているかというご質問でございますけれども、先ほどお答えしたような、意見交換ノート等々の取り組みが今行われております。運営開始から二カ月余りということで、保護者も見守っていただいている段階と存じますけれども、先ほどお答えしたように、運営協議会も設置されて、区も一定の関与をしてまいりますので、その中で、期間の経過とともに成果が出てくるものと、また地域との協働、あるいは保護者のニーズにきめ細かくこたえていくことについても達成されるものと考えてございます。
それから、登録制の問題でございますけれども、保護者のご心配、一つには、大規模になるということはそれだけ施設のキャパシティーがあるということでもございますけれども、要件のある方、ご希望のある方に入会をしていただくということをまず達成してございます。その上で、ご心配の点につきましては、今後とも一つ一つ工夫を重ねてまいりたいと存じます。
私からは以上でございます。
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